下呂温泉旅行記1日目
2018年8月8日(水曜日)
6時に起きてすぐ、まだ雨が降っていなくてラッキーと思ったら、そろそろ出かけようかという7時頃に雨が降り出した。
元々、雨の予報だったこともあり、ミラコロはおうちでお留守番の予定である。
それでも何だかちょっと悔しい。
東京駅に8時過ぎに到着できるよう、7時半前に自宅最寄り駅を出る電車に乗ったら、当たり前のことながら通勤ラッシュのまっただ中で凄い混雑だった。
最近、遅めの出勤時間にしてもらっていて、通勤ラッシュのすごさをすっかり忘れていた。
ラッシュ時間帯の電車などほとんど乗ったことのない母にとってはさらにカルチャーショックだったらしい。平日の温泉旅行にも色々とあるものだ。
予定通り8時過ぎに東京駅に到着し、ちょっとうろうろした。
朝ごはんもしっかり食べてきたし、車中のおやつは必要なかろうと母と意見が一致し、ペットボトルのお茶だけ購入して新幹線改札を入った。
のぞみ17号は定刻の8時半に発車し、雨は止んでいるけど富士山は見えないねと言い合っているうちに、10時11分、名古屋駅に到着した。
通常であれば、下呂温泉には高山線のスーパービューひだ号で向かうところだ。しかし、豪雨の影響で高山線の特急は全線で運休している。8月11日が運行再開予定だから是非もない。
下呂温泉旅館協同組合が臨時に運行している中津川駅からのバスに乗るべく、10時28分名古屋発のワイドビューしなの85号に乗る。
その前に、お昼ごはんの調達である。
意外と名古屋駅構内にお弁当売り場が見当たらない。
どうやら、新幹線改札の中で購入するのが正解のようである。
一度改札を出ようかとも思ったけれど、ワイドビューしなの号が入選するホーム上に駅弁を売っている売店を発見し、事なきを得た。
朝も早かったし、お腹も空いた。11時過ぎに早めのお昼をいただいた。
名古屋だるまのひつまぶし巻と地雷也の天むすという、やけに炭水化物率の高いゴハンである。
なかなか美味しい。
最近、特急に乗っていなかったので忘れていたけれど、車内検札があり、ついでに中津川駅までの乗車賃を精算してもらった。
11時34分に中津川駅に到着した。
電車を一歩降りた瞬間に思った。暑い。
名古屋駅では「思っていたよりも暑くないかも?」と思った。
しかし、中津川駅では思った通りかそれ以上の「暑さ」、「暑さ」というより「熱さ」である。
下呂温泉に行くバスを見つけ、すぐさま乗り込んだ。
先客がおらず「二人ですか?」と思わず運転手さんに聞いたところ「この便のご利用は11名様です」という回答だった。
実際11人が揃ってみると、外国の方が半数近くを占めていて驚いた。
草津温泉も外国の方だらけだったしそれは驚かないけれど、臨時のバス便を見つけて乗車する外国人観光客の方がいるなんて驚きである。ネットの力は凄い。
所要1時間半の予定で、道の駅 花街道付知でトイレ休憩が入った。
バスから1歩降りて思った。暑い。というよりも、さらに熱い。
母がソフトクリーム食べたいと言う。売店に行ったら、アイスのケースの中の、素材工房の栗きんとんアイスが目に入った。
これは食べねばなるまい。
もう一つ、飛騨牛乳・飛騨路農業協同組合のアイスも目に入り、いくつもフレーバーがある中からバニラを選ぶ。
母と半分こして(多分、私の方がより多く)食べた。満足である。
バスは順調かつ慎重に走り、13時10分過ぎに下呂温泉駅に到着した。
駅前には各ホテルの送迎バスが待ち構えていて、我々二人もそのまま本日の宿である水明館のバスに吸い込まれた。
中津川からのバスを電話で予約した際に宿泊先を聞かれたから、予め連絡が入っていたのだと思う。見事な連係プレーだ。
おかげで今日はほとんど外を歩いていない。この暑さの中、有難い限りである。
チェックインし、お部屋へのご案内は14時になりますと言われてロビーで待機する。
周りは、同じようなチェックイン待ちのお客さんでいっぱいである。豪雨によりキャンセルが相次いだというニュースを見た記憶があるけれど、かなり持ち直しているようだ。
ちょっとだけ外に出て、飛騨川にかかる橋まで歩き、水明館の全景を写真に収めた。
何というか、古き良き時代の旅館という感じがする。
我々が泊まったのは飛泉閣という建物のお部屋で、一番スタンダードといえばスタンダード、一番昭和の香りを残しているといえば残しているお部屋である。
何だか不思議な造りのお部屋で、和室が細長く、その和室を囲むようにL字型のソファコーナーがある。
部屋の窓からは下呂駅が真下に見え、普通電車が停車している様子を眺めることができた。甥っ子達がいたら喜びそうである。
案内してくださった仲居さんに浴衣のサイズを尋ねられる。
大抵、男女兼用の大中小という感じだと思うけれど、水明館では身長10cm刻みで用意されている。
母は「ちょうどいい丈だ」とご満悦だったし、背の高い私としても安心して着られて有難い。
今回のプランはお部屋食だ。17時からの館内ツアーに参加するつもりだったので、夕ごはんは18時半開始でお願いする。
お部屋に用意されたお茶菓子をいただきつつ、館内に3カ所ある温泉制覇の作戦を立てた後、しばしお昼寝をした。
お昼寝して起きても15時前である。
水明館で一番大きいお風呂(らしい)である、臨川閣の「下留の湯」に行く。ここは、宿泊者専用の大浴場で、湯温の違う浴槽があり、もう一つ総檜の浴槽がある。
明るいうちから、空いている大きなお風呂で手足を伸ばす。贅沢の限りである。
下呂温泉の源泉は50度を超えているそうで、そのせいなのか、そもそも外の気温が高いからか、内湯で湯気がこもっているためか、熱い方のお湯は43度と書いてある以上の湯温に感じて、普段から長湯の私も1時間弱で切り上げた。
「下留の湯」の大浴場は湯上がりの場所も広々としていて、マッサージチェアも置いてあり、母と二人でマッサージチェアを満喫した。
満喫しすぎて、しばらく、もみ返しのような感じになったくらいである。
お部屋に戻って涼み、浴衣で歩くのが下手な私は浴衣から持ってきたTシャツに着替え、17時からの館内ツアーに参加した。
水明館の館内ツアーは、支配人の方が案内してくださる。
20名くらいの参加があったと思う。概ね1時間の予定である。
「ご存じのとおり」とよくおっしゃっていたけれど、こちらは人間国宝の**先生のと言われても全く見当も付かないところが情けない。かつ申し訳ない。
旅館と個人的な親交のある方々や地元の方々の作品を多く所有し、館内のあちこちに飾られている。
また、バブルの時代に建てられた建物だけあって、何とか(榎だったか・・・)の一本柱が多用され、欄干等も凝ったものが使われている。
大宴会場のシャンデリアは一つでレクサス(だったと思う。とにかく国産高級車の名前が挙がっていた)が購入できるくらいのお値段だという。
500畳の大広間は毎週以上の頻度で使われており、その舞台の緞帳ももちろんオリジナルである。
茶室があり、能舞台がある。
作品の解説もお伺いし、離れの青蘭荘は専属の料理人と仲居さんが付いて1泊8万数千円ですとセールストークが入り、今の天皇皇后両陛下がいらしたときの苦労話なども交えられ、なかなか楽しめる1時間だった。
お金のかけどころが違う、ということがよく判る。
そして、広すぎるように思える大宴会場等々が、実は「東京にあったら大繁盛ですね」と言われるシロモノだということも初めて知った。考えてみれば、本社を東京におく企業は多いし、当たり前なのかも知れない。
18時過ぎにツアーは終了し、そのままお部屋に戻った。
係の方がお部屋に来てテーブルクロスをセットし、次々にお料理を運んできてくれる。
次のお料理を用意するタイミングもちょうど良く、お部屋でのんびりテレビを見ながら夕食をいただいた。
献立は以下のとおりである。
前菜
鱧おとし 梅山葵 魚麺 亀甲卵 蓴菜 出汁
厚焼き卵 鰻道明寺 一寸豆 笹巻麩 ヤマモモ、海老酒盗漬
凌ぎ
鱒寿司の笹巻き
お造り
間八 帆立レモン挟み 烏賊
焼肴
鮎塩焼き 枝豆 酢橘
温物
陸蓮根饅頭 干し貝柱餡
冷し鉢
蛸柔らか煮 生湯葉強肴
和牛の味しゃぶ(豆苗 白葱 椎茸)
御飯 汁 香の物
水物
日本酒300mlをほぼ一人で飲みきったら流石に酔っ払い、食べ終わってすぐ一眠りした。
しかし、一眠りして起きてもまだ21時である。
21時15分くらいに、音がしている気がして窓の外を見たら、花火が上がっていた。
**大会と銘打つような大仰な感じではなく、むしろ慎ましいくらいの花火である。その慎ましい感じが懐かしく、なかなか趣深かった。
花火はすぐ終わってしまい、寝て起きて頭もスッキリしたし、お酒を飲むと「お風呂はいい」と言う母も元気である。
二つ目の大浴場である野天風呂に行った。
外ではあるけれど特に眺望が広がっている訳ではない。しかし、夜になって空気が少し冷たくなっていて、野天風呂にちょうどいい感じである。気温40度もあったらお風呂に入っている場合ではない。
昼間よりもゆっくりとお湯を堪能した。
水明館で入った3カ所の大浴場のうち、ここのお湯だけはかすかに硫黄の香りがしていたように思う。
お腹いっぱい美味しい物を食べ、お風呂にゆっくりと浸かり、テレビでサザンオールスターズの番組など見つつ23時前に就寝した。
-> 下呂温泉旅行記2日目
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