ひたちなか日帰り旅行記(2017)
2017年4月30日(日曜日)
確か、4月24日のことだったと思う。
ひたち海浜公園のネモフィラが満開になったというテレビのニュースを見た母が、「このGWにネモフィラを見に行こうか。」と言い出した。
4月に仕事が変わって残業三昧の毎日を送っている私としては、GWは寝させてくださいという気分もありつつ、私の帰りが遅い分、母に色々と負担を掛けているし、そこは埋め合わせすべきだろう。
24日に満開だから早い方がいいだろうと、29日と30日を候補に、毎日天気予報を眺めた。
29日は、午前中が晴れ、午後から大気の状態が不安定で雷雨の可能性もあると言う。お昼過ぎには撤収するから29日でも大丈夫そうだと思いつつ、母が「明日(29日)はお天気が悪そうだから、別の用事を入れちゃったわ。」と言い、30日に出かけることに決めたのが28日の23時頃である。
母と私のお出かけにしてはかなり珍しく、直前になってバタバタと予定を決めた。
間違いなく混雑するだろうし、母もお花を見るなら午前中だと断言する。30日は朝5時に起きた。
「朝ごはんは電車の中で食べよう。」と言っていても、起きれば食べてしまうタイプの二人である。トーストとミルクティを平らげた。
最寄り駅までのバスの始発前だったのでタクシーを呼び、駅に向かう。
朝一番の特急ひたちが勝田駅に到着する前に到着すべく、我孫子6時26分発、勝田7時55分着の常磐線に乗ることに決めた。1時間半以上も直角の椅子に座るのは大変そうだから、グリーン車を利用する心算だ。
ところが、グリーン車など日頃全く乗らないので、乗り方がよく判らない。乗り方というよりも、グリーン券の購入方法がよく判らない。予め購入しなくとも車内で検札があるから大丈夫だけれど、確か、乗車前に駅でグリーン券を購入した方がお得に乗れる筈である。
グリーン券は一体どこで買えるのか。
iPadで調べ、駅で探し、グリーン車に乗車する駅の券売機か、その駅のホームでグリーン券(780円)を購入できることを突き止めた。
発車1分前に我孫子駅の常磐線快速ホームでグリーン券を購入し、ギリギリで乗車した。
2階建て車両だったので、もちろん2階に上がる。我々の他に二人組のお客さんが5〜6組というところだ。
早起きした分をここで取り戻すべく、母と二人で1時間弱は瀑睡したと思う。
この車両にいる全員がネモフィラを見に行くのかしらと思っていたら、意外と水戸で降りる方が多かった。
7時55分に勝田駅に到着である。
電車を降りると、駅の構内でひたちなか海浜鉄道の駅員さんが案内に立っていた。ひたちなか海浜鉄道の終点の阿字ケ浦駅から国営ひたち海浜公園に無料のシャトルバスがあるという。海浜公園入園券付湊線1日フリー切符も販売されている。
バスで行き、帰りにひたちなか海浜鉄道に乗りたかったので「入園券を予め買えるのはポイントが高い」と思いつつ通り過ぎる。
改札を出ると、今度は茨城交通の方が案内に立っていた。
今の時期はひたち海浜公園に直行バスを走らせており、特にGW期間中の早朝開園(7時半開園である)に合わせて直行バスも7時10分が始発となっている。
直行バスに乗るためにはバス停の手前にあるテントで乗車券を購入する必要がある。こちらも往復乗車券や入園券と往復乗車券のセットが販売されている。行き帰りを別の交通手段にしたかったので、片道乗車券(400円)を2枚購入した。
バス停に行くとタイミング良くバスが待っていて、何とか座ることもできた。ラッキーである。
バスは渋滞に遭うこともなく順調に走り、8時20分くらいに国営ひたち海浜公園西口に到着した。
駐車場はかなり埋まっていたものの、入園券売場はそれほど行列していない。窓口に数人ずつ並んでいるだけで、その横の券売機はがらがらだ。並ばずに大人用入園券(410円)を2枚購入した。
並ばずに買えたことに喜んでちゃんと確認しなかったら、後になって母から「私はシルバー割引で210円で入れた」と指摘された。
入園すると「西池」というだだっ広い池を中心にしただだっぴろい広場が目の前にある。
広い。
遠くに観覧車が見える。
人の流れは西池を左に回り込んでいる。前に来たときの記憶でこの時期はチューリップが咲いている筈と、池を右に回り込んだ。ネモフィラの咲いているみはらしの丘までの距離はさほど違いがない筈だ。
思ったとおり、チューリップが満開になっていた。
一面の絨毯という感じで広がっている。
綺麗だ。
そして、チューリップといえば、という感じで風車と跳ね橋も用意されている。
跳ね橋の下から蛇行するように紫色の丈の低いお花が植えられていて、川に見立てられている。なかなか芸の細かい演出だと思う。
母と二人、夢中になって色々な角度からチューリップを眺める。一昔前は、「チューリップ」の歌のとおり、赤白黄色のあの形をしたチューリップがチューリップだったけれど、今は全く様相が異なり、様々な形と様々な色をしたチューリップが咲き誇っている。
一見してバラのような形をしているお花もチューリップである。
チューリップに夢中になってあっちへうろうろこっちへうろうろしていたら喉が渇いてしまい、近くにあった自動販売機でお水を買って飲んだ。さすがに国営の公園で、ペットボトルの代金が外より異様に高く設定されたりしていないところも素晴らしい。
チューリップを満喫した後は、いよいよ「みはらしの丘」へ向かう。
園内地図で「混雑ルート」と書かれた一番判りやすい道を辿って行った。
それにしたって、今はまだ8時半である。それでどうしてこんなにたくさんの人が来ているのか。自分達も「8時半にここにいる人」の一人であることも忘れ、余りの混雑振りに唖然とした。
しかし、それはそれとして、青空に映える一面のネモフィラの青が綺麗である。
うわあ! と思わず歓声を上げてしまう。
これは間違いなくはぐれるだろうと、母と「見失ったら携帯で電話ね」と確認し、みはらしの丘の頂上を目指して歩き始めた。
ネモフィラである。
青空とネモフィラである。
満開である。
1時間半くらいかけてみはらしの丘を登って下り、丘の上から海を眺め、青空とネモフィラの「青一色」を堪能した。
やはり、朝早く出かけてきて良かったと思う。
ネモフィラの青の濃いところがあったり、薄い青のお花が多いところがあったりする。
種が飛んで来たのか、青一色のネモフィラの中でオレンジ色のポピーのようなお花が点々と咲いているのも何だか可愛らしい。しかも、ちゃんと補色である。
お花畑の間に作られたくねくねとした遊歩道を人が埋め、登ったこともないのに「初日の出のときの富士山みたい」という感想が浮かぶ。
みはらしの丘を登って降りて満喫し、ベンチで少し休憩する。チョコを食べ、お水を飲んで元気回復したところで、お昼ごはんを食べに那珂湊のおさかな市場に向かった。
みはらしの丘からはまかぜ橋を渡り、草原エリアの横を通って海浜口に向かう。そこに阿字ヶ浦駅とを結ぶ無料シャトルバスが来る筈だ。
ひたち海浜公園は本当に広くて、サイクリングを楽しんでいる人も多い。
あまりにも広くて、一日掛けてもすべてを見ることはできないんじゃないかと思う。
海浜口10時23分発のシャトルバスに乗ることができた。
このシャトルバスは、ひたちなか海浜鉄道の発着時刻に合わせて運行されているようだ。もう帰る人は流石に少なくて、10人も乗っていなかったと思う。
海浜口の駐車場は満車で、駐車しようという乗用車が20台以上も列を作っている。やはり朝一番の行動が正解だったようだ。
バスは途中でかなり細い路地に入って行き、7〜8分で阿字ヶ浦駅に到着した。
やってきたひたちなか海浜鉄道は3両編成だった。阿字ヶ浦が終点だ。
たくさんの人が降りて行き、無料シャトルバス2台(3台だったかも知れない)に分乗して出発して行く。
ひたちなか海浜鉄道はSUICAが使えないので、那珂湊駅までの切符(260円)を2枚購入する。
電車はがたごとと結構揺れる。その感じも楽しい。
台湾か中国から来たらしい3人組の観光客が、一番前に陣どって動画を撮ったりしている。ひたち海浜公園ではあまり感じなかったけれど、ここに来て外国人観光客が増えたなぁと思う。
真っ直ぐの単線の線路がずっと続く様子は、確かにいい感じだ。踏切も懐かしい。
電車で15分くらい、駅から歩いて10分くらいで那珂湊おさかな市場に到着した。
あまりの人の多さに驚き、一番最初に目に入ったヤマサ水産の回転寿司に入った。
お店の入口で紙に名前を書く。概ね50番目くらいだ。「12時前だったらすぐに入れるだろう」という目論見は見事に外れた。
45分待って、12時過ぎにやっと名前を呼ばれた。
粉末のお茶を淹れ、お醤油皿を用意し、回転してくるお寿司を吟味し、メニューを吟味する。
「色々な種類のお寿司を食べたい」と母と意見が一致し、全てシェアして食べたラインアップが、まぐろ、鰆、石鯛、白魚、ヤリイカ、鰺、シマアジ、中トロ(3)である。
中トロをオーダーしたのは母だ。そんなにトロ好きだったっけ? と思う。
すべてのお寿司でネタがとても大きくて、もちろん美味しくて、お腹がいっぱいになった。
これで、二人分3000円ちょっとだなんて驚きだ。
食後、腹ごなしと時間調整を兼ねて市場を見て歩いた。
回転寿司で「売り切れました」と言われてしまった牡丹海老、キンメの開き、銀ムツのかまの味醂干しを購入した。氷を分けてくれていて、牡丹海老はもちろんお刺身で食べるから、ビニル袋に氷を沢山もらう。
お腹が空いていれば、店頭で売られていた焼いた牡蠣や帆立などなどをいただきたいところだ。
駅まで歩いて戻り、再びひたちなか海浜鉄道(350円)に乗って勝田駅に戻った。
ちょうど目の前に特急ときわが来ていて、急げば乗れるタイミングだったけれど、「どうしよう」と言っているうちに発車してしまった。我ながらマヌケである。
そのまま改札を出て、次の特急の指定券(1000円)を購入してから、サザコーヒー本店に向かった。一度本店に行ってみたかったのだ。
ところが、駅から徒歩10分くらいのところにある本店は混雑していた。ウエイティングリストで15組目くらいである。
とてもではないけど特急に間に合いそうにない。
店内の試飲はちょうどアイスコーヒーのみで、ホットコーヒーを飲んでみることができなかったのが残念だ。
豆だけでも買って帰ろうと、酸味が少ないものがいいなぁとか色々と見比べ、「最初に購入するのはやはり店名が付けられたものでしょう!」とサザスペシャルブレンドの豆を購入した。
「コーヒーが飲みたい」という気分が盛り上がっていたので、駅前店でテイクアウトする。
母はよほど喉が渇いていたのか、アイスコーヒーを一気飲みしていた。
最初からこうしていれば歩かずに済んだわね〜と思ったものの、本店の雰囲気を味わえたからヨシとしようと思う。いつか本店でケーキを食べながらコーヒーを飲んでみたい。
特急ときわに乗車し、快速のグリーン車と特急の普通車と乗り心地は甲乙付けがたいわなどと思いながら帰途についた。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 有馬温泉旅行記1日目その2(2023.11.26)
- 有馬温泉旅行記1日目その1(2023.11.25)
- 往復の足を確保する(有馬温泉)(2023.10.30)
- 無事、帰宅する(有馬温泉)(2023.11.01)
- 奥日光旅行記(2023)の入口を作る(2023.10.29)
「*201704ひたちなかの始末」カテゴリの記事
- ひたちなか日帰り旅行記(2017)の入口を作る(2017.05.04)
- ひたちなか日帰り旅行記(2017)(2017.05.04)
- 無事、帰宅する(ひたちなか)(2017.04.30)
コメント