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2016.11.03

スリランカ旅行記6日目その2

2016年8月11日(木曜日)


お部屋 昼食を終えて、部屋に戻った。
 私のお部屋は、そもそもデラックスルームのツインルームなので広い。この写真を撮っている私の後ろに中庭に出られる大きな窓と、ベッド横に棚がある。左手前のソファのさらに窓寄りにスーツケースを置く台が据えられている。
 左手の大きなクローゼットに荷物のほとんどを入れていた。
 その向こうに見える椅子のところにライティングデスクがあり、大きな鏡もある。そのさらにドア寄りにポットなどのお茶セット(お茶はないけれども)が置かれている。
 右手の大きなガラス張りの部分がバスルームで、中庭から本当に丸見えである。


シロダーラ後 久しぶりに紙を洗う前に、まずは記念にスカーフを付けているところの写真を撮った。
 ランチのときにSさんに言われていたとおり、初日よりもスカーフに染みているオイルが少ない。初日は、スカーフが茶色に染まるくらいだった。セラピストのお姉さん達が上手に髪のオイルを絞ってくれたのか、髪がオイルを十全に吸うようになったからか、理由はよく判らない。
 これで3日間のシロダーラも終了である。私には「これだ!」というようなシロダーラによる明確な変化は訪れなかったと思う。


 念入りにシャンプーをしても、なかなかオイルの匂いが取れた気がしない。
 結局、盛大にシャンプーを使い、3回も洗っては流しを繰り返して、何とか「まあ、いいかな」という感じになった。
 オイルの力、恐るべしである。


 スカーフも取れて、普通の格好ができるようになったので、15時過ぎ、散歩を兼ねてお土産を買いに出かけた。
 その前に、ホテルの中庭に出て、ホテルの全景の写真を撮る。全景といっても、宿泊棟と公共棟(レセプション等がある建物)だけである。この奥にアーユルヴェーダ棟があり、エネルギープラント等もある。
 エコにも配慮しているヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハ・ゲダラでは、お願いすれば、その様子を見学させてもらうこともできるらしい。
 こういうときに、「語学は重要だ」と思う。


ムレスナティーショップ アーユルヴェーダ棟の横にある道を進んで、ホテルの正門に行く。
 門は常に閉まっているので、守衛さんに頼んで開けてもらう。
 門を出てすぐの左側にお土産物屋さんがあり、おじさんが出て来て「寄って行け。」と言う。しかし、私の目的は紅茶である。トゥクトゥクのドライバーらしいお兄さんにも声をかけられたけれど、目的のムレスナ・ティーショップは歩いてすぐのところにあるから、こちらにも手を振ってそのまま通り過ぎた。
 車道に出て、左手に向かって歩くこと数分、道路の反対側にムレスナ・ティーショップがあった。


 Sさんに「小さいよ〜。」と言われていたとおりの店構えで、イメージとしては薬局だ。
 中に入るとカウンターがあり、その中に紅茶が所狭しと並べられている。カウンターにはサリー姿の女性が二人いて、「お手伝いしましょう。」と声をかけてくれる。
 カウンターの外にはほとんど商品は置かれていない。荷ほどき中らしい紙の山があるくらいだ。何故かここまで付いてきたおじさんが、そのまま店内にいるのが謎だけど、お店の人は特に何も言わない。


 ティーバッグが欲しいと伝えると、どんっと大きめの箱が出された。
 ティーバッグ自体も個包装されているものが欲しいのだけれど、見た感じ、個包装されていないティーバッグが入っていると思われる。この辺りは勘だ。
 「個包装されているか」を尋ねたい。しかし、「個包装」の単語が浮かばない。考えた挙げ句、ガイドブックの紅茶紹介のページを開いて、「こういう風になってる?」と聞くと、カウンターの女性は「あぁ」という顔をして、別の缶を出してくれた。
 ストレートティーがいいかフレーバードティがいいか、ストレートで飲みたいかストロングなものがいいか、缶入りがいいか箱入りがいいか等々の質問に答える。こちらも必死だ。


 そういう基本的な会話には苦労するのに、「これは箱を開けちゃってあるから、15%オフにするわ。」とか、「このセットは賞味期限が近いから20%オフにするわ。中味の箱には賞味期限が書いていないからプレゼントしても相手には判らないわ。」とか、「15%オフにするって言ったけど、それよりちょっとだけ高いこっちの紅茶を二つオマケしてあげるわ。」とか、そういう内容はもの凄くクリアに理解できるところが我ながら謎である。
 そしてまた、上品な物腰のおばさまなのに、言うことはかなりお茶目かつ現実的なところが可笑しい。
 「オレンジペコは?」と聞くと、「ストロングがいいと言ったから出さなかったけど、これよ。オレンジペコはストレートで飲んでね。」と言って新しい箱を出してくれる。


ティーバッグ そんなこんなのやりとりの末、箱入りティーバッグ(10杯分ずつ入っている)計10箱を始め、リーフティーを5箱、30杯分のティーバッグが入った缶、同じサイズの籠入りティーバッグを三つ(うち二つはフレーバードティ)を購入して、お支払いは5000円くらいだった。
 お安い!
 これで、職場を始めとした「絶対に買って帰らなければならないお土産」は確保できた。
 シルバーチップを購入するかちょっと迷い、上手に淹れる自信がなかったので止めておいた。


 意気揚々と大きなビニル袋をぶら下げてホテルに戻る。
 ロビーでそのまま休憩しがてらメールチェックをしていたら、日本人の女の子とドイツ人らしい男性から、それぞれ「どこで買って来たの?」と聞かれた。
 ムレスナのティーショップが近くにあるのだと場所を説明すると、二人とも「何時まで開いているの?」と尋ねて来る。ドイツ人のおじさんは「暑いから、今は行きたくないよ。」と言う。
 もっともだけれど、開店時間は判らない。お店の外観の写真にそういう情報が写っていないか拡大して見ても、見当たらなかった。


 部屋に戻って改めて買ったものを確認しようとしたところで、メモ帳がないことに気がついた。
 お土産を渡す人リストが書いてあったり、日記を書いているメモ帳である。
 真っ青になって、もう一度お店に向かった。守衛さんには「また行くの?」と笑われたけれど、それどころではない。
 急ぎ足でお店に入ると、カウンターの女性はにっこりして「待っていたわ。」とメモ帳を出してくれた。何度もお礼を言って、お店を後にする。
 我ながらマヌケである。
 焦って急いで大汗をかいてしまった。


 ぎりぎりで間に合い、17時からの初心者向けのヨガに参加した。
 ヨガ・センターはほぼ満杯である。
 朝の男性の先生でも、前回の若い女性の先生でもない。3人目のヨガの先生だ。
 先生までの距離が遠いと、やはりなかなか判りづらい。でもこの先生はたまに後ろの方まで歩いて回ってきて、ポーズが著しく違っていると手を添えて修正してくれた。


ハーバルウォーター ティーショップへの往復とヨガで大汗になったので、モクテルパーティの前に軽くシャワーを浴びた。
 ヨガの帰りにお薬のコーナーに寄ったら、私の名前を書いたシールが貼られた瓶が用意されていた。高さ15cmくらいの瓶にたっぷりのハーバルウォーターが入っている。
 匂いを嗅いでみても、何のハーブかはよく判らない。
 シャワーを浴びた後、ティッシュに染みこませて叩いてみる。しかし、何となく物足りない。
 あと二日だしと思い、手に受けてバシャバシャと豪快に赤く斑点が出てしまっているところをハーバルウォーターで洗った。その方が上手く使えるようだ。


パーティ会場スナック モクテルパーティの会場は、レストラン横の芝生のスペースだった。
 スタッフが大勢出て、用意を始めている。バンドも入り、モクテル(つまりはフルーツジュースである)を提供するカウンターも用意され、ちょっとつまめるお料理も並べられている。綺麗なうちにと写真を撮っていたら、ギトミさんに笑われてしまった。
 そうこうしているうちに三々五々、滞在客が集まってくる。こういうときでも、日本人の出足がよく、ヨーロピアンは後からのんびり現れるという感じだ


夕焼け パーティ会場をうろうろして、副支配人というおじさまと握手したりしていたら、夕陽の時間に出遅れた。
 パーティを抜け出して海岸に向かう。今日は流石に海岸を歩いている人の姿が少ない。時間が少し遅いせいもあるだろう。
 パーティ会場に戻ると、先ほどの副支配人のおじさまが挨拶をしているところだった。もちろん英語なのでほとんど聞き取れなかったけれど、どうやら明日明後日とこのホテルは「ファミリー・デイ」が開催され、従業員のみなさんの家族の方がホテルに遊びに来て歓待を受ける日となるらしい。
 そういえば、Sさんが、この期間は滞在客も何となく小さくなって過ごすのだとおっしゃっていた。


 パーティ会場には、ホテル内にあるジュエリーショップからも小さな出店が出ていた。
 フロントのお兄さんが教えてくれる「ホテル棟からアーユルヴェーダ棟への行き方」から外れた場所にあるためか、日本人のお嬢さん達はこのジュエリーショップの存在を知らなかったらしい。
 「これ可愛い。」「お店はどこにあるの?」とお買い物を楽しんでいる。
 一緒になって観ていたら、やっぱりお店のおじさんに捕まった。


 おじさんが見せてくれたスターサファイアは、ホワイトで周りにダイヤモンドがぐるりと飾られ、15%offの1440ドルだと言う。
 いや、高いって、と思う。
 「ダイヤモンドはいらない。」と言うと、それならとルースを出してきた。確かに綺麗にスターが入っている。
 ほとんど興味がないし、良し悪しも相場も判らないんだけどなと思いつつ、今から思うと、どうもこの辺りから完全に相手のペースに乗せられていたらしい。


 あれこれルースを見比べ、カラット数を確認し、枠は金かホワイトゴールドかどちらがいいか、18金か14金かどちらがいいかと聞かれる。ホワイトゴールドの18金と答えたら、高いから14金にしておけ、このダイヤモンドのキラキラバージョンも地金は14金だと言われ、忠告に従う。
 こっちのムーンストーンと同じ枠を14金のホワイトゴールドで作ったらいくらだ、というところまで話が進んだところで、「でも、ダメだわ。私、明日のお昼に帰るんだもの。」と言ったら、おじさんが頭を抱えた。それはそうだろう。
 しばらく考え込み、店長らしいおじさんが話に加わり、「**ドルでどうだ。それで良ければ、これから社長に相談する。」と言う。その場の勢いでOKしたら、加工の方も明日のお昼までということでOKが出た。


 そのままお店に連れて行かれ、今ここで半金を支払い、明日の11時には届くのでそのときに残金を支払うという話になった。
 紅茶を買いに行ったときのまま、手元にお財布を持っていたのが敗因だ。
 もっと色々と見比べて落ち着いて買った方が良かったんじゃないかとも思うし、一方で多分こういう勢いがなければ買うことができなかっただろうとも思う。
 ホワイトのスターサファイアなら大袈裟ではないし、加工もシンプルにしてもらった(シンプルにせざるを得なかった)から、お守り代わりに身につければいいだろうと、必死で自分に言い訳する。


メインディッシュフルーツ


 大きな買い物をして脱力した状態のまま、夕食をいただいた。
 いつものテーブルが空いておらず、珍しくプールサイドのテーブルに着く。風が気持ちいい。
 パーティでかなりつまんだので前菜はパスし、メインディッシュとフルーツの、私としては軽めの夕食にした。
 そして、大きな買い物に動揺していたらしく、before sleepのお薬をテーブルに忘れてしまった。


 お部屋に戻り、まだどうしても髪にオイルの香りが残っている気がして、今日何度目かのシャワーを浴び、髪を洗う。
 ついでに、残っていたハーブウォーターを全部使って赤い斑点が出ているところを洗い流した。
 改めてハーバルウォーターをバシャバシャ使ってみると、敢えて言うなら、キュウリの匂いのような気がする。


スリランカのお金 もう明日には帰ると思うとびっくりだ。
 どれだけ退屈するだろうと雑誌も持ってきたし、iPadに音楽も入れて来たけれど、どちらもほとんど活用していない。
 スリランカに来てお金をほとんど使っていない。チップと、今日の紅茶のお買い物くらいだ。
 明日はコロンボ市内でお買い物の時間を取ってもらっているので、その前にとスリランカのお札の写真を撮る。
 全く観光をしていないので、描かれた場所はどこも知らないところだ。


スリランカのお金 ちょうどペラヘラ祭の時期だったのに、そちらに見向きもしていないというのも、我ながらなかなか楽しい。
 そうしてずっとアーユルヴェーダを受けていたのに、「おぉ!」というような明確な変化がなかったのも、これまた我ながらなかなか私らしいと思う。
 意外と私って健康なんじゃないかと思う。そう思えただけで良しとしよう。


 眠くて堪らなくなり、荷造りもそこそこに、22時半にベッドに入った。


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