出雲旅行記1日目
2019年6月1日(土曜日)
7時過ぎに家を出発した。今回は移動が多い見込みだったので、いつものミラコロは使わず、レスポのボストンバックを肩に掛けた。
自分で持ち歩かなくてはならないので、その分、荷物も厳選している。
仕事が立て込んでいるところ、無理矢理3日(月曜日)に休暇を取得したので、前日の帰宅は遅かった。頭が痛い。
予定通り、羽田空港に到着した。
今回はマイレージの特典航空券を利用する。Webチェックインをしていたので、そのままセキュリティ検査に向かう。
いつの間にか、「全部機械」になっているんだなぁと思う。
ラウンジに立ち寄ると、かなり混雑している。
林檎ジュースを飲んで落ち着き、一休みして69番ゲートに向かった。
アナウンスによると、私の乗るANA383便は満席である。
ほぼ予定通り9時35分過ぎに出発した。
お天気も悪くなく、富士山は見られなかったけれど(席の位置のためか、お天気のためかは不明)順調に飛行し、11時に米子鬼太郎空港に到着した。
荷物はすべて機内に持ち込んでいる。さっさとロビーに出て、縁結びパーフェクトチケットを購入した。
飛行機の離発着に合わせ、空港から松江駅までバスが運行している。
11時15分発の松江駅行きバスに乗り込んだ。満席に近かったと思う。
海が綺麗だなぁと最初のうちは思っていたものの、知らないうちに眠り込んでいて、駅到着の直前まで爆睡した。
このバスも「出雲パーフェクトチケット」で乗車できるのが有難い。
正午少し前に松江駅に到着し、ちょうど目の前に停まっていたぐるっと松江レイクラインバスに飛び乗った。こちらは、縁結びパーフェクトチケットを見せると1日乗車券をいただける。「明日も使いますか?」と聞かれたので、「使う。」と答えたら2日分の1日乗車券がいただけるのだと思う。
観光用のバスらしく、デザインも可愛らしいし、車内では観光案内のビデオが流されている。
松江駅からほど近い、京橋のバス停で降車した。
バス停近くにカラコロ工房もあったし、バス停から少し歩くと松江城が遠くに望める。
京橋周辺はお買い物も楽しそうで目移りしつつ、私がここに来た目的はランチである。
お腹も空いたことだし、まっすぐ西洋軒に向かった。バス停から、川を挟んで真向かいくらいである。
入ると1階はフロア一杯にカウンターが設えられている。待つことなく案内していただけた。
どうやら、テーブル席は2階にあって、そちらは予約優先のようである。
ランチのセットメニューもあって、そちらをオーダーしている方も多い。気になったものの、ここは初志貫徹で、ぜひ食べたいと思っていたタンシチューと海老フライのセットをお願いした。
まずコーンスープが出てくる。あっさり味で、ちょっと塩気が強いかなという感じだ。
開いた海老フライを食べたのは初めてかも知れない。ぷりぷりして美味しい。
タンシチューはもちろんホロホロである。
美味しくいただいた。
ここからぐるっと松江堀川めぐり」の船に乗れちゃうと便利だなと思い、乗船場に行ってみる。始発に当たるふれあい広場や松江城の大手門に行かなくても、乗れそうである。
ちょうど船が来たところで、係のおじさん達に「早くチケット買ってきな!」と言われて慌ててチケット売り場に行き、パーフェクトチケットを見せて団体料金でチケットを購入した。
このチケットも一日乗車券になっていて何回でも乗り降り自由だ。太っ腹である。
乗船するときに「どこまで?」と聞かれ「一周回って、大手門まで。」と答えたら、「ふれあい広場で乗り換えて。」と言われた。
途中乗船させてもらったこの船は、ふれあい広場始発着の船だったようだ。
一番前に陣取ったのでこの写真に屋根はないけれど、もちろん日よけ雨よけの屋根がついている。
靴を脱いで上がるので、かなり寛げる。
出発してすぐに橋の下をくぐった。
これは序の口で、場合によっては、屋根をかなり低いところまで下ろし、私たち乗船客はほとんど寝そべるようにして頭を下げなければならない橋もある。
このアトラクション性が、堀川めぐりの売りだ。
本当にギリギリのところを通って行くことになる。右側の写真は、多分「一番低くしないといけない」橋である。
これが意外と楽しい。
定員13名のところ、半分くらいの乗車率だったので、窮屈さもない。
川沿いに人家が迫っていたり病院の横を通ったりするときは、船頭さんはマイクを使わずに案内してくれる。
大手門に向けて曲がると、松江城が遠くに見えた。
なかなかの景色だ。
この眺めは、船に乗ったからこそ見られる景色である。
そして、地上は暑いけれど、川面に吹く風は涼しくて心地よい。
大手門で下船した方もいて、ますます船は貸切状態に近づいている。
大手門を出て、今来た堀を戻る。
石垣の近くにカルガモの親子がいて、船頭さんがわざわざ船を止めて見せてくれる。なかなか可愛い。
大手門を過ぎると、船は松江城の北側に回り、お城は見えなくなる。
代わりに、まず見えてくるのが塩見縄手と呼ばれる武家屋敷が残る一角である。
塩見縄手は、武家屋敷などが軒を連ね、松江で一番城下町らしい風情の残る場所だ。
観光客らしき人がたくさん歩いているのが見える。
小泉八雲旧居などもこちらにある。
そういえば、堀川めぐりの川沿いにも、小泉八雲にちなんでか、怪談をモチーフにした碑(とは言わないかも)が飾られていた。
塩見縄手を過ぎ、ふれあい広場ではいったん下船して、チケット売り場で乗り継ぎの手続きをする必要がある。
10分ほど待って、次のふれあい広場始発の船に乗り、緑の中を進む。
県庁や図書館などの脇を進んで行ったように思う。こういった公共の建物は、元々「**屋敷」があった場所に建てられているようだ。
カラコロ広場到着の手前で、高さもギリギリなら幅もギリギリの橋の下をくぐった。
これがまた長い。その長く細い隘路を見事に船は進んで行く。
最後に、広く太い橋の下で「天然(?)のカラオケだ。」と船頭さんが歌を披露してくださり、カラコロ広場に戻った。
これで1周である。
私はここからもう1/3周乗って、大手門に行き、松江城をちょっとだけ見学しようという心づもりである。
船頭さんによって説明の内容は変わるのね〜、などとさらにのんびりと船旅を楽しんだ。
大手門に14時くらいに到着した。
15時12分の電車で出雲に向かいたい。あまり時間がない。
観光案内所で「松江しんじ湖温泉駅」までの道順と所要時間を確かめ、何とか外観だけでも拝もうと松江城に向かった。
ボランティアガイドさんの説明が聞こえてきて戻ってみると、確かに石垣にハート型の石が紛れ込んでいた。
大手門を入ってすぐ、階段を上るとその左手にある。
「だからどうした」と思いつつ、階段を上った左手にある松江神社も縁結びの神様だし、何というか「何も典拠がない」訳ではない感じがする。
松江城は、江戸時代以前に建てられたお城のうち天守閣が現存している12城のうちの一つである。
その12城のうち、国宝に指定されているお城は五つのみで、松江城はその一つである。しかも、安土城から大阪城まで続く「正統派」のお城の中では唯一現存している天守閣だというから、何というか、小さい割に歴史と風格がありすぎるお城と言えよう。
内部の見学をしている時間がなかったのが残念である。
その代わりといっては何だけれど、松江神社にお参りして御朱印をいただき、松江しんじ湖温泉駅に向けて歩き始める。
途中、振り返ると明治時代に取り壊され、平成13年に復元されたという櫓が並んでいるところを見ることができる。
松江城から伸びる道は広く、日陰がなく、暑い。へろへろになりながら歩いて、何とか15時前に駅に到着することができた。
電車の時間まで少しあったので、駅前にある足湯に入った。
駅まで思ったより距離があったし、ちょっと急いで歩いたので、足だけとはいえ温泉に浸れて嬉しい。
足下の石の感触も気持ち良く、5分と短いながらも意外な和みの時間となった。
喉が渇いて駅の売店で水を買い込み(どこかのカフェで、とか、せっかく松江に来たのだからお抹茶を、とならないところが少しばかり情けない)、電車に乗り込む。
15時12分発出雲大社駅行きの一畑電車に乗車した。
一畑電車も縁結びパーフェクトチケットで乗車できる。縁結びパーフェクトチケット様々である。
最初はガラガラだった一畑電車には、どこかの駅で部活帰りらしい高校生がたくさん乗り込んできた。通学の足になっているらしい。
たまたま、私が乗った電車は「しまねっこ号」だった。
ピンクの外装と内装で、「しまねっこ」が外装や窓に描かれていたり、床にあみだくじの描かれた絨毯が敷かれていたり、座席シートがピンク地に白いハートが散らされている模様だったり、何というか「女子仕様」である。
6月6日には、新しい内装のしまねっこ号が走り出している。歴史ある内装のしまねっこ号に最後の機会に乗れて良かった、ということにしておこうと思う。
松江しんじ湖温泉駅を出発してしばらく、しまねっこ号は宍道湖をすぐ南に見ながら走る。
そのうち、田園地帯に入り、宍道湖は見えなくなり、高校生が乗ったり降りたり降りたりしているうちに1時間が過ぎ、出雲大社駅に到着した。
出雲大社前駅はなかなか可愛らしい駅だった。
漆喰(だと思う)の壁にステンドグラスの内装、外観もなかなか可愛らしい。
カフェも併設されていて、居心地良さそうである。
一休みしたいところだけれども、早めにチェックインしようと、ちょうど来たバスに乗って参道を上り、出雲大社の勢溜の大鳥居まで行った。
本日の宿であるお宿 月夜のうさぎは大鳥居から歩いて10分弱だった。下り坂なのが有難い。
16時半過ぎにチェックインした。
夕食の時間は18時か20時が選べるという。お天気も良かったし、これから稲佐の浜まで歩いて夕日を見に行こうか、見に行くなら20時だなと迷っていたら、フロントの方が「お勧めは18時です。早めに夕食を食べていただいて、美味しく夜鳴きそばを召し上がってください。」と言う。
その言葉というよりも、夜鳴きそばの誘惑に負け、宿を楽しむことに決めた。
また、宿を予約した際に、明日の八足門内のツアーを併せてお願いしていた。そちらの精算は先にお願いしますとのことで、チェックインの際にお支払いした。
こちらの宿は、フロントでチェックインしたら「あとはご自由に」という姿勢である。
お部屋に入り、早速、用意されているコーヒーセット(ミルまで付いて、ハンドドリップできるようになっている)でコーヒーを淹れ、休憩である。
お部屋は清楚で、欲しいものは何でも揃っているという感じだ。
有料で色浴衣が用意されている。もっとも、私は普通に用意されている作務衣の方が楽だし有難い。
お部屋の外、廊下も含めて畳敷きなのも嬉しい。
こちらのお宿は、お隣の「いにしえの宿 佳雲」と繋がっていて、温泉も両方とも入ることができる。
佳雲には貸切のお風呂が五つあり、「空いていたらご自由にどうぞ」という方式だ。
17時過ぎに行ってみたところ、貸切のお風呂はすべて埋まっていた。そのまま「いにしえの宿 佳雲」の大浴場に行く。
大浴場には誰もいなくて、貸切状態だった。貸切風呂よりも贅沢な貸切風呂である。
露天風呂もあり、明るい中で温泉に入る贅沢を満喫した。
夕食は、18時からの人が多かったからだろう、正確には18時15分と指定されていた。
入ったときから90分のビュフェである。
一人客はカウンター席に案内してもらえるようだ。窓際のカウンター席で、落ち着く。
少し迷いつつも、あとは寝るだけだし、日本酒も何種類か用意されていると聞いて、アルコールの飲み放題をお願いした。
日本酒も何本か用意されていた。メモしそびれてしまったので銘柄を覚えていないのが悔しい。
確か、3種類は飲み比べをした記憶である。
お刺身が用意され、いただいているうちにサーモンの炙りの実演が行われたり、焼きたてのアップルパイが供されたり、なかなか凝っている。
このお皿でもう1回お刺身を中心にいただいた。鯛のお刺身が甘くてとても美味しい。
ワインに併せてスペアリブやステーキなどお肉を中心に洋食をいただく。
お酒を飲みすぎだと自覚があり、本当は苦手だけれど二日酔い防止に銘産であるところのしじみ汁も飲んでおく。
もちろん、デザートまでがっつりいただいた。
お部屋に戻り、テレビを見ながらお腹が落ち着くのを待つ。
22時前、今度は月夜のうさぎの大浴場に行った。この時間帯でも貸切風呂は満室で、順番待ちの方までいる。
大浴場もかなりの混雑で、常に湯船に4〜5人の人がいる、という感じだった。
こちらにお宿では、お風呂上がりに夕方から夜の時間帯はアイスが用意されている。
じっくり温まって暑く、バニラアイスをいただく。
お腹がいっぱいだよと思いつつ、「用意されている」と聞けば食べたくなるのが人情というものだ。坪庭を見ながら、夜鳴きそばもペロリと平らげた。
本日の歩数計を見たら1万歩をちょっと超えたくらいだった。
意外と歩いていないなぁと思う。
シートパックをし、明日に備えて23時30分ころに就寝した。
-> 出雲旅行記2日目その1
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 「考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール」を読む(2024.09.23)
- 奥日光旅行記(2024)の入口を作る(2024.08.12)
- 奥日光旅行記(2024)2日目(2024.08.10)
- プロフィール写真を変える(奥日光2024)(2024.08.05)
- 奥日光旅行記(2024)1日目その2(2024.08.04)
「*201906出雲の始末」カテゴリの記事
- 出雲旅行記の入口を作る(2019.07.22)
- 出雲旅行記2・3日目(2019.07.20)
- 出雲旅行記2日目その2(2019.07.14)
- 出雲旅行記2日目その1(2019.07.07)
- 出雲旅行記1日目(2019.06.30)
コメント