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2017.12.02

屋久島旅行記3日目

2017年10月9日(月曜日)


日の出 航空機のスケジュールが変わった直後のツアーということもあって、ツアーの日程の割り振りがあまり上手くなく、屋久島ツアー3日目はほとんど「おまけ」みたいな予定である。
 出発も9時半と遅めだ。
 6時過ぎに起きたら、水平線上に雲があってすっきりとは行かなかったけれど、でも、真っ赤で大きな日の出を見ることができた。
 今日もいいお天気だ。


露天風呂 6時半くらいから、温泉に行った。
 (写真は、朝食後に撮った。)
 昨日、リュックを背負って歩いたせいか背中が痛い。温泉にゆっくり浸かって、なるべく背筋をほぐす。
 ゆっくりと言ってもかなりポカポカと温まるお湯だし、朝だし、30分くらいで切り上げた。このトロトロの温泉ともお別れだと思うと寂しく、勿体ない。


朝食 汗が引くのを待って、7時半過ぎに朝食に行った。
 今朝も洋食を選ぶ。
 今日のお昼ごはんは割と早めだし、お昼ごはんまでの予定といったら「滝を見る」だけである。なかなかお腹も空くまいと、控えめにした、つもりである。
 朝食後、ホテルのお土産物屋さんに立ち寄り、屋久島限定販売の焼酎をお世話になっている方に送る手配をした。お酒好きなご夫婦だからきっと喜んでもらえるだろう。


モッチョム岳 今回泊まったJRホテル屋久島は、海とこのモッチョム岳の両方が望めることもセールスポイントの一つである。
 今日もくっきりと青空に映えている。
 今回の旅行は本当にお天気に恵まれている。暑いくらいだ。何しろ、最高気温29度である。
 1日目は中型のバス、2日目は小型のバスで、3日目の今日は大型バスである。毎日違うバスというのも何だか可笑しい。今日は完全に一人で二席使える仕様だ。


千尋の滝 バスで10分も走れば千尋の滝である。
 駐車場から少し歩くと滝が見えてくる。また、滝を見渡せる展望台もある。
 「千尋の滝」は「せんぴろのたき」と読み、滝の左側の大きな花崗岩が、人が1000人手を広げたくらいの大きさだという意味で名づけられたそうだ。
 確かにデカイ。
 遠望する形なので、滝の音とか水しぶきとかを感じられないのは少し残念だけれど、なかなかの迫力である。
 また、展望台からは、泊まっていたホテル方面の海や畑も見渡すことができて、こちらも気持ちがいい。


 滝の眺めを30分くらい楽しんだ後、次に向かったのは武田産業という屋久杉を加工している会社の展示場兼お土産物屋さんである。
 正直、ここで1時間放置されても困る。
 まずは、屋久杉から作ったテーブルやお仏壇などが並ぶ場所を案内してもらう。石原裕次郎も生前、こちらで屋久杉で作った仏壇を買い求めたそうだ。
 屋久島では、来年以降、土埋木の搬出が行われなくなり、つまりは新しい「屋久杉」という原材料の供給がストップしてしまう。今後、屋久杉を使った製品は高騰するだろうと言われている。


 そう言われても、一枚板のテーブルなどに手が出よう筈もない。
 靴べらなど買い求めて満足していたところ、ツアーの方でビアグラス(グラスではないから、何と言えばいいのだろう)の品定めを始めた方がいらした。
 店員さんも寄ってきて、盛んに説明している。


 値引き交渉が始まったのを見た母が、突然、「お椀」を物色し始めた。それまで買いたいという素振りすからなかったので驚く。
 お椀も一枚板から繰り出すし、その板はテーブルにしつらえれば何百万という単位で売れるものだから、それをお椀などなどに加工するというのはかなりハードルが高いことらしい。それで、なかなか個数が出ないのだという。
 母が値段交渉をしている間に私が品定めに走り、出発時間ギリギリにお椀を2個買い求めた。
 満足である。


昼食トビウオ


 もうお昼ごはんである。
 12時前、茶屋ひらのに到着した。
 目の前は「三岳」の工場である。お酒の匂いがしなかったので運転手さんにそう言ってみたら、日によってはもの凄く濃厚な焼酎の香りが漂うことがあるらしい。
 お料理について色々と説明してもらったけれど、ほとんど忘れてしまった。申し訳ない。トビウオのフライだけは、もちろん覚えている。熱々で美味しい。
 「屋久然料理」と銘打たれたお料理で、屋久島産の食材に拘った、素朴かつ滋養溢れるという感じである。


 お店には、同じ旅行会社の大阪出発のツアーの方が先にいらしていた。
 後で聞いたら、大阪出発のツアーは、これから船で鹿児島に戻り、鹿児島から新感線で大阪に帰るらしい。
 なるほど、そういう来方もあるんだなと思った。ちょっと羨ましい気もするけれど、添乗員さんは「これから半日かけて帰るのですから大変です」とおっしゃっていた。


屋久島世界遺産センター屋久杉


 昼食後、いわば、帰りの飛行機の時間までの調整を兼ねて、まず屋久島世界遺産センターに向かった。
 ここは環境省が作った施設のようで、入場無料かつ地味な施設である。
 パネル展示等もあるけれど、楽しいとか興味深いという感じではない。
 添乗員さんもそこは承知のようで、歩いて数分のところに「屋久島自然館」があります、ただしそちらは入場料を各自でお支払いくださいと案内があった。
 この、世界遺産センターと屋久島自然館を繋ぐ道がちょっとした散歩コースになっていて、なかなか楽しい。


宇宙ヤクスギ 屋久島町が建てたという屋久島自然館の最初の「見どころ」は、宇宙ヤクスギだと思う。
 まだまだ「可愛い」サイズの杉の木だ。宇宙飛行士の毛利衛さんと一緒に宇宙に行った1180粒のヤクスギの種のうち、「選ばれた548粒で発芽試験が行われ、結果、無事に育ったたった5本のうちの1本」である。
 エリートだ。
 2003年に植えられたばかりの、まだまだ若い杉の木である。
 このまま「屋久杉」と呼ばれるくらいまで育つといいなぁと思う。無重力を体験した杉の木は、他の杉の木と何かが違うのだろうか。


屋久杉の枝 入場料600円を支払って中に入ると、屋久杉の「枝」がまず目に入った。
 枝の付け根部分は1000歳くらいらしい。
 2005年に大雪の重さで折れてしまった枝をここで保存展示しているそうで、触り放題である。ちょっと嬉しい。
 このときは、屋久島の写真展も開催されていて、大量の写真がところ狭しと展示され、何だか圧倒された。


 年貢として納められていたという平木(短冊型屋根材)が再現されていたり、屋久杉を切り倒すための道具が展示されていたり、切り株が輪切りにされて「年輪を数えてみよう!」という無茶振りがされていたり、かなり楽しめる。
 屋久島に関する本のコーナーも充実している。
 だいぶ映像が古びていた記憶だけれど、ウィルソン株から「元の木の姿」を再現しようという動画が結構面白かった。
 靴を脱いで、靴下で木の床のスペースを歩くのも気持ちがいい。
 ちょっとしたお土産物のコーナーもあり、カレンダーとストラップを購入した。


 屋久杉自然館を14時過ぎに出発し、屋久島空港までバスで20分くらいである。
 前の便の搭乗手続きがちょうど始まったところでカウンターが混雑しており、チェックイン手続きがなかなか進まない。
 お土産物屋さん(というかお土産物のコーナー)もあり、覗きに行ったらあちこちで見かけたものが多かったと思う。特に「ここでしか!」みたいなものは見つからなかった。


飛行機屋久島


 JN3752便は定刻通りの15時40分に離陸した。
 それにしても、不思議な形の飛行機である。
 確か、昨日のネイチャーガイドさんが屋久島空港は有視界飛行だと言っていたと思う。いいお天気で有り難い。
 風向きの関係でか、飛行機は南に向けて滑走して離陸した。離陸直後、大きくUターンして鹿児島を目指す。そのUターン直前の景色が右の写真だ。
 島の全景を見られなかったのがちょっと心残りである。


 鹿児島空港に16時15分に到着し、18時40分発の羽田行きの飛行機まで2時間半近い待ち時間がある。
 余りにも暇で、空港内のお土産物屋さんを2往復くらいしてしまう。
 友人にジャガイモを送ってもらったお礼代わりに何かお土産を送ろうと思っていて、迷った末、フェスティバロというお店の焼き菓子にした。店頭販売していたおじさんが親切な人で、一通り試食させてくれ、それがとても美味しかったからだ。


キビナゴ寿司 ほとんどお腹は空いていなかったけれど、お弁当は見当たらず、それならば鹿児島空港で夕ごはんを食べてしまおうと、山形屋のファミリーレストランに入った。
 ラーメンじゃないよね、お蕎麦かな、カツでもないしと迷った末、お寿司を選ぶ。
 私はそれでもセットにしたけれど、母など鮪と烏賊のお寿司を1貫ずつ頼んでそれでもういいと言う。本当にお腹が空いていなかったらしい。


 母がこの旅行中に一番興奮したのは、この後、空港で谷村新司を見かけたときだったと思う。
 何故にそこまで! というくらい興奮していた。「ほら、あの人がいたわよ! ほら!」と言われても、私はそもそも見ていないのだから、誰のことだか判る筈もない。名前を思い出すまでが一騒動だった。
 何だかそれも今から思い返すと可笑しい。


 羽田空港行きのjl652便は定刻通り順調に飛び、20時15分に到着した。
 乗ろうと思っていたリムジンバスが満席で、30分後の次の便まで待つことになったのは計算外だったけれど仕方がない。
 バスと電車を乗り継ぎ、「疲れたね。」と言い合って駅からタクシーを奮発し、無事に帰宅した。
 お天気に恵まれ、のんびり緑と風と海と青空を満喫した。


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