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2016.12.18

京都旅行記(2016)2日目その1

2016年11月21日(月曜日)


 充電しつつ目覚ましもセットしたiPadで、6時半に起床した。
 昨日、結局書かず仕舞いだった絵はがきを書く。
 身支度をして、7時過ぎにホテル法華クラブ京都の1階に入っている小川珈琲の京都駅中央口店に向かった。イノダコーヒと迷い、開店時刻が1時間早いこちらで朝食をいただくことにした。


朝食 カウンターで注文してセルフサービスで好きな席に持って行くスタイルのようだ。
 たまごモーニング(550円)をお願いする。
 私の前に並んでいたヨーロピアンらしいご夫婦の注文に少し時間がかかっている。
 その時間を利用して、オーガニックハウスブレンドのコーヒー豆(挽いたもの)2つと、抹茶と黒豆のパウンドケーキをお土産に購入する。レジのお姉さんに「今だけ期間限定で、コーヒー豆二つ分のお値段で三つお買い上げいただくことができます」と言われ、調子にのって三つ目のコーヒーを足してお会計をお願いした。


 喫茶店のモーニングメニューをいただくのは生まれて初めてである。
 どうってことないと言えばどうってことない。でも、特別感がある。
 家ではトーストをこんなに厚切りにはしないなとか、外で食べるゆで卵はどうして特別感があるんだろうなどと考えつつ、ゆっくりいただいた。
 京都駅中央口店は、ホテル内にあるのでちょっと狭いし、ホテルに宿泊している方も朝食を食べに来ていて混雑している。でも、壁に向かったカウンター席などもあって、落ち着いていただくことができた。


東本願寺 せっかく近くに泊まっているし、拝観料もいらないし、散歩がてら、東本願寺にお参りした。
 とにかくデカイ。
 そして、この日は何か檀家さんが集まるような行事があるらしく、まだ8時だというのに、次々と観光バスがやってきて、主に年配の女性で信者らしい方々が降りて行く。交通整理のため、お寺の方が出て来ているから本格的である。
 そそくさとお参りし、朝書いた絵はがきをポストに投函してから宿に戻った。


 身支度をしたり水筒に焙じ茶を詰めたり荷物整理をしたりして、8時50分頃にチェックアウトした。
 ちょうど女将さんと会うことができ、ご挨拶をして宿を後にする。
 本日は京都トレイルの東山コース、そのほんの触りを歩く計画である。
 帰りに伊勢丹でお土産を買うつもりで、伊勢丹の入口に近いコインロッカーを探し、ミラコロを預ける。ミラコロが入る大きさだとコインロッカー代が500円とちょっと高い。
 JR奈良線のホームに行くとすでに電車が入って来ていて、18分発のようだ。呑気に座って待っていたら、あっという間に満員電車のようになった。


 東福寺駅で乗り換えて京阪線の伏見稲荷駅に行き、京都トレイル1の標識を確認してスタートしようと思っていたら、東福寺駅で降りる人が余りにも多く、狭いホームから溢れそうになっていたので、計画を変更した。そのまま、お隣のJR奈良線の伏見稲荷駅まで乗って行く。
 改めて、紅葉の時期の東福寺の人気を思い知った。


ふたば JR奈良線の伏見稲荷駅を降りると、改札を出てすぐ目の前が伏見稲荷の鳥居である。
 もの凄い混雑だ。こちらも凄い。特に外国人観光客が多いような気がする。
 お参りする前に、改札を出て左に歩き、いなり ふたばに向かった。
 今日は多分お昼ごはんが少し遅めになるし、一応「歩く」つもりなので、おやつを買って行こうという心算である。いちご大福も気になりつつ、定番の豆大福と季節限定だという栗大福を一つずつ購入した。二つで320円である。
 私の京都一周トレイルのスタート地点は、「いなり ふたば」さんである。
 時刻は9時25分だ。


鳥居 来た道を戻り、伏見稲荷大社にまずはお参りする。
 伏見稲荷大社は、全国に30000社あると言われている「お稲荷さん」の総本宮である。うっかり「総本山」と言いたくなるけれど、それではお寺になってしまう。
 西日本で一番初詣の参拝客数が多い神社さんだ。
 最近は、ミシェランだったかトリップアドバイザーだったかで、外国人観光客に一番人気のある京都の観光スポットに選ばれたということで有名な気がする。
 確かに、朱色の鳥居がずっと並んでいる景色はエキゾチックというか、アジアンというか、いかにも日本的なイメージなんだろうと思う。


楼門 駅前の大きな鳥居をくぐり少し歩くと楼門がある。
 豊臣秀吉が大政所の病平癒を願って造営したものである。
 そういえば、今放映している大河ドラマ「真田丸」でも、豊臣秀吉が生きていたころはしょっちゅう「伏見城」という名前が出て来ていたような気がする。
 この楼門の前にいるお狐さんは、何故か鍵をくわえている。理由はよく判らないながら、何だか何かの御利益がありそうな気がする。


 少し(5〜6人)並んで本殿にお参りした後、本殿の左手にある建物で御朱印をいただく。お二人の方が書いてくださっていても、こちらも行列だ。タイミングもあるようだけれど、やはり5〜6人待ちといったところである。
 伏見稲荷大社では三つの御朱印をいただけるそうで、全て制覇しようと思う。


千本鳥居 本殿から右の方に回ると、千本鳥居がある。
 とにかく、凄い人である。
 この場所が無人になることはほとんどないのではないかと思える。そして、二筋ある千本鳥居の道の入口には、「右側通行」の文字が、英語、中国語、韓国語と4カ国語で書かれていた。本当に国際的な観光地である。
 人が多いなぁと思いつつ、奥社を目指して進む。なるべくゆっくりゆっくり歩く。私が購入した本には、本日の予定である東福寺までは「超入門」コースと紹介されていたものの、普段全く運動をしない私が2時間ばかり歩こうというのだから、慎重すぎるということはない筈だ。


千本鳥居 少し歩いて引き返す人も多いのか、5分も歩かないうちに人はばらけ、少し待てば無人に近い様子も見ることができるようになった。
 奥社までは5分程度である。
 短いながら、この朱色の鳥居がずらっと並んでいる中を歩いているせいか、浮遊感のようなものがある。


 奥社でお参りし、その後、右後方に回ると「おもかる石」がある。
 燈籠が2体並んで立っており、そのてっぺんにある「空輪」という丸い石が「おもかる石」だ。燈籠の前に立って願いごとを祈り、その後でこの「おもかる石」を持つ。この石が、自分の予想よりも軽かったら願いごとがかない、重かったら願いごとは叶わないという。
 チャレンジしてみたところ、この「おもかる石」は予想よりもはるかに重かった。前に並んでいた女の子たちが「こんなに重かったら誰も願いごとなんてかなわないよ。」と言っているのを聞いた上で予測したのに、その予想よりもさらに重い。


トレイル2-1 忘れずに奥社奉拝所で御朱印をいただく。こちらは混雑緩和のためか、宮司さんがお一人で何枚も書き溜めていて、一枚を渡してくださる。並んでもいいので、直接ご朱印帳に書いていただけると良かったなぁと思う。


 京都一周トレイルの標識東山2-1を確認する。標識東山1は飛ばしてしまったので、初めて見る道しるべである。
 この辺りに「根上がりの松」と呼ばれる、「値上がり」に繋がるとして縁起が良いとされている松の木があった筈だけれど、見そびれてしまった。どうも商売繁盛とは縁遠いところにいるようだ。
 奥社から、まだずっと続く鳥居の道を歩くこと10分強で、「新池」に到着した。別名「こだまが池」ともいい、ここで手を打ってこだまが返ってきた方向に尋ね人の手がかりがあると言われている。
 手を打ってみることを忘れていた。どうも「歩く」「上る」ことに気を取られていたようだ。


 新池から歩いて5分ほどで「三つ辻」に着く。左に行くと本殿に戻ってしまうので、ここは右折である。
 でも、この三つ辻の左右の道が、どちらも同じ高さに伸びている様に見え、標識を見つけるまでは「これはどっちに行けばいいんだろう?」と首をひねった。
 方向音痴のくせに、せっかく購入した「京都トレイルマップ」を出しておかないからこういうことになる。


石段 三つ辻を右折し、400段あるという石段を上る。
 この辺りまで来ると、朱色の鳥居がちょっと色あせていたりする。上っているときは見えないけれど、これが逆に上から見ると、奉納した人や会社の名前が墨黒々と書かれている。
 四つ辻に行く途中、山の手入れをしている方々がいらした。ちょうど休憩中だったようである。
 そういえば、朱色の鳥居の中を歩いているせいかも知れないけれど、このお山には紅葉した木が少ない。あまり赤い色や黄色い色が目に付かない。
 鳥居を目立たせようということだろうか。


四つ辻からの眺め豆大福


 10時20分頃、スタートして50分くらいで四つ辻に到着した。
 お天気が良ければ京都の街を囲む山々が見渡せるところだ。この日は曇って、街中も霞んでいる。雨が落ちず、明るいだけでもヨシとしなければならないだろう。そして、暖かいのも有り難い。
 薄手のダウンジャケットを持ってきたものの、歩いているときに着ると暑い。四つ辻でこの景色を眺めつつ、岩に座り込んで豆大福と焙じ茶をおやつにいただいている間だけ着込み、歩いているときは腰に巻いていることが多かった。


三の峰へ 意外とすんなり来られたし、豆大福で元気回復もできたので、稲荷山山頂まで歩いてから京都一周トレイルに戻ることにした。
 時計回りに御膳谷奉拝所を経由して一の峰を目指すか、反時計回りに三の峰から一の峰を目指すか、どちらにしても四つ辻にぐるっと回って戻ることになる。反時計回りで行くことにした。
 10時35分スタートである。


 三の峰に向かう途中、もの凄く重そうな何かを運んでいるおじさん達がいらした。おじさん達というか、職人さん達だ。
 少し石段を上がっては休み、上がっては休みといった感じで慎重に運んでいる。コモのようなもので長い棒状のものを包み、紐をくくりつけて担いでいる。
 何かと思ったら、鳥居の足(で言い方は合っているだろうか)だった。
 奉納した方がいらして新たに建てるのか、それとも建て替えるのか、そういえば、ここまでも、地面に塚のように石があるだけで鳥居が立っていない場所もいくつも見かけている。


 ゆっくり上がって5分ほどで三の峰に到着した。
 三の峰は、白菊大神ともいう。ここに、楼門のお狐さんと対になっているのか、珠をくわえたお狐さんがいらした。
 四つ辻から一周する間には、茶屋がいくつもあって、でも開いているところは少なかったと思う。
 その途中のどこかだったか、新池の辺りだったかで、母にリクエストされていた父のお酒を「稲荷山」というラベルに惹かれて購入した。
 もっとも、帰宅してから見たら、京都のお酒ではなく、灘のお酒だった。気は心である。


一の峰 四つ辻を出発し、三の峰、二の峰を経由して15分ほどで、一の峰に到着した。
 標高233mの山頂である。
 そこにも茶屋があって、壁に「山頂」と書かれた貼り紙がしてあり、「当店への再確認おことわり」と書いてあるのが何だか可笑しい。よっぽど「ここが山頂ですか」と尋ねる人が多いのだろう。英語でも書いてある。
 お社の前で、白い装束を着て祝詞をあげているかたがいらした。特別の願いがおありだったのかも知れない。


帰り道 ここまで来てしまえばあとは下るだけである。
 結構急な石段を下って行く。トレッキングシューズの威力発揮である。普通に革靴の人もいて、足もとが大変なのじゃないかしらと思う。
 着物を着て草履を履き、着物の裾をからげて全力でダッシュして石段を上がっている女の子とも行き会った。彼女はまた一体どうしてそんなことをする羽目になっていたのだろう。かなり大変そうだった。


 足もとに気を取られていたせいか、御膳谷奉拝所まで下り道だったのに15分ほどかかった。
 この御膳谷奉拝所で三つ目の御朱印をいただく。「山頂を目指そう」と思って歩かないと三つ目の御朱印は手に入らない仕組みらしい。京都一周トレイルには含まれていないから、歩くことにして良かったと思う。
 御膳谷奉拝所からさらに5分ほどで、眼力社である。こちらには黒塗りのお狐さんがいらして、苔の緑や紅葉した木々とのコントラストが綺麗だった。
 ちょっと見とれてしまう。


 45分かかって山頂まで往復し、四つ辻に戻った。
 疲れを取り、荷物を軽くするためにも、ここでもう1回おやつタイムで栗大福をいただく。栗あんが入っているのかと思っていたら予想は外れ、中は漉し餡、生地に豆の代わりにさいの目に切った栗が入っていた。
 こちらも美味しい。
 本格的に座り込むと歩き出すのが大変そうだったので、5分ほどで腰を上げた。


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