ニュージーランド旅行記3日目その2
2019年1月28日(月曜日)
トイレ休憩後もバスはニュージーランドらしい景色の中を走り、11時20分頃にテ・アナウの街に到着した。
テ・アナウ到着前の車中で、本日の夕食メニューの説明があったと思う。
例によって私にはほとんど聞き取れなかった。なので、ガイドさんがプリフィクスになっているメインディッシュを紹介するごとに、車中で「おぉー!」「あぁ」と感嘆なのかブーイングなのか判じがたい声が上がっていた理由は未だに謎である。
その後、名前とメインディッシュ(毎日3種類の中から選ぶことができ、うち一つは必ずヴェジタリアン・メニューだった)の説明が書かれた紙が回されて来た。
自分の名前のところで、食べたいメニューにチェックを入れればOKである。
ところで、私たちはトレッキングに行くんですよね??? と思う。何とも贅沢なトレッキングである。
テ・アナウの街は、ミルフォード・トラックだけでなく、ルートバーン・トラックやケプラー・トラックなどを歩くトレッキングの基地にもなっている。
そう思って見ると、お土産物屋やレストランだけでなく、アウトドアショップも目につく。
KIWI Countryというお土産物屋さんの奥にあるカフェで、サンドイッチビュフェの昼食である。
サンドイッチやキッシュ、私が選んだラップサンドの他、サラダや野菜の煮込みなどが用意されていた。
移動の疲れか何となく調子が良くなくて、ジュースとカフェオレで糖分と水分を補給し、控えめに抑えた。
お土産物屋さんには、何故かリャマのぬいぐるみがいたりしつつ、マオリの意匠を活かしたアクセサリや、羊の脂やハチミツを使ったスキンケア用品、Tシャツや帽子などのアウトドアグッズなどがあった。
ここで購入したら3泊4日のトレッキング中にずっと持ち歩くことになるし、帰りにもこのお店に寄るという話なので、ウィンドウショッピングを楽しんだ。
12時10分に出発し、30分ほどでテ・アナウ ダウンズの船着き場に到着した。
バスに預けていた自分の荷物を引き取る。
ここからミルフォード・トラックのスタート地点であるグレイドワーフまで船で行く。
いつの間にか空が曇ってきて、風も強い。
今日は風が強いので、通常なら1時間のところ、もう少し時間がかかるかも知れないとアナウンスがあった。
やはりミルフォード・トラックを歩こうという人たちには、船室の上にあるオープンデッキが人気である。
風が強くて帽子が飛ばされそうだ。実際、ツアーメンバーのお一人はこの船に乗っているときに帽子を飛ばしてしまったらしい。
風で雲が飛ばされたのか、行程の半分を過ぎ、クィンティン・マッキノンの十字架を通り過ぎる頃には青空が広がった。
クィンティン・マッキノン氏はミルフォード・トラックの開拓者である。
彼の名前は、マッキノン・パスとクィンティン・ロッジという形で、峠とロッジの名前として残っている。
そして、彼はこの湖で遭難して亡くなっている。遺体は見つかっておらず、彼が乗っていた船が流れ着いたこの場所に十字架が立てられたそうだ。
我々の船もこの十字架の横で少しだけ停まった。
追悼と感謝の意を表すためだと思う。
もう1カ所、船がスピードを落とした場所があり、何となく写真を撮っておいた。
もちろん、英語でガイドがされていたけれど、私の語学力では全く聞き取れない。というよりも、私の耳はすでに「聞き取ろう」という努力を放棄している。
とりあえず、何かなんだろうと写真を撮っておき、後でかなさんにお聞きしたところでは、マオリの人々が鰻釣りをしに来ていた島だったという。
結局、どこのことだかは判らなかったけれど、岩が屋根のようになっている場所があり、シェルターとして利用されていた跡が見えていたらしい。
14時過ぎ、船はグレイドワーフに到着した。
乗るときは自分のリュックを担いで乗ったけれど、降りるときは、ガイドさんから渡されるリュックを持ち、その辺に並べて自分のリュックを探してくださいと言われた。
合理的である。
合理的だけど、渡されたリュックが異様に重くて、担ぎ上げられないかと思った。
くるくる変わる天候は、完全に晴れで安定したようだ。
船着き場から上陸した地点に、ミルフォード・トラック出発地点の看板が立っており、みなで代わる代わる記念撮影大会になった。
今日はここから1.2kmだけ、グレイドハウス・ロッジまで歩く。
心ゆくまで記念撮影を楽しみ、リュックを背負って歩き始める。
実は、この「リュックを背負って」歩くというところが一番心配だった。お店で背負い方を根掘り葉掘り教えていただいた成果か、意外と大丈夫そうである。
それほど重いと感じない。
しかし、暑い。
日差しは木々が遮ってくれているものの、結構な気温の高さである。
半袖Tシャツの上にスコーロン素材の長袖シャツを着ていたら、あっという間に汗だくになった。
道は平らで整備されており、歩きやすい。
ところどころに水たまりがあるのは、雨が降ったばかりだからだろう。
そもそも、ミルフォード・トラックはそもそも雨が多い場所として知られている。
だからなのか、森は屋久島の印象に近い。
歩き始める前に、「水たまりを避けて道の端を歩かないでください。」と注意があった。
そうやって道の端を歩き、道が広がってしまうことを避けるためである。
それでも水たまりの真ん中をじゃぶじゃぶ歩く勇気はなく、なるべく浅そうなところを選んで歩いた。
歩くこと30分弱、14時30分くらいにグレイドハウス・ロッジに到着した。
いきなり森の中の道が開けて、明るい場所に出て驚く。
何とも清々しい場所である。それはここにロッジを作りたくなるよね、と思う。
ロッジの玄関では、ジュースとクッキー、果物が用意されていて、有難くごくごくとジュースをいただいた。
部屋割りは、到着したときにロッジのスタッフから説明される。
もちろん、私は添乗員さん頼みである。
ロッジのお部屋は、我々日本からのツアーメンバーに、トイレやシャワーも専用になる一角(3部屋)を割り当てられていた。
基本は男女別の相部屋で、ご夫婦で参加された方も、ここでは男女に分かれて別々のお部屋である。
トイレとシャワーはロッジによって配置というか作りが違っていた。
グレイドハウス・ロッジでは、男女別になっており、トイレの個室とシャワー、洗面台が並んでいる。
外から入ると、3部屋共通のスペースがあり、廊下があって、各部屋とトイレ・シャワー室が並んでいる。
コンセントは各部屋にあったと思う。
二段ベッドが4つあるお部屋が、女性5人に割り当てられた。私の到着が一番遅かったし、年齢順で、私が上の段に決定である。
マットレスと掛け布団、枕は用意されていて、昨日レンタルしたシーツを敷いてセットする。
バスタオルとタオルも各自1枚ずつ用意されている。
ロッジでは、原則として土足禁止だ。早速、サンダルに履き替える。
その他、特徴的な設備は乾燥室だと思う。
奥に見える銀色の送風口から激しく温かい風が送られていて、洗った物があっという間に乾く。
流しと洗濯用石けんが用意された洗濯場もあって、夕食前にお洗濯をして干しておけば、発電機が切れる22時までにはほぼ完全に乾いた。相当強力だ。
今日はほとんど歩いていないし、明日からの足慣らしも兼ねて、15時からガイドウォークが予定されている。
かなさんから、明日以降の予行演習も兼ねて、ストックを持ってきている人は使ってみてくださいと案内があった。
リュックにくくりつけてきたストックを伸ばし、ウエストバッグだけを持ち、暑さ対策でズボンをジップオフする。
考えてみれば、今日は1kmちょっとしか歩かないのだから、サポートタイツは必要なかったと思う。
ガイドウォーク出発前に、ロッジの前の広い草原(?)で、全員揃っての記念撮影があった。
ロッジの前を流れているのはクリントン川である。
お天気が良くて良かったなぁと思う。
我々48名は、今シーズン89番目のグループである。
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