箱根旅行記(2018)1日目
2018年9月28日(金曜日)
今回の箱根旅行は、とにかくゆっくりのんびりと決めていた。
というよりも、準備や下調べをしている余裕がなく、ゆっくりのんびりとしかしようがなかったと言える。
そんな訳で、出発のこの日も朝は寝たいだけ寝て、起き出して、荷造りをして、お昼近くになってからミラコロを引きずって家を出た。
2泊3日の箱根一人旅がそんな大荷物になったのは、「ゆっくりのんびり」のために本を3冊と雑誌を1冊持参したためだ。
新宿に到着後、ミラコロが少しばかり邪魔だったのでコインロッカーに預け、まず、新宿郵便局に向かった。
旅先からずっとご無沙汰している友人に手紙を書こうと便せん、ペン、ハサミに糊まで持参したのに、肝心の切手を忘れてしまった。コンビニでも買えるけれど、折角なら記念切手を貼りたい。
吟味し、秋らしい絵柄の切手を購入した。
駅に戻り、お昼ごはんを食べるべく小田急百貨店新宿店で開催されている北海道展に行った。
イートインができそうならお昼をいただき、大混雑していたらお弁当を買ってロマンスカーで食べようという心づもりである。
平日ということもあり、会場全体が少しゆったりしているようだ。
お店の名前はうっかりメモし忘れたけれど、小樽のお寿司屋さんに入り、お寿司をいただいた。
美味しい。
おやつを購入するにはお腹がいっぱい過ぎる。
箱根到着後に探すことにして、駅に戻った。ロマンスカーの運行状況を見ると、10分後の次は40分後である。
40分も待っていられないと、10分後のロマンスカーの指定券を購入し、コインロッカーからミラコロを取り出して、慌ててロマンスカーに乗り込んだ。
危機三髪くらいのタイミングだったと思う。
平日昼下がりのロマンスカーはガラガラで、リクライニングを倒し、ぼーっと外を眺めていた筈が、気がついたら小田原だった。
新宿から1時間以上眠りっぱなしだ。我ながら疲れている。
15時前に箱根湯本に到着した。
ミラコロをコロコロと引きずって少し駅周辺を歩いてみる。早川の流れも綺麗だし、湯本富士屋ホテルにも一度は泊まってみたいものだと思う。
箱根滞在中のおやつを確保すべく、ちもとに行った。店舗の2階にカフェをオープンさせていて、そちらに若い女の子たちが並んでいた。こちらも行ってみたいものだと思う。
店舗の方は比較的ゆったりしていて、迷った末に定番の「ゆもち」を購入した。「10月1日まで日持ちします。」「冷蔵庫には入れないでください。」という案内で、食べきれなかった分はお土産にもできる。
明日明後日は雨の予報だしそんなに暑くはなるまいと、箱根焙煎珈琲で、珈琲牛乳ソフトをいただいた。
「柔らかいので、持ち方に気をつけてくださいね。」と渡される。
甘さ控えめの珈琲の香りがするソフトクリームだ。美味しい。
一緒に、コーヒー豆も購入する。「しまった、挽かずに豆のままが欲しいって言えば良かった!」と思ったら、元々が豆での販売だったらしく、袋に触ってみたら豆の手触りだった。嬉しい。
ソフトクリームを食べ終えて駅に戻る途中、路地を少し入ったところにひよりというお店を見つけた。
ロマンスカーの車内にあった雑誌に、こちらの「しゃぼん」が載っていたなぁと思い出し、ミラコロが邪魔ですみませんと思いつつ店内にお邪魔した。
しゃぼんよりもむしろ「洗顔用 こんにゃくスポンジ」が気になりつつも、手入れがなかなかに大変そうだったので諦めた。美容のためには、こういうところで面倒くさがってはいけないのである。
店内にはあぶらとり紙が並べられていて、主力商品はこちらのように見える。
香りをつけたもの、お肌に良い成分が入っているものなどなど、種類も豊富である。
しばし迷った末、「箱根らしさ」をポイントに、富士山の絵が描かれたパッケージの一番オーソドックスなあぶらとり紙をお土産に購入した。
30分おきに湯本駅前から湯本温泉の宿を回っている、宿泊客用の乗合バス(Bコース 早雲通り)に乗り、10分もかからずに今回2泊お世話になる養生館はるのひかりに到着した。
同じバスに、同じく女性一人旅らしい方が乗っていらした。
チェックインは一人ずつ(というか一組ずつ)行われるようで、宿帳を書き、生姜湯をいただきつつ順番待ちだ。
待つことしばし、テーブルと椅子のあるスペースで説明をいただいた。
宿のこと(フロントの開いている時間や、駅までの交通、お支払い方法、お食事の場所や浴衣とスリッパでOKなこと等)、温泉のこと(1階と2階にあり夜中の0時に交換になること)、私は2泊お世話になるのでその中日のこと(予約制で昼食を用意いただけることや、天山湯治郷について)、お部屋のこと(館内案内図、タオルと浴衣は2泊分用意されていてお布団はセルフで敷くこと、滞在中に宿の方はお部屋に入らないこと)等々、盛りだくさんである。
和室10畳のお部屋をお願いしていたところ、一室だけ4階にある「桜」というお部屋をご用意いただいた。
「菊」というお部屋の真上にあるそうで、「以前にお泊まりになった方がお部屋でラジオ体操をされて・・・。」と注意があったときには、思わず吹き出してしまった。
それは確かにジャンプしたら階下の部屋の方にはもの凄い振動だったろうと思う。
読書室の場所(100円でコーヒー・紅茶をセルフでいただける)、温泉の場所、水屋の場所(コップやお茶パック、氷等が用意されている)を教えていただき、お部屋に到着した。
4階にある「桜」のお部屋は、敷地内の木よりも高く、窓からの眺めが良い。
2面に窓があり、冬は寒くてこのお部屋だけこたつが用意されるという。それもあって和室では一番人気のお部屋だというお話だった。
何だか嬉しい。
お天気がいいのは今日だけだという思いもあり、お茶菓子も用意されていたのに頂きもせず、荷物を置いてすぐ館内探検に向かった。
民芸調というのか、濃い色の柱に白壁が落ち着く。懐かしい感じがする。
ついでに、宿の周辺の様子も見ておこう、外観の写真も撮らなくっちゃと靴に履き替える。
我ながら阿呆である。全くゆっくりのんびりではない。
バスが走っている道路に面してこの入口がある。
道路に出て、真正面に箱根湯本駅方面行きの路線バスの停留所がある。元箱根に行くバスのバス停は、宿を出て右に少し下ったところにある。逆に左に少し上がるとデイリーヤマザキがある。
何というか、もっと奥まった感じを想像していたので、ちょっと意外な立地だった。
16時半くらいにお部屋に戻った。
お茶を淹れ、お部屋に用意されていた「箱根坂の詩」というお菓子と一緒にいただく。
和室は畳にごろんとできるのがいいなぁと思う。窓際の揺り椅子も気に入って、「ずり落ちる〜」などと思いながら座って本を読んだりしていた。
夕食は18時にお願いしている。さっぱりするくらいの時間はあるだろうと、17時少し前に温泉に行った。
昼の12時から夜の12時まで、2階にある広い方の温泉が女湯になる。
ちょうどどなたもいらっしゃらない瞬間があり、写真を撮らせてもらった。
奥から手前にかけて、順番に温くなって行く。窓が大きく開かれて、露天ではなくとも開放感がある。その窓際にハッカオイルを使った虫除けスプレーが置かれていた。
奥から順番に仕切られている下にお湯が通る握りこぶしくらいのトンネルがあって、手前の湯船からは常にお湯が溢れている。
贅沢だ。
18時から夕食をいただいた。
カウンターか大テーブルのどちらかでと案内され、大テーブルの一番奥まった席を選んだ。窓際の席に着いた方々の向こうにお庭も見ることができるし、誰かの視界に入るということもないのが落ち着く。
総じて、女性一人の方が多いようだ。
「養生」の宿ではありつつ、お酒も用意されている。自家製の果実酒が何種類もあって、その中から柑橘酒のソーダ割りをお願いした。
お夕食の献立には、動物性タンパク質が使われていない。500kcal未満だそうだ(私はお酒をいただいてしまったので、間違いなく500kcalを超えたと思う)。
大根おろし餅は席に着いてから揚げたてが運ばれてきた。
お酒を頼むと、御飯とお椀をどうするか聞いてくださり、後で持ってきてもらうようにお願いする。
生菜 畑のごちそうサラダ、活醤油仕立ての豆乳ソース
椀物 きのこ汁
小鉢 白胡麻豆腐
温物 野菜の味噌煮込み
強肴 大根おろし餅のあられ揚げ
向付 牛房の胡麻酢和え
食事 微発芽玄米ごはん(新米)
甘味 さつま芋の葛羹
食卓には、辛味噌(ちゃんと説明があったけれど忘れてしまった)とごま塩が置いてあって、サラダをいただいている途中でソースに辛味噌を混ぜたら、目先が変わってなかなか楽しかった。
ごはんをお願いすると、黒豆茶を出してくださる。急須でいただけるのが有難い。
柔らかい味のお茶である。
食事中に、明日の朝食の時間の確認があり、同じお席に着いてくださいという案内があった。
少ないかなという最初の印象に反して、不思議と苦しいくらいにお腹がいっぱいになった。
ごはんをお代わりするまでもない。
45分かけていただいた後、お部屋に戻って1時間弱、そのままお布団も敷かずに畳の上でうたた寝をしてしまった。
温泉が効いたのか、お酒が効いたのか、その両方か、あるいはお食事効果なのかも知れない。
お腹が落ち着くのを待って、お布団を敷いた。温泉に行って帰ってきたらすぐに眠りたくなるに違いない。
21時過ぎに温泉に行ったら、入れ替わりにお一人があがられた。独り占めである。
食事前に入ったときには慌ただしくてそんなことも考えなかったけれど、無色透明で香りもほとんどない。
泉質は「ナトリウム.カルシウム‐塩化物.硫酸塩 温泉」である。
一番温い浴槽は、半分くらいが一段高くなっていて、半身浴にちょうどいい。そこに陣取って、1時間くらいぼんやりお湯に浸かっていた。
お部屋に戻って23時前に就寝した。
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