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2018.12.15

赤倉温泉旅行記2日目

2018年11月26日(月曜日)


 一応、日の出前の6時に目覚まし時計をかけていた。
 4時に目が覚めたときには、下界(という感じがするのだ)の光が見えていたのに、6時に起きてみたら、窓の外は真っ白だった。
 日の出時刻の6時36分になっても、やっぱり真っ白で、何も見えない。
 友人に、北斎館で購入した絵はがきを書きつつ、お茶を淹れて飲みつつ天候の回復を待つものの、いつまでたっても真白である。


朝風呂 7時前くらいに雲海は諦め、大浴場に向かった。
 やっぱり、窓の外というか、露天風呂に続く空間は真っ白である。
 本当に何も見えない。
 昨日ライトアップされていたホテルのお庭の木すら見えたり見えなかったりである。
 もはや、雲海という話ではなく、母と「とにかく霧が晴れるといいね。」と言い合い、のんびり露天風呂を楽しんだ。


朝食 8時半から朝食をいただく。
 席が空いたので、と外が見えるお席に途中で移らせていただいた。嬉しい。
 完全に「外のながめを楽しむお席」仕様になっていて、二人分の椅子が外に向けて並べて置かれている。
 嬉しいけれど、外は真っ白である。
 近くがやっと見えるようになってきたかしら、という感じだ。


 珍しく母が和食をリクエストした。「選べる」旅先の朝食で和食をいただくのは久しぶりだ。
 どうして旅先での朝ごはんはこんなにたくさん食べられるのでしょうと思う。
 ごはんやお味噌汁をセッティングする前に出していただいた、雪下にんじんのジュースが美味しかった。
 おかずが多いからか、おかずの味が濃いめだからか、普段なら全くしないごはんのお代わりをするか迷う。
 しかし、この後で、マンゴー入りのヨーグルトが出てきて、満腹である。ごはんのお代わりなしで正解だった。


コーヒー 朝食後、ロビーに移動してコーヒーをいただいた。
 朝からフリードリンクのコーヒーが楽しめるのは嬉しい。
 昨日も座った角っこの席に陣取る。やっぱり外は真っ白である。時々、明るい光が射したような気がするものの、すぐに覆い隠されてしまう。
 天候の回復を期待し、チェックアウトぎりぎりまでホテルに滞在しようと決めた。


 まずはお土産である。
 母はホテルのスリッパがかなり気になっていたらしい。お部屋のコーヒーカップと同じカップが売られているのも気がついていたらしく、かなり本気で購入を迷っている。
 「使わないでしょ」と言って、力一杯止める。我が家で紅茶やコーヒーを飲むときに使っているのはマグカップである。いわゆるコーヒーカップや紅茶茶碗では容量として全然物足りない。
 職場のお土産もホテルの売店で調達した。


 お部屋に戻り、荷造りをする。
 軽いものは私のレスポのボストンバッグに移し、重い羊羹や瓶もののお土産をミラコロに入れる。
 身支度を調えてロビーに降り、フロントで帰りの送迎バスを予約してから敷地内にあるという滝までの道を聞いたところ、イラストマップをくださった。見たところ、一本道である。
 また、「靴をお履き替えください。」と運動靴を貸してくださった。母も私もウォーキングシューズだったし、自分の靴で行くつもりだったけれど、雨が降ったせいかぬかるんでいて借りて正解だ。これはかなり有難いサービスだった。


赤倉観光ホテル 青空も少しだけ見えてきた。
 宿泊した赤倉観光ホテルのこちら側からの姿をこの距離で見たのは初めてだ。
 可愛らしい外観である。この外観をイラストにした手ぬぐいを先ほどホテルショップで買っている。


熊よけ鈴散歩コース フロントの方に「今年の春に熊が目撃されている。」なんていうお話をお聞きしており、ところどころに設置されている熊よけ鈴を盛大に鳴らしつつ歩く。
 用水沿いの道で、そのせいか、他よりも空気が冷たく感じられる。
 下の方に堰が見える度に「あれが滝?」「違うと思う。」と母とやりとりし、歩き始めて20分くらいで「香澄の滝」に到着した。


香澄の滝 香澄の滝は、ひっそりとそこにあった。
 確かにホテルの敷地内の奥にあるし、地図やガイドブックにも載っていない滝に違いない。
 堰っぽいところが赤くなっているのは、水に鉄分が含まれているからなんだろう。
 この滝の手前だけちょっと道っぽくなくなっていて、フロントで母がストックを借りたのは正解だったようだ。


 冷えてきたような気もして、滝の前に滞在すること10分くらいで引き返す。
 この帰り道で、二組の方とすれ違った。滝まで散策する酔狂な人は我々だけではないらしい。


どんぐり苔


 約1時間の散策を終え、運動靴とストックをお返しして、ホテルのお部屋に戻った。
 冷えた体をお茶で温め、帰り道用の水筒を作る。
 11時50分にチェックアウトし、12時10分発の送迎バスで妙高高原駅に向かう。来るときは我々だけだったバスも、帰りはもう一組、母娘旅らしい方々と一緒だった。
 それでもやはり、車で来る人が多いし、チェックアウト時間ぎりぎりまで滞在する人は少ないんだなぁと思う。


しなの鉄道車内 妙高高原駅12時44分始発のしなの鉄道で、長野駅に戻る。
 夜もかなりたっぷりしっかり寝たにも関わらず、冷える中のお散歩で意外と体力を使っていたのか、長野駅までの45分くらいは、またも爆睡してしまった。
 爆睡している間に、少しずつ天候が回復してきたようだ。明るくなったし、青空がだいぶ見えるようになった。
 そういえば、いつか雲海を見られるといいなと思う。


天ぷらそば 13時半過ぎ、長野駅駅ビルに入っている草笛という信州そばのお店でお昼ごはんにお蕎麦をいただいた。
 昨日のランチは栗おこわだったから、本日のランチはお蕎麦である。
 私はランチセットのかき揚げとざるそばを、母は暖かい山菜そばをいただいた。
 「うちは盛りが多いので。」と言っていただいて、確か少なめにしてもらったのだったと思う。それでもしっかりたっぷりのお蕎麦を美味しくいただいた。


 昼食後に新幹線の指定を取ろうとしたら、14時28分の次が15時20分である。
 長野新幹線がそんなに少なかったなんて! と予め調べておかなかった自分を呪う。
 しかも、15時20分発の新幹線は、はくたかで、指定が売り切れてしまっている。15時23分発のあさまの指定券を発行した。
 不覚である。


 時間がたっぷりできたので、MIDORIに舞い戻り、お世話になった方に日本酒をお送りしたり、妹一家へのお土産を選んだり、帰りの新幹線車内で食べようとモンブランを購入したりした。
 このモンブランを、小布施堂で購入したか、桜井甘勢堂で購入したか、忘れてしまったのが痛恨の極みだ。
 結果としてかなり余裕を持って帰路につい。結果オーライである。


 赤倉温泉旅行記1日目 <-

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