奥日光旅行記(2017)の入口を作る
ここは、2017年9月に母と出かけた奥日光旅行記の入口である。
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2017年9月10日(日曜日)
6時半に自然に目が覚めた。
今日もいいお天気だ。
早速、母と露天風呂に向かう。昨夜とはお湯の色が全く違っていて、濁りが入っており、露天風呂の底の様子が全く見えない。危うく、段差でつまずきかけた。
汗が引くのを待ちながら、本日の予定を検討する。
母が「田母沢御用邸に行ったことがない。」と言う。この日はちょうどコンサートが開かれるらしかったので、最初はそちらに行くつもりで予定を立てた。
しかし、それにしてもいいお天気で、屋内に入ってしまうのは勿体ない。
協議の結果、竜頭の滝の上までバスで行き、そこからハイキングがてらホテルまで歩いて戻り、ホテルの送迎バスで日光駅まで戻ることに決めた。
本日の予定も決まり、レストランに朝食をいただきに行った。
ジュース3種とミルクから一つ、卵料理を一つ、付け合わせのハムやソーセージなどから一つ、コーヒーか紅茶を選ぶことができる。
私はグレープフルーツジュースとオムレツとソーセージ、紅茶をお願いした。旅先の洋風の朝食で紅茶をいただくことは珍しい。ティーバッグで出てくることがほとんどだからだ。
でも中禅寺金谷ホテルの紅茶は美味しくいただき、最後には供されたイチゴジャムでロシアンティにしていただいた。
母は、ミルク、スクランブルドエッグ、ハム、コーヒーを選んでいた。「スクランブルドエッグを家で上手に作るのは難しいから。」だそうだ。
8時53分にホテル目の前のバス停に来るバスで龍頭の滝の上まで行った。
本当にいいお天気である。そして涼しい。
「滝上」のバス停でバスを降りる。
やっぱり、いいお天気である。
湯滝方面から竜頭の滝を経由して中禅寺湖半まで行くハイキングルートが整備されており、ちょうど竜頭の滝の上で道路を渡る必要があるため、ちらほら、かなり本格的な装備のハイカー(何故かご夫婦が多い)が歩いて行く。
竜頭の滝の上からは、遠く、中禅寺湖畔まで見渡せる。
風が気持ち良く、水がキラキラ光っていて、いい心持ちである。
途中に何カ所か、見晴らし台のようなところが作られていて、滝のすぐ近くまで行ってその上下の様子を眺めることができる。
ベンチもあって、一休みできる。
木々の間から滝が見えたり、その木々のほんの一部が紅葉したりしている。
もみじも結構見かけたから、紅葉の時期はまた格別だろうと思う。
のんびり寄り道したり写真を撮ったりしつつ、15分ほどで滝の横の遊歩道を歩き、滝壺まで降りてくることができた。
滝壺に一旦落ちた水は、そのままさらに下方に流れて行き、中禅寺湖に流れ込む。
そういえば、中禅寺湖に流れ込むところを見たことがないなぁと思う。
9時半くらいに滝壺を出発して、最初は車道を、そのうち中禅寺湖半に設けられた遊歩道に降りることができて、ホテルまで散策した。
途中、菖蒲ヶ浜で水辺まで行ってみると、ちょうど遊覧船が到着したところだった。
気持ちよさそうだ。
「うーん、もうちょっと早くホテルを出て道の駅までバスで行って、遊覧船に乗って菖蒲ヶ浜まで来ても良かったなぁ、これから乗ったらチェックアウトの時間に間に合わないしなぁ。」とぶつぶつ言っていたら、母に「全然ゆっくりしていないじゃないの!」と笑われてしまった。
おっしゃるとおりである。
中禅寺湖半のボートハウスに10時15分くらいに到着した。竜頭の滝の上から1時間とちょっとで戻ることができた。
中禅寺湖半ボートハウスは、元々は中禅寺金谷ホテルの付帯施設として建設され、現在は、往時の「外務省が移ってきた夏の日光」の面影を残す建物として保存されている。
1階に展示されているボートの中には、ベルギー王国大使館別荘が所有していたものも含まれている。
中禅寺湖半ボートハウスで一休みした後、ホテルのお部屋に戻り、チェックアウトした。
ロビーは、披露宴に列席する親族、という感じの方々で溢れている。
11時10分発のホテルの送迎バスに乗り、まず東武日光駅を目指す。その途中、二荒山神社中宮祠に差しかかったところで、恐らくホテルで披露宴を行うのだろう新郎新婦がしずしずと歩いて神社に向かっているところをお見かけした。
紋付き袴に白無垢で歩くのは大変そうだなぁと思う。母は「お婿さんがイケメンだったわ。」と喜んでいた。
いろは坂を下りきった辺りから渋滞していた。こんなに混雑している日光市街は初めてだ。
送迎バスの運転手さんが「こんな日に限って!」と呻いている。披露宴の送迎があるため、今日の日光駅までの送迎は全て同じ運転手さんが担当しているらしい。
混雑してなかなか動かないわと思った割にそれほど遅れることなく、ほぼ予定通りの12時に東武日光駅に到着できた。
送迎バスを降りるとあまりの暑さに驚いた。正しく「下界」という感じだ。
駅のコインロッカーにミラコロを預け、帰りのスペーシアの指定席を予約する。
これだけ市街が混雑しているのだから、帰りの電車は早めに押さえておく方が良い。
母に聞くと「お蕎麦が食べたい。」と言う。観光案内所で駅から比較的近いお蕎麦屋さんを何軒か紹介してもらう。ついでに神橋までのバスの所要時間を尋ねると、普段なら5〜10分だけれど今日は30分かかっています、歩いても30分です、と言う。
神橋を目指して歩くこと10〜15分くらいで、そば処 弦庵に到着した。入口が奥まったところにあって、「ある」と知っていたから辿り着けたけれど、ぶらぶら歩きながらお蕎麦屋さんの存在に気がつくのはかなり難しいと思う。
前のお客さんがちょうど出たところだったらしく、テーブルを片付ける間だけ外で待って、すぐに入ることができた。有り難い。
「弦庵」の店名どおり、ギターなどの弦楽器が壁に飾られている。お蕎麦屋さんっぽくない外観で、内装だ。
私はせいろ蕎麦と日光ゆば、母はせいろ蕎麦と日光ゆば刺しを頼んだ。
お蕎麦の香りも高く、細めのお蕎麦を固めに茹でてあって美味しい。
お蕎麦の盛りもかなり良くて、お稲荷さんや小鉢も付いてくる。母は全部食べきれず、私がかなりお蕎麦をもらう。それが全然苦にならないくらい美味しい。
ランチタイムサービスで食後のコーヒーまで出していただき、大満足だった。
神橋で開催されていた風鈴まつりをちょっとだけ見学する。
見学するというよりは、風鈴の音を楽しむ。なかなか涼しげだ。磁器の風鈴と陶器の風鈴とでは音が違うらしい。イメージとしては磁器の方が澄んだ音をたてそうだ。実際のところはどうなんだろう。
しばし音で涼しさを味わった後は、ひたすらお買い物タイムである。
まず、油源に戻って、湯葉(生ではなく揚げた方)と山椒味噌を購入する。この山椒味噌が滅法美味しくて、冷や奴に載せて食べたり、焼いた茄子に載せて食べたり、万能選手である。
道路を渡って反対側、母が「数ある羊羹屋さんの中でここが一番美味しい」と太鼓判を押す三ッ山羊羹本舗に向かう。お彼岸に来てくださる親戚のお茶請け用の羊羹一棹と、「ご近所の方にお米のお礼に」と水羊羹、我が家用にも水羊羹を購入する。
母が「お彼岸も近いから。」と父のために渡邊佐平商店の「純米原酒 きざけ 日光誉」の300mlのとっくりを購入する。
どんどん荷物が重くなってきて、やはり日光に来るときにはミラコロが必須だと思う。
お買い物がほぼ終わったところで、14時過ぎ、日光茶屋に入った。
母が、旅行前から「食べたい」と主張していた、日光天然氷のかき氷をいただく。
とちおとめのかき氷は残念ながら売り切れで、母は抹茶金時、私は散々迷った末に梅酢シロップを選んだ。
すぐに運ばれてきたかき氷はふわふわの真っ白で、シロップは別に添えられており、スプーンで少しずつかけながらお召し上がりくださいと言われた。
本当にふわふわである。
美味しい。
かき氷というより綿菓子みたいだ。そして、噂どおり、ぱくぱく食べても頭が痛くなることはない。不思議だ。
「酸っぱい!」と騒ぎながらいただいていたせいか、帰りがけにお店の女将さんに「いかがでした?」と声をかけてもらった。梅酢シロップはお店の自家製で、梅1kg、氷砂糖500g、お酢(米酢)500ccを瓶に入れて1年以上漬け込むという。
我が家で梅シロップを作ると梅はしわしわになってエキスを出し切った感じになるけれど、お酢のお陰なのか、漬けてあった梅もふっくら美味しくいただけるそうだ。
いいことを教わった。
大笹牧場の売店に行ってお土産に骨付きソーセージや塗るチーズ等を購入する。
帰りの車内のおやつに食べるかどうかかなり迷いながら、明治の館のテイクアウトショップで、母にチーズケーキ“ニルバーナレア”[オリジナル]、自分にチーズケーキ“ニルバーナレア”[チョコレート&オレンジ]を購入する。
家に帰ってごはんを作るのは面倒だし材料もないしと、駅の売店で駅弁を購入する。もちろん、油源の駅弁である。
コインロッカーからミラコロを取り出して荷物を整理し、重いものをミラコロに詰める。
スペーシアは発車の30分くらい前から乗車OKになっており、早めに乗り込む。車内アナウンスによると満席だ。
下今市で気をつけていたら、機関庫に入っているSLをちらっと見ることができた。「毎日乗っていたからいい」と言っていた母も食い入るように見ている。実は興味があったらしい。
「やっぱりこっちは暑い!」と言い合いながら、18時くらいに帰宅した。
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2017年9月9日(土曜日)
5ヶ月ぶりの旅行は、母との日光温泉1泊旅行である。
仕事が立て込んで、詳細に計画を立てる時間も旅先で忙しく歩き回る体力もなく、「出かけて、美味しいものを食べて、温泉に入って、泊まって、帰ってくる」という旅行にしようという話になった。
駅でペットボトルのお水だけ購入し、東武鉄道のスペーシアで日光に向かう。
9時48分北千住発のスペーシアは満席というアナウンスがあった。
日頃の睡眠不足解消のためスペーシアの車内で爆睡し、10時21分に東武日光駅に到着した。
母と何度も日光に来ているので、コインロッカーの位置やバス乗り場、トイレなどほぼ把握している。
まず、コインロッカーにミラコロを預けた。
大笹牧場に行くバスまで時間が少しあったので、駅前のお土産物屋さんを覗いていたら、母がさかえやの揚げゆばまんじゅうを食べたいと言う。「これからお昼を食べに行くのに!」と言いつつ、店頭で1個揚げたてを買い求め、二人で半分こした。
サクサクの熱々で美味しい。ちょっと衣の塩気が強いなぁという感じだ。
10時50分発のバスで大笹牧場に向かう。
お客が5人くらいしか乗っていない。我々以外の乗客も霧降高原で降りてしまい、ついに二人だけかと思ったら、霧降高原から10人弱のお客さんが乗車した。
高原の散策をすでに楽しんだ方々が結構いらっしゃるらしい。
11時半、大笹牧場に到着した。
そこにはたくさんの車と、もっとたくさんのバイクが駐まっていて、そうか、みんなここには車で来るんだなと納得した。駅からここまでの道路も、くねくねしていて、空いていて、信号も少なくて、それはバイクで走ったら楽しいに決まっている。
東武日光駅からだいぶ上がって来たので、かなり涼しく感じる。長袖シャツを着ていてちょうどいいくらいだ。
夏休みが終わったばかりだからか、幼稚園に行く前くらいのお子さんが多い。
少しお腹を減らそうと「こやぎの丘」という、羊が囲いの中に飼われている辺りに行ってみると、羊はもちろんのことウサギやポニーなどもいた。
赤とんぼがたくさん飛んでいて、秋の花もさりげなく奥ゆかしく咲いている。カメラを新しくして、1cmまでの接写が可能になったので、色々と試しに撮ってみる。楽しい。
お天気が良くて、風も気持ちいい。お散歩日和だ。
大笹牧場発、日光駅行きのバスは12時55分発を逃すと15時20分までない。
それなのにわざわざ大笹牧場まで来たのは、前に来たときに食べたジンギスカンの美味しさが忘れられなかった母からのリクエストだ。
ここで食べそびれたら泣くに泣けないので、12時前にジンギスカンハウスに向かった。
意外なくらい混雑している。
ジンギスカンのセットには牛乳が付いている。これがまた濃くて冷たくて美味しい。
ジンギスカンも記憶に違わぬ美味しさで、母と「うんうん、これだったね!」と言い合い、ぱくぱく食べる。
ジンギスカンはタレが2種類用意されていて、母も私も「復刻版」と銘打たれたニンニク入りのタレの方がお肉と合うねという意見だった。
ジンギスカンでお腹いっぱいになったのに、「ブラウンスイスソフトクリーム」などという文字を見たら、それは食べない訳には行かない。
母と目と目で相談し「二人で一つなら!」と購入した。
ジンギスカンとセットになった牛乳が濃くて美味しかったから、その牛乳から作ったソフトクリームが美味しくない訳がない。
わざわざ日盛りのベンチに座って、「暑いところで食べる冷たいソフトクリーム」を堪能した。多分、私がソフトクリームのほとんどを食べてしまったと思う。
12時55分のバスに乗った。
大笹牧場を出て割とすぐのところに六方沢橋という橋がある。これが高い。フェンスに遮られてしまうけれど眺めもいい。車で来ていたら、橋のたもと両側に駐車場があるから、そこに駐めて景色を堪能したいところだ。
このバスは、発車後すぐに何故か時間調整のために道端で結構長く停まっていた。折角なら、景色のいいところで停まってくれればいいのになぁと思う。
一気に日光駅まで戻るつもりが、お腹も一杯だし、何だか歩き足りない。
前回来たときにはリフトに乗って上に上がり、道なき急坂を木の枝に捕まりながらおっかなびっくり降りた霧降高原では、その後、リフトが撤去されて遊歩道が整備された筈である。
バスの時間を見ると1時間弱なら寄り道できそうだったので、途中下車した。
霧降高原の遊歩道は、階段が1400段以上もあるらしい。
時間もないし体力もないので、AからRまであるところ、Cまで階段を上り、遊歩道をくねくねとゆっくり降りてくるという超短縮コースを歩いた。
それでも、いい眺めと、お花をたくさん見ることができて、なかなか気持ちがいい。
霧降高原のバス停で日光駅行きのバスを待っているときに万歩計を見たら、まだ5000歩だった。
歩かない旅である。
湯元温泉行きのバスまで時間の余裕があったので、東武日光駅では降りず、そのままバスでJR日光駅に行った。確か、JR日光駅の駅舎が可愛い建築だという話をどこかで読んだ記憶がある。
母も私もJR日光駅で降りたことも行ったこともなく、東武日光駅から本当にあっという間に歩けて意外だった。
JR日光駅の駅舎はかなり可愛らしい建物だった。
2階にあるお部屋は、一等車利用者用待合室「ホワイトルーム」だった場所で、現在はギャラリーとして一般公開されている。私達が行ったときには特に展示はされておらず、逆にお部屋の様子やシャンデリアなどをじっくり眺めることができた。
この駅舎ができたのは大正元年である。古いはず、いい感じの建築であるはずである。
けれども、やっぱり日光観光の表玄関は東武日光駅で、JR日光駅の回りは少し淋しく、待合室にもあまり人がいなかった。
東武日光駅から東照宮に向かうのとは反対方向に進んだことがなかったので、駅からすぐの場所にこんな杉並木が残っていることも今回初めて知った。
JR日光駅と東武日光駅の間、メインの道路から1本奥まった道路に、杉並木が僅かに残っている。
この杉並木を通って東武日光駅に戻ると、何だか人だかりがしている。何かと思ったらタカアンドトシの二人が旅番組のロケ中だったようで、ぶらぶらとというよりはどやどやと東武日光駅前の金谷ベーカリーに向かっているところだった。
横断歩道のこちら側からついまじまじと見てしまい、後になってカメラに映ってないといいなぁと思った。時既に遅しである。
東武日光駅構内のザ・金谷テラスで氷コーヒーとりんごジュースを買って喉を潤し、15時20分発のバスで本日の宿である中禅寺金谷ホテルに向かった。
日光湯元温泉行きのバスは結構な混雑で、座れないままいろは坂を上るのは辛いなぁと心配したけれど、何とか二人並びで座ることができた。有り難い。
バスは16時30分くらいに中禅寺金谷ホテル前のバス停の到着した。
このバス停からホテルのフロントまでが結構遠い。ホテルは目の前だけれど、坂を上がらなくちゃいけないし、近道を通ると途中から階段を上らないといけないし、意外と大変だ。
母曰く「このホテルに泊まるような人はバスじゃなくて車で来るのよ。」ということだ。
チェックインし、夕食の時間を予約する。18時か19時半が選べ「19時半の回にすると20時近くになるかも知れません」と言われる。夕食前に温泉にゆっくり入ろうと、19時半でお願いする。
前回泊まったときとの大きな違いとしては、ホテルのロビーにある階段下にセーフティボックスのコーナーが設けられていたことと、お風呂に暗証番号が設定されたことだ。いずれもセキュリティ強化のための方策だ。
確かに、大浴場はフロントから離れたホテルスタッフの目が届きにくいところにあるし、フロントへの近道を上がって来て最初に館内に入る入口が大浴場への通路になっているから、誰でも入ろうと思えば入れてしまう仕組みではある。
2階のお部屋を案内してもらう間、ホテルのお兄さんに「涼しいですね〜。」とか「明日のお天気はどうですか?」と聞いてみたら、この夏は中禅寺湖半でも雨が多く、気温が上がらず、「春の次に夏が来ないで秋が来たという感じです。」と言う。
今朝など最低気温が9度まで下がったと聞いて驚いた。真冬並みである。
お部屋に入った感じが、前に泊まったときと同じだった。もしかして同じお部屋だったのかも知れない。
お部屋に荷物だけ置いて、ラウンジに行った。すぐ近くにあるのが便利だ。
窓際のソファは埋まっており、暖炉の前のソファセットに陣どる。やはり、土日は混雑しているようだ。前に来たときは日曜から1泊し、ラウンジも貸切状態だった記憶である。
アイスコーヒーやアイスティが瓶に入れられ、そのまま氷で冷やされているところが、何だかお酒っぽい。
母はコーヒー、私はドイツのロンネフェルト社のティーバッグで紅茶をいただいた。何でも限られたお店でしか扱われていない紅茶だそうだ。そう言われれば飲んでみるしかない。
もっとも、私の味覚ではその「違い」はよく判らなかった。
そろそろ18時から夕食の方々は撤収しただろうと、17時半過ぎに温泉に向かった。
中禅寺金谷ホテルの温泉は、湯元温泉からはるばる引いているそうだ。12kmも離れているのに源泉掛け流しである。
基本的にグリーンのお湯で、気温やお天気によって白濁して見えたり、濃い緑になったり、色が変わってみるところが楽しい。
我々の他に5〜6人の方がいらっしゃった。内湯も露天風呂も凄く大きい訳ではないけれど、このくらいの人数ならゆっくりできる。
それにしても熱いお湯で、長くは浸かっていられない。そして、なかなか暑さがおさまらない。
予定の時間にほとんど遅れることなく、19時半くらいにフロントから「夕食のご用意ができました。」と電話が入った。有り難い。
母は、金谷ホテルオリジナル・日光三猿麦酒の「金のキレ」を選び、私はハウスワインの白をお願いした。
日光三猿麦酒には、「金のキレ」と「谷のコク」がある。母は「飲みやすそう」と「キレ」の方を選んだらしい。
前回と同じく、母が「トラウトディナーより本日のディナーがいい。」と言い、そちらに合わせる。
スープを選ぶことができ、母は白インゲンとチーズのポタージュ、私はコンソメスープである。
オードブルは鴨とフォアグラのテリーヌ、続けてそれぞれが選んだスープが供される。
バゲットと「いちごロール」というイチゴを練り込んだロールパンが出て来て、何だか楽しい。
コンソメスープに湯葉が吸い口として浮かべてあるのは記憶のとおりだ。
お魚は「天然平政のロティ」で、「うーん、ロティって何?」と思ったけれど、「ロースト」つまり「焼いた」ということらしい。
お肉は「栃木霧降高原牛サーロインのポワレ」で、ポワレは蒸し焼きを指すようだ。
栃木産の野菜をたっぷり添えた美味しいお魚、そしてお肉で、大満足である。
デザートに添えられたドラゴンフルーツが何故か私のお皿に載っておらず、ウエイターのお兄さんが慌てず騒がず「こちらのお皿にはありませんね。失礼いたしました。」と一度下げるというやりとりがあって、うっかり写真を撮りそびれた。
そんなこんながありつつ、1時間半をかけ、ゆっくりとディナーをいただいた。
お部屋に戻ると、ちょうどバレーボールがフルセットにもつれ込んでいた。勝負の行方を見守っていたところ、全日本女子はアメリカ合衆国にフルセットで負けてしまった。残念である。
バレーボールの勝敗を見届けてから、もう一度、大浴場に行く。
やはり、露天風呂が気持ちいい。そういえば、星空が見えるかどうか、見上げることを忘れていた。
流石に23時近いとロビーにも人影はない。
秋も深まると暖炉に火が入るそうで、それも見て見たいなぁと思う。
明日は起きられる時間に起きましょうと特に目覚まし時計もセットせず、23時過ぎに就寝した。
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昨日(2017年9月9日)から、1泊2日で母と奥日光に行って来た。
母曰く「温泉入って、美味しいもの食べて、帰ってくればいいわ」という旅行である。
1日目は、大笹牧場で何年ぶりかのジンギスカンを食べ、リフトのなくなった霧降高原をちょっとだけ歩き、中禅寺金谷ホテルに泊まった。
2日目は、竜頭の滝からホテルまで歩き、神橋から日光駅までの渋滞に驚き、お蕎麦を食べてお土産を買って帰って来た。
下今市駅で、ちらっとだけ「SL大樹」を見られたのが嬉しい。
概算で今回の旅行にかかった費用は一人分約31000円だった。
ここには交通費、宿代、食事代、おやつ代等が含まれているが、お土産代は含まれていない。
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