2016.02.23

草津温泉旅行記の入口を作る

草津温泉ライトアップ ここは草津温泉旅行記の入口である。


 母が「草津温泉に行ったことがない。」と意外なことを言うので、ならば「一度はおいで」と歌われていることだし行こうではないかという話になった。
 行った、食べた、温泉に浸かった、という旅行で、旅行記である。


 今回の旅行にかかった費用は一人分40000円だった。ここには交通費、宿代、食事代、入館料等が含まれているが、お土産代は含まれていない。


 以下の日程をクリックすると、その日の旅行記に飛べるようになっている。


1日目 2016年2月6日(土曜日)


2日目 2016年2月7日(日曜日)


 


持ち物リスト(草津温泉編)

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2016.02.21

草津温泉旅行記2日目

2016年2月6日(土曜日)


 エアコンを付けっぱなしにして寝たはずが、朝5時に目が覚めたときには何故か止まっていた。
 エアコンとは別にオイルヒーターがあったので、お部屋が寒かった訳ではない。
 そのまま二度寝を楽しみ、6時半に起き出した。母が「きっと空いているわよ。若い人は温泉にあまり入らないわよ。」と言ったとおり、朝の温泉も貸切だった。嬉しい。
 明るい中で温泉に入るのもいいものだ。


草津ホテル お部屋の窓からは草津ホテルが望める。
 青空が広がっているものの、同時に、風花のような雪も舞っている。不思議な眺めだ。
 宿の前の川は温泉が流れ、川面から湯気が上がっている。何とも贅沢である。
 7時から図書コーナーのコーヒーマシンのスイッチを入れますというお話で、朝一番でコーヒーをいただき、お部屋でモーニングコーヒーとしゃれた。


朝食 8時に昨日夕食をいただいたレストランに行くと、すでに朝食の用意が調っていた。
 ごはんとお味噌汁、卵焼きは席に着いてから持ってきてくれる。
 ごはんのおともになるものがたくさんあって、軽めによそわれたごはんでは足りない。でもここでごはんまでお代わりしたら大変なことになると肝に銘じる。


 何といっても、だし巻き卵が美味しい。
 ふわふわだ。
 お部屋に戻るときにちょうど板前さんがだし巻き卵を焼いていて、しばらく見入る。ガスの火はかなり強火だ。卵焼き器が銅製のようだったから、それで焦げたりせずに優しい火加減になるのだろうか。
 今回の宿を草津ホテル別館 綿の湯に決めた理由の一つがこの朝ごはん(特にだし巻き卵)だったので、大満足だ。


足湯 チェックアウトは10時である。
 折角なので、チェックアウトまでの時間を利用して、宿の足湯に浸かった。今回の旅行ではタイツを履いてきたので、服を着替えてしまうと足湯に浸かるのはとんでもなく面倒臭い。事実上、外出着になってからでは足湯の利用ができない。


 図書コーナーの先にガラスの引き戸があり、その先が足湯コーナーである。入口にはタオルも用意されている。
 図書コーナーから北欧のテキスタイルを特集した雑誌を選び、しばし、足湯に浸かりながら雑誌をめくって寛いだ。
 そうして足湯を楽しんでいる間、何度か、宿の軒先から氷柱が落ちる音が聞こえて驚いた。下を覗いてみたら、人が出入りできる場所ではなかったので一安心だ。


 10時前に宿をチェックアウトし、片岡鶴太郎美術館の割引券をいただいた。その関係が今ひとつよく判らないけれど、片岡鶴太郎美術館は草津ホテルの「隣接施設」で、草津ホテルまたは綿の湯の宿泊者は入館料950円が500円に割引してもらえる。有り難い。
 荷物をフロントに預かってもらい、身軽になって宿の目の前にある美術館に入った。


 私の片岡鶴太郎作品のイメージは、墨のにじみを多用した日本画、というところだ。
 書もあるし、もちろん絵画も多いし、焼き物も多い。多芸な人なんだなぁと思う。
 お魚や花、果物の絵が多かった。収蔵作品が300点、展示作品が150点というから、特に今回の展示のために選んだというよりも、元々、題材として選ぶことが多いのだろうと思う。
 多いといえば、椿の花の絵や、椿の花をあしらった焼き物が多いのも印象的だった。季節柄ということもあるだろうし、きっと思い入れの強い花なんだろうと思う。


 展示の最後に、2枚だけ「一緒に記念写真をどうぞ」という絵があった。
 1枚は梅(だったと思う)の木の絵、1枚は中国を旅した際に描いた風景画だ。なかなか洒落た演出だと思う。母とそれぞれに写真を撮ったし、他のお客さんも楽しそうに写真撮影をしていた。
 同じときに美術館にいたお客さんが5〜6組という感じだったので、順番待ちをすることもなかった。
 ミュージアムショップを覗き、クリアファイルや絵はがき、片岡鶴太郎が香りを調合したというお香などを購入した。
 美術館にいたのは正味1時間というところだ。 


 宿に戻って預かってもらっていた荷物を受け取り、とりあえず湯畑に向かった。
 行く途中、匂いにつられて寺子屋本舗 草津店に立ち寄って、焼きたての「昔しょうゆ」というお煎餅を1枚買って母と半分こしたり、同じ寺子屋本舗が経営していると後で知ったごま福堂に立ち寄って杵つき金ごまや白胡麻はちみつなどを購入したり、頼朝というお漬物のお店で温泉たまごを2個買って店先で母と食べたり、ちちやで温泉饅頭をお土産に買ったり、食べ歩きを楽しんだ。
 寄り道する度に荷物が重くなるのは仕方がない。


湯滝 これぞ温泉街の醍醐味といった感じの食べ歩き&お土産探しをしつつ西の河原通りをぶらぶらし、湯畑に戻った。
 湯滝は相変わらずいい勢いで落ちており、青緑色のお湯からは湯気がもうもうと上がっている。
 そろそろお昼どきだ。
 13時54分長野原草津口発の草津32号の指定席を取ってあるので、13時5分草津温泉バスターミナル発のバスに乗りたい。
 母に「何が食べたい?」と聞いたところ「お蕎麦がいい。」と言う。ネットで美味しそうなお蕎麦屋さんを何軒か見つけてあったものの、どう考えても混雑しているだろう。


柏香亭 案の定、湯畑からすぐのところにある柏香亭は、15人くらいの行列が出来ていた。
 多分、ここで並んで待ったら、13時5分発のバスに乗ることはできないだろう。母にそう言って「どうする? 待つ?」と聞いてみると、即答で「待とう。」と言われた。
 初詣のときでさえ行列するのを嫌がる母にしては、かなり珍しい回答である。
 そう言われてしまっては仕方がない。長野原草津口始発の次の特急に乗ることにして、大人しく行列の最後尾についた。


 しかし、この行列が長かった。
 相変わらず青空なのに雪がちらちらと舞っていて、とにかく寒い。宿の人が「今日は寒いですよ。」と言っていた通りである。
 そして、店内はそれほど広くないようで、行列は遅々として進まない。
 結局、お店に入るまでに11時50分から1時間かかった。もっと早めに行動するのが賢そうだ。


舞茸の天ぷらとお蕎麦 並んでいるときはお店の外から蕎麦打ちの様子が見えていたけれど、我々が店内に入ったときには既に蕎麦打ちは終わっていた。
 テーブル席とお座敷と、合わせて20席弱といったところだろうか。
 母と二人、もりそば(500円)と舞茸の天ぷら(600円)を頼む。舞茸の天ぷら蕎麦もあったけれど、冷たいお蕎麦の方が合いそうだ。


 注文を終えて改めて店内を見回してみると、日本人のお客は我々とあと二組だけのようで、他のテーブルからは中国語や韓国語が聞こえてきた。
 何だか凄い。
 春節が近いという時期もあるとは思うけれど、改めて、草津温泉がこれほど外国人観光客に人気の観光地になっていることに驚いた。


 やがて運ばれてきたお蕎麦も美味しく、舞茸もびっくりするくらい肉厚で衣がサクサクしていて美味しい。
 待った甲斐があるというものである。
 14時55分長野原草津口始発の臨時特急草津84号に乗るためには、13時50分草津温泉バスターミナル発のバスに乗る必要がある。14時12分草津温泉バスターミナル発のバスでも間に合うけれど、指定券を持っていないので自由席で帰ることになるし、2時間半を立ちっぱなしでは辛いので、早めに並んでおきたい。


 13時半過ぎにお店を出て、草津温泉バスターミナルに向かう登り坂を急ぎ足で歩く。
 荷物も増えているし、お腹も一杯だし、後々まで母に「バスターミナルまでの道が一番キツかった。」と言われる羽目になった。申し訳ない。
 しかし、急いだお陰で13時50分発のバスに乗ることができた。
 長野原草津口駅に到着し、駅員さんに尋ねると「草津84号はもう入線していて、そろそろ乗車できますよ。」と言う。


特急草津 実際のところ、自由席車両まで行ってみると、ガラガラだった。
 発車までに5〜6組が乗り込んだくらいである。草津温泉に溢れていた若者や外国人観光客やその他の方々はどこへ行ってしまったのだろう。
 いずれにしても、私の読み間違いである。
 草津温泉では雪が舞っていたけれど、駅まで降りてくると真っ青な空が広がっている。雪も降っていない。


 車窓の景色を楽しもうなどと言い合ったものの、母も私も吾妻線を走っている間はほとんど寝てしまっていた。
 ちょっと勿体なかったかも知れない。
 17時半過ぎに上野に到着し、本日の夕ごはんとして駅弁を買い込んで帰宅した。


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2016.02.11

草津温泉旅行記1日目

2016年2月6日(土曜日)


 当初は10時発の特急草津1号で行くつもりだったけれど、2月5日の仕事がヘビーなことが予測され、特急車内でお昼ごはんを食べるなら、11時12分発の臨時特急草津83号の方が都合が良いし、13時36分に長野原草津口駅に到着できる。宿のチェックイン時刻を考えてもちょうど良いと予約を取り直した。


 上野駅のecuteで、お昼ごはんのお弁当を探す。
 ちょうどオープンしたばかりの若廣というお店に、焼き鯖寿司としめ鯖寿司がセットになったお弁当があった。鯖寿司は母と私のお弁当では定番である。
 お魚と来たらお肉でしょうと、今半のすき焼き重弁当も購入し、母と半分ずつ食べることにした。
 なかなか贅沢なお昼ごはんである。


鯖寿司すき焼き重


 時間に余裕があったので帰りの特急指定券を発券してから、ホームに向かった。
 すでに特急草津は入線している。自由席はガラガラ、指定席はかなりの盛況である。出発後のアナウンスで「ほぼ満席です。」と言っていた。
 車内に(恐らく中国人と思われる)外国人観光客の方々が大勢乗っていることに驚いた。
 いつから草津温泉は国際的な観光地になっていたのだろう。


 周りには結構お弁当を食べている方も多くて、12時前に母と私もお昼ごはんを食べ始めた。
 美味しい。
 今回、もし雪道だったらミラコロは動きにくいだろうとボストンバックで来た。水筒は意外と荷物が重くなるので置いて来ている。出発前に買ったペットボトルのお茶は流石に冷めていたものの、車内が暖かいので全く問題ない。
 肉厚の鯖は、焼いても酢締めにしても美味しい。お肉も美味しい。
 母と「今日は野菜を食べていないね。」と言い合いつつ、ぱくぱく食べて完食した。


車窓 心配していたお天気も何とかなりそうである。
 吾妻線に入った頃から、車窓は雪景色になった。しかし、それでも「雪が少ないね。」「積もってないね。」と言い合うくらいの積雪量だ。山も「真っ白」という感じではない。
 今年の冬は、雪が少ないのだろうか。


 長野原草津口到着が13時36分、草津温泉行きのバスの発車時刻が13時46分だ。
 吾妻線はSUICAに対応していないけれど、草津温泉行きのJRバスはSUICAで乗ることができた。
 駅前にはバスが5台待機していた。補助席も使い、最終的にバス4台が満員になって、13時50分過ぎに出発した。
 我々が乗った電車の車両が7号車で一番改札から遠く、真っ直ぐバス乗り場に向かったから駅をチェックする時間はなかったけれど、お土産物屋などはなかったように思う。


車窓 駅から草津温泉バスターミナルまでは25分ほどだ。
 バスの車内では、草津温泉の紹介や、草津節や湯もみ歌などがテープで流された。
 観光地に来たなぁという感じがして可笑しく、楽しい。
 お願いすればバスターミナルまで宿のお迎えが来てくれるけれど、ゆっくり歩いて15分くらいだし、道に雪が積もっている訳でもないし(ミラコロでも全く問題なかった)、のんびり歩いて行った。


湯畑 バスターミナルから坂を下ってすぐ、湯畑が目に入った。
 私が前に草津温泉に来たのは20年くらい前で、そのときの草津の様子は流石に覚えていない。それでも、この湯畑は(周囲の様子はともかくとして)変わっていないに違いない。
 草津温泉に初めて来た母にとっては、もちろん、初めての湯畑である。
 温泉を木樋に流して冷ますとともに、湯ノ花を沈めて採っているから「湯畑」って言うんだよと知ったかぶりで教えたところ、えらく感心していた。


熱乃湯と湯畑 この日の最高気温はマイナス2度の予報だった。
 風向きなのか、もの凄い湯気が上がったり、その湯気がさーっと払われたりする。
 硫黄の匂いが強く、いかにも温泉に来たという感じがする。
 ぐるりと湯畑を一周し、色々な角度から湯畑を眺める。
 熱乃湯の大正モダンな感じの建物が街並みに馴染んでいる。


 大混雑している足湯「湯けむり亭」の横を通り、木で造られた階段を降りる。
 足湯はかなり気になったけれど、私はタイツを履いてしまっているし、母は足湯も含めて外湯を「面倒臭い。」と避けたがるので、我々は覗いて見ただけだ。


湯滝湯滝 木樋を通ってきた温泉は、最後にこの湯滝でどっと流れ落ちる。
 滝の湯は白というか無色透明なのに、その湯が溜まっているところは、綺麗なブルーなのが不思議だ。
 湯滝が流れ落ちている岩には緑色の藻が生えている。草津の湯といえば相当に酸が強い筈なのに、よくも藻がその湯を浴びながら生えていられるものだと思う。


八代将軍御汲上げの碑 「八代将軍御汲上げの碑」と彫られた燈籠を眺めたところで、ほぼ一周した。
 湯畑には御汲上げの湯を実際に汲んだという四角い木枠が沈んでいるらしいのに、見逃してしまった。ちょっと残念である。
 草津温泉は、グループ旅行らしい若者も多いし、外国人観光客の方も多い。ちょっと歩きにくさを感じるくらいの混雑振りである。
 湯畑の周りには、観光客も利用できる共同浴場である白旗の湯や、大広間なども備えた日帰り入浴の御座の湯などもあって、そちらも人気があるようだった。


光泉寺 御座の湯の横の階段を上がると、そこが草津山光泉寺である。
 流石に、その石段とお寺の境内には雪が残っている。
 境内にはテントが張られ、そこでお守りなどを授与していた。
 松尾芭蕉の句碑などもあるそうだけれど、全く気付かず(もしかしたら雪に埋もれていたかも知れない)、お参りだけした。


上から見た湯畑 階段の途中に山門があり、そこから湯畑を見下ろしせば「草津温泉といえば」という感じでテレビ等に映されている絵が見られるかしらと思ったけれど、何だかちょっと違うような気がする。


 そろそろ宿に入ろうと、西の河原に向かって歩き始めた。
 道筋にはお饅頭屋さんが並んでいる。とにかく売込が凄かったのが長寿店というお饅頭屋さんだ。網の上に蒸かしたてのお饅頭を並べ、トングで挟んで一人1個ずつもの凄い勢いで渡してくれる。両手がふさがっていても、ついでにお茶も渡してくれる。
 蒸かし立てだからかちょっと皮がぺしょっとしていたけれど、美味しいお饅頭だ。店内では「製造直売ですよ。」とケースの向こうでおばあさんが控えめに売り込んでいる。
 しかし、我々は今到着したところだし、ご馳走になっただけで退散した。何だか申し訳ない。


西の河原公園西の河原公園 宿に入る前に西の河原公園に立ち寄った。
 西の河原公園には大きな露天風呂もあって、そちらが目当てらしい「お風呂グッズ」らしきものを抱えた観光客の姿も多い。
 温泉が川になって結構な勢いで流れていたり、ここは河原ですよねというところに熱いお湯が広がっていたり、何だか不思議な光景だ。雪があるせいか、「鬼の棲む場所」といった荒涼とした感じはそれほど受けない。
 地面に広がって流れるお湯に触ってみると、ものすごく熱いところと、足湯くらいはできそうという感じのところと、様々だ。
 この公園にも足湯があって、のんびり浸かっている若いお嬢さんの姿もあった。


 15時くらいに本日の宿である草津ホテル別館 綿の湯にチェックインした。
 ロビーのソファに案内され、お茶かコーヒーをと言っていただいてコーヒーをリクエストする。出されたお饅頭は富貴堂のお饅頭だ。
 確か草津温泉では珍しいという、こしあんのお饅頭である。黒糖の入った茶色い皮のお饅頭だ。美味しい。
 こちらはもちろん蒸かしたてではないので、少し皮の表面が固く感じたけれど、蒸かし立てを食べた直後だったからだと思う。


宿のお部屋 本館3階、草津ホテルを正面に見る、ちょうどお宿の入口の真上に当たるお部屋だった。
 ドアを出るとすぐそこに図書コーナーがあり、コーヒーメーカーと麦茶のポット、足湯コーナーもある。
 お部屋は和洋室で、デイベッドもある。やはり畳に座れるのは有り難い。
 加湿器が用意されていたり、お風呂に行くときのために籠が用意されていたり(母も私も荷物が多いのでこの籠は使わなかった)、なかなか洒落ている。
 お部屋や宿の案内の紙が渡され、本日の夕食のメニューもそこに書かれている。


 綿の湯さんに泊まった方のブログに、草津ホテルの日帰り入浴が可能と書かれていたけれど、お部屋の案内の紙に「できません」と明確に断り書きがあった。珍しく母が「目の前のホテルだったら、外湯も行ってみたい。」と行く気になっていたのに残念である。
 そして、時間が余ってしまう。
 案内の紙に入っていたクーポン券で観覧料が50円引きになることに後押しされ、熱乃湯の湯もみショーを見に出かけた。


熱乃湯 熱乃湯に到着すると、まだ開演15分前なのに結構な行列ができていた。16時30分からの、本日最後の湯もみショーだったからかも知れない。
 チケットを購入して列の最後尾につく。
 開演少し前に扉が開き、1階はすでに一杯だったので、2階に上がった。湯もみショーには湯もみ体験もあるので、体験をしたい場合は1階にいないと手を挙げづらいと思う。
 1階はベンチ席を入れて2〜3重に、2階はベンチ席を入れて2重に手すりを囲んだくらいの入りだ。
 昨年に建て替えられ、リニューアルオープンしたばかりだそうで、木目も清々しい造りになっている。


湯もみ踊り


 正味20分くらい、湯もみの実演、20人限定だという湯もみ体験、草津節と草津湯もみ唄の歌と踊りを楽しんだ。
 「目を見張るような」内容ではないのに、何故だか「結構楽しかった」と思えるのが不思議だ。
 湯もみ唄の最後に、バシャバシャと派手にお湯を叩くシーンがあったのがかなり楽しかった。


湯畑ライトアップ


 熱乃湯を出ると、ちょうど湯畑のライトアップが始まっていた。その湯畑と夕焼けを鑑賞する。
 熱乃湯のチケットの裏に湯の香本舗というお店限定の花豆チョコレートと草津の湯の発泡入浴剤の宣伝が載っていてかなり気になったので、早速購入した。
 別の温泉で湯の花を買って帰ったこともあるけれど、硫黄の香りが強く、自分もお風呂も残り湯を使った洗濯物も全部が硫黄の匂いになってしまってなかなか使いづらかったので、この発砲入浴剤はなかなかいいアイデアだと思う。


温泉 17時半くらいに宿に戻った。夕食は18時半からでお願いしてあったので、まだ間に合うと温泉に行ったら、貸切状態だった。贅沢している気分だ。嬉しい。
 綿の湯では2種類の源泉を引いていて、右側の少し白濁したお湯が「わたのゆ」、左側の無色透明のお湯が「万代鉱」である。
 宿のサイト等では、「わたのゆは柔らかいお湯で、万代鉱はかたいお湯」と説明されている。正直なところ、その違いが私には判らない。万代鉱の方が湯温が高いせいか、ちょっとピリピリするなと思ったくらいだ。
 お湯に浸かっているときは感じなかったのに、お風呂上がりに自分から硫黄の匂いがしてちょっと驚いた。
 お風呂上がりに麦茶のポットが用意されているのが嬉しい。また、化粧水や乳液などのアメニティやドライヤーも用意されている。


 18時半から待望の夕食である。
 お食事は2階にあるレストランでいただく。テーブルが全て埋まっていたから満室だったのかも知れない。
 泊まっているのは若い人が多くて、うちの母が最年長の宿泊客だなという感じだ。


夕食先付け:はなびら茸 鶏肉 胡麻和え
八寸:一口寿司 豚角煮 京芋と蕪のすり流し みそ漬け3種盛り 季節の白和え 胡麻豆腐 エリンギのピクルス
酢の物:蟹 帆立 白菜 ゼリー寄せ
お造り:鮪 カンパチ 甘海老
煮物:フォアグラ大根
洋皿:ローストビーフ
蓋物:茶碗蒸し 湯葉餡
鍋:鶏つくね鍋
蒸物代わり:群馬県産もち豚の冷しゃぶ
 椀 ごはん 香の物
水菓子:抹茶ババロア


フォアグラ大根 最初、母は生ビール、私は迷った末に白ワインをいただいた。
 ローストビーフが並んでいたし、フォアグラ大根が後で出されることは知っていたので、2杯目に赤ワインをいただこうという魂胆である。
 美味しい。
 八寸の胡麻豆腐や京芋と蕪のすり流しは最初から並んでいるのではなく、後から温かいものが出されて嬉しい。
 黒蜜のかかった抹茶ババロアまで美味しくいただいた。
 お部屋に戻ろうというときに、冷水のポットをいただけたのも有り難い。


 お部屋に戻ったのが20時前だった。
 ワイン2杯でかなりお酒が回っている感じだったので、コーヒーをいただいてゆっくり飲む。
 母は生ビール一杯でやはりお酒が回ったらしく「眠い。」と言い、眠ってしまってもいいように早々に歯磨きをしている。この後で温泉に行く気はないらしい。


 私はゆっくり食休みをして21時半くらいにもう1回温泉に行った。
 またもや、貸切状態である。嬉しい。母は「若い人は温泉に何回も入ったりしないのよ。」と言う。そうなのだろうか。勿体ないなぁと思うけれど、昼間に外湯巡りを堪能していたのかも知れない。
 夕食前に外湯巡りに行こうというご夫婦とすれ違ったのを思い出した。


 湯上がりにマッサージチェアもゆっくりたっぷり堪能し、お部屋に戻ったら母がもう半ば眠っていた。
 お部屋の電気を調整し、喉に悪いかなぁと思いつつエアコンは付けっぱなしにして、その代わり濡らしたタオルをタオル掛けにかける。
 23時前には、二人して、すぐ側を流れる川の音を聴きながら眠りについた。


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2016.02.07

無事、帰宅する(草津温泉)

 2016年2月6日から1泊2日で、母と草津温泉に行って来た。

 それにしても、草津温泉に若者や外国人観光客があんなに集まっているとは!
 驚きである。

 温泉に浸かってのんびりしてくればいいよねと言い合いつつ、草津は意外と街歩きも楽しくて、どうも「旅館でまったり」が苦手な我々母子である。

 2日目の今日、帰りの指定席を取ってあったのだけれど、珍しく母が「並んでも美味しいお蕎麦を食べたい!」と言うので、帰りの特急を1本遅らせて帰ってきた。
 あまりの混雑振りに「座れなかったらどうしよう」と最後に慌ててしまい、バスターミナルまでの登り坂を急ぎ足で戻った結果、母に「あれが一番辛かった」と何度も言われてしまった。
 申し訳ない。

 概算で今回の旅行にかかった費用は一人分約40000円だった。結構いいお値段なのは、宿で贅沢をしたからである。
 ここには交通費、宿代、食事代、美術館等の入館料が含まれているが、お土産代は含まれていない。
 また、ポイントを利用した分は「もしポイントを利用していなかったら」ということで計算してある。

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