タスマニア旅行記6日目
2018年5月3日(木曜日)
この日は、夜中に2回目が覚めた。
体調不良、ではないように思う。旅先で熟睡できないことは、熟睡できることと同じくらいよくある。
6時前に起き、お茶を沸かし、旅メモを書きつつ飲んで温まる。今日も移動なので荷造りをする。
昨日、Kさんから海岸で日の出が見られると教えてもらっており、6時45分くらいにホテルの部屋を出て、すぐ前の海岸の海岸を目指す。砂浜に降りる場所が判らず、キョロキョロしていたら、やはり散歩をされていたツアーメンバーの方に「ここから降りるのよ。」と教えていただいた。
ちょうど朝焼けが始まっていて、カモメがいて、いい感じである。
岬のようになっている辺りの向こうから昇る朝日を見ることができた。
今日もいいお天気になりそうである。
7時過ぎにホテルにもどり、ビュッフェの朝食をいただく。
流石にクレイドルマウンテンロッジのような品揃えは望めないものの、そしてできれば野菜を食べたいなぁと思うものの、十分である。
すぐに車移動だし、控えめにいただく。
Kさんは「もっとみんな遅めの時間に食べに来るのかと思った。」と言っていた。8時半出発と考えると、私にしては日の出の分遅くなっちゃったという感じだ。
出発してまず、ホテルから車で5分も走らないくらいのところにある潮吹き岩に立ち寄った。
風向きにより、三角形の岩のすぐ横から時々潮が吹き上がるそうだ。
しばらくじっと目を凝らして待ったけれど、風向きが良くなかったのか、残念ながら潮を吹く様子を見ることはできなかった。
お天気はいいものの海風が結構強く、半袖のTシャツに長袖シャツを羽織るくらいではちょっと肌寒く感じる。
潮吹き岩の辺りから30分くらい走ったところで、Kさんが車を駐めた。
フレシネ国立公園の全貌を見られるところは、実はなかなかないらしい。
左からBAUDIN山、DOVE山、AMOS山、と教えてもらったと思う。
ここから車で20分くらい走って、ワイングラス・ベイを見下ろす展望台への入口に到着した。
お手洗いを済ませ、身支度をして、ハイキングに出発である。
お手軽かつ人気のハイキングコースのようで、軽装で歩いている人が結構いる。昨日のみなさんのアドバイスに従ってトレッキングシューズを履いてきて正解だったわと思う。
クレイドルマウンテンとは違い、日差しが強く、暑い。キーンのサンダルで来ていたら日焼けしていただろう。
ハイキングコースの途中で、ティーツリーの花も見ることができた。お花や葉に鼻を近づけてみたけれど、ティーツリーのアロマオイルの香りは全然していなかった記憶だ。
上り坂は気分的にきついし、日差しが強く、日陰もあまりなく、暑く、喉が渇く。
それでも、40分くらいでワイングラス・ベイを見下ろす展望台に到着した。
ずっと登りが続くし、暑くて大汗になったものの、到着してしまえば息も切れなかったし、思ったよりも楽に歩けた。
フレシネ国立公園はタスマニアで最初に制定された国立公園の一つで、ワイングラス・ベイを始めとする海岸線がその呼び物の一つだ。
ワイングラス・ベイの写真は、タスマニアの観光案内によく使われている。
遊歩道からもあちこちに見える赤い岩は花崗岩だ。フレシネ国立公園の山は概ね花崗岩でできた岩山である。
岩の表面の赤い部分は花崗岩、白は石英、黒は雲母だそうだ。
そういえば、先ほどの海岸でも足下は赤っぽい岩だったなぁと思い出す。
下りの途中には、AMOS山への登山道入口などもあった。看板によると、完全にロッククライミングの世界のようだ。とてもチャレンジできそうにない。
展望台での休憩時間込みで、往復1時間半のハイキングになった。
まだ11時過ぎだ。昼食には少し早いので、Kさんは車でフレシネ半島の反対側に抜け、ケープ・トゥアービル灯台に連れて行ってくれた。
灯台の周りをぐるっと回る遊歩道が作られていて、その遊歩道の路面には鯨の大きさの印が付けられている。実際、ここから鯨を見られることもあるそうだ。
風が強くて寒く、ダウンジャケットを羽織りながら、じーっと皆で鯨の姿を探したけれど、残念ながら見つけることはできなかった。5分10分で見つけられるものでもないのだろうと思う。
灯台から車で10分弱のところにある、ハネムーン・ビーチにも立ち寄った。
新婚旅行のメッカというよりは、静かな入り江ゆえのネーミングらしい。あるいはピンクがかった砂の色が「ハニームーン」っぽいのかも知れない。
確かに波も穏やかで、シーカヤックなどもできるという。
花崗岩のピンクの海岸線と海の青さのコントラストが綺麗だ。そして、いつでもどこでも水が綺麗なことに脱帽である。
12時半くらいに、フレシネロッジに到着した。ちょっと泊まってみたい感じの素敵なロッジである。
オーストラリア人(と思われる)の4人組が外のデッキで食事をしていた。風が冷たい中、流石である。
我々は室内のテーブルに陣取った。
まずポテトとカリフラワーのポタージュで温まり、ツアーメンバーの方とビール(ジェームス ホークのドラフト)をシェアして、ステーキ(大量のポテト添え)、コーヒーのランチをいただいた。
13時半くらいにフレシネロッジを出発し、海岸線を一路リッチモンドに向かった。
途中、KELVEDON BEACHというビーチで休憩になった理由がどうしても思い出せない。Kさんや他のツアーメンバーの方も「こんないいところがあった!」という感じだった。「うーん、普通のビーチのように見えるけどなぁ。」と内心首を傾げていたことは秘密である。
小さな貝殻がたくさん集まっているところがあり、Kさんが夢中でシャッターを押していたのも不思議だった。
16時15分くらいに、リッチモンドに到着した。
リッチモンドには、オーストラリアで(タスマニアで、ではない)一番古い、今も現役の教会と橋がある。
小高い丘の上にある教会をまず訪れ(外も中も素朴な感じの教会だった)、Kさんが車を回してくれている間に、我々は坂を下って川沿いを橋まで、橋を渡った向こう側の橋と教会を一望できるVIEW POINTまでのんびり散歩した。
橋の周りは芝生が植えられ、何故か鶏が放し飼いにされていた。これが黒くて大きくてなかなか凶暴そうだった。
Kさんとリッチモンド刑務所の駐車場で落ち合い、車窓から外観だけちらっと拝見し、一路、ホバートに向かった。
ホバートに入る手前辺りから、車線も増え、走行車両も一気に増えた。
そして、タスマニアに到着したその日にロンセストンの空港近くで見て以来となる「信号機」というものと久々に再会した。
Kさんが「ホバートの街に入る前に寄り道をしましょう。」と言い、この信号を左折してローズニィ・ヒルを登って行った。
ローズニィヒルの上は展望台のようになっていて、川を挟んだ向こうにホバートの街が一望できた。
灯点し頃とはよく言ったもので、綺麗だ。
右側に見えているのが、ダーウェント川に架かるタスマンブリッジである。これから、あの橋を渡ってホバートの街に入ることになる。
ローズニィヒルからホバートの街は橋1本だし、ホバートもそれほど大きな街ではない。
それでも、ホテルに入るまで30分くらいかかったのは、街中の特にホテル周辺が一方通行ばかりだったからだと思う。
18時頃に、THE OLD WOOLSTORE HOTELに到着した。
元々はその名のとおり、羊毛の倉庫だった場所を改装したホテルである。フロントのある建物と部屋のある建物が別になっている。また、廊下のあちこちにその昔使っていたのだろう道具などが展示されていた。
お部屋は広く、バスタブとシャワーブースが別になっているバスルームも清潔で申し分ない。
19時にロビー集合で、ホテルから歩いてMuresという海沿いのレストランに行った。
ホバートでも人気のシーフードレストランだそうだ。
日本人の利用も多いらしく、ウエイトレスに日本の方がいて驚いた。Kさんとも懇意にされているようだ。
このレストランでは船を持っていて、漁に出て捕ってきたお魚などなどを提供しているという。
メニューは、ハーフサイズのシーフードチャウダー、魚介が山のように盛られたシーフードプレート、シャーベット(マンゴー、レモン、ラズベリー)、コーヒーである。
もちろん、ワイン(シャルドネの白)をいただく。
シーフードチャウダーも生牡蠣も得意ではない筈の私がぺろりと平らげた。新鮮で美味しい。
大満足である。
これまでの旅行の話から、山の話、写真の話、カモノハシの話、Kさんのお宅で大量に収穫したレモンをどうやって食べきるかの話など、テーブルの話題も様々に盛り上がった。
このレストランの海を挟んで反対側(という言い方は正確ではないような気もする)は、ホバートでも最も古い一角なのだそうだ。
ライトアップされていて綺麗だ。
あまりそういう人を見かけた訳ではないけれど、多分、デートスポットでもあるのだろう。
夕食を終えてホテルに戻ったら21時半くらいだった。
それにしてもお腹がいっぱいである。
ホテルの案内を見たらフロントで郵便の投函を頼めるようだったので甥っ子たちに動物柄の絵はがきを書いたり、夕食前にシャワーを浴びていたけれどもう一度お風呂にも入ったり、洗濯したり、荷物整理したり、日焼けをカバーすべくシートマスクでパックしたりして、23時半くらいに就寝した。
歩数計 14700歩
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