ニュージーランド旅行記5日目その3
2019年1月30日(水曜日)
17時に本日の宿であるクィンティン・ロッジに到着した。
我々ツアーメンバーの中で最後の到着である。添乗員さんが迎えてくださった。
ツアーメンバー8人のうち、ご夫婦一組と男性のお一人参加の方お一人の3人が、サザーランド滝を見に出発されたそうだ。羨ましい。
添乗員さんによると「歴代のツアー最速」で全員がクィンティン・ロッジに到着したそうだ。昨年は足を痛めてしまった方がいらしてロッジ着が18時45分だったらしい。足を痛めてこの急な下り坂は相当に大変だったろうと思う。
クィンティン・ロッジからサザーランド滝まで往復で1時間半はかかるので、16時までにロッジを出発する決まりになっている。私などは1時間遅れだから全く問題にならない。
例え時間的に間に合っていたとしても、これから上り下りのある道を1時間半歩く体力はない。
とはいえ、ミルフォード・トラック一番の見どころとも言えるサザーランド滝を見に行けないのはとても残念だった。
リュックの底、ビニルの外に入れていたサンダルは、背面のファスナーを開ければすぐに出すことができる。
サンダルに履き替え、ビショビショのレインウエア(上)と靴とゲイターをドライルームに干す。レインウエア(下)は履かずに済ませてしまった。意外と下半身は濡れないものだと思う。
ドライルームの温風でグループ全員の靴の匂いがまき散らされて、なかなか凄いことになっている。息を止めて中に入り、とっとと出る。
クィンティン・ロッジのトイレ&シャワーは一部屋で男女共用である。広いし、個室だし、個室の数も多いし、清潔だし、全く何の問題もない。
お部屋の方はこれまでで一番余裕があったようだ。我々ツアーメンバーが1区画を使わせてもらい、部屋割りは、ご夫婦で一部屋、男性お二人、女性3人、私は添乗員さんと同室になった。
添乗員さんは昨夜の私がほとんど眠れていなかったことに気がついていて、配慮してくださったようだ。申し訳ないけれど有難い。
2段ベッドの下の段が使えると、ちょっとしたときにすぐ座れ、自分が上り下りしなくてもいいだけでなく、手を伸ばすと床に置いたリュックに手が届く。それだけでも大分楽だということが分かった。
荷ほどきをしてみたら、リュックの中味はほとんど濡れていなかった。
レインカバーをしていたし、リュックと背中の間に水が流れるような大雨ではなかったし、リュックの中にさらに大きなビニル袋を入れてその中に荷物を入れていたからだろう。
準備って大切である。
クィンティン・ロッジはマフィンが「名物」で、先着かつ滝を見に行かなかったみなさまは優雅にお茶など楽しんだり、派手に転んで流血状態になった方が治療に邁進したりされている中、カメラの充電をセットしてからシャワーを浴びに行った。
待ち時間なく使えるのが有難い。もちろんお湯もたっぷりと出て、熱めのお湯にして身体を温める。ここで風邪をひいたりしたら目も当てられない。
パスハットで着替えた服も含めてせっせと手洗いで洗濯し、ドライルーム(レインウエアと靴を干したのとは別のドライルーム)に干したらルーティン終了である。
こういうことがあると、ミルフォード・トラック初日のグレイドハウス・ロッジからマイターピークロッジに荷物を送らずにおいて良かったと思う。
一通りのルーティンを終えた18時半頃、外をみたら青空が広がっていた。
何となく釈然としない。この天気をマッキノン峠で欲しかった! と思う。
食堂に行くと、三々五々人が集まり始めていた。
サザーランド滝に行った方達は、雨ではなく滝の水しぶきでびしょ濡れになったとおっしゃっている。サザーランド滝組の身支度の時間も見込んで、この日の夕食は18時45分からと少し遅めだ。
前菜のスープは、添乗員さんの旅日記によるとトマトスープだったようだ。
メインにお魚(鯛)のフライを選んでいたので、カウンターのお姉さんに「白ワインのお勧め」を聴いたら「HAWKSHEAD」を選んでくれた。
デザートはハニーポッキーソースのケーキで、コーヒーはセルフサービスである。といっても、ここにも立派なコーヒーマシンが用意されている。
夕食後、20時半くらいからラウンジに場所を移して明日の説明会が始まった。
併せて、明日の夕食メニューを選ぶ紙も回される。
ララちゃんが説明してくれている間、日本語の説明書を熟読する。
とりあえず、今日の消灯が22時、明朝に発電機が動き始めるのが6時、出発が7時半くらいは聞き取れる。というか、それくらいしか聞き取れない。
聞き取れなかったところは、全体の説明の後、かなさんが日本語で説明してくれる。毎度のことながら有難い。
明日は、5.5マイル地点でモーニングティが供され、その代わり、11マイル地点のランチのポイントでは温かい飲み物のサービスはない。ここから終点のサンドフライポイントまでは3.5マイルで、ランチを食べるジャイアントゲート滝を14時までに出発するようにしましょう、と言う。
サンドフライポイントはその名のとおりサンドフライが大量にいるので、虫除けスプレー必携だ。
マッカイ滝は、ミルフォード・トラックのパンフレットなどで必ず使われる綺麗な滝で「必見」である。
その他、ミルフォード・トラックで最後に開通したロッキーカッティングという場所(29.5マイル地点)は、アイルランド人工夫がツルハシで岩を削って道を作ったという。
明日歩くアーサー渓谷はミルフォード・トラックの中でも最も雨の多い場所で、天気予報は「にわか雨」。これが大雨になると道が水没して、腰まで水に浸かって川を渡るなんてこともあるらしい。
もちろんクィンティン・ロッジにもピアノがあって、我々ツアーメンバー恒例のラジオ体操は7時15分に設定された。
ラジオ体操に加えて、かなさん指導による夜のストレッチも恒例となっている。一通りの説明の後は、全員参加でストレッチだ。身体がバキバキになっているのが分かる。
併せて、かなさんに足の治療をしてもらう。右足は踵が靴擦れを起こし、小指は水ぶくれができている。左足の小指は元々がボロボロで、加えて親指の側面にも水ぶくれが出来ている。
昨日と同様、水ぶくれは針を刺して水を抜き、靴擦れも一緒にテーピングしてもらう。運動を全くしていない私は「テーピング」という言葉は知っていても全く縁がなく、ケアして貰えることがとても有難い。バンドエイドではカバーできない領域だと思う。
この日は「コケなかった人はいない」という状況で、かなさんに治療をお願いする人も昨日より増えている。
治療をしてもらいながら、ルートバーン・トラックをお勧めされ、うーんと唸る。かなさんは、むしろルートバーン・トラックが専門なのだそうだ。「どんなコースですか?」と尋ねたら、この日の登りを3日に分けて登る2泊3日のコースだというお返事だ。それって、登りっぱなしということなのでは・・・、と思う。
「散歩道」と称されるミルフォード・トラックよりも難易度は高そうだ。
「今日、辛かったしなぁ。」とボヤいていたら、かなさんはあっさりと「雨の中を歩いたことがなかったんでしょう?」とおっしゃる。
ミルフォード・トラックを歩くために日帰りの山歩きツアーにいくつか参加して、そのうちの1回で雨に降られたくらいだ。しかも、木々に遮られるくらいの雨量だったし、レインウエアは着込んだものの割とすぐに小止みになったし、これは「ない」と答えるのが正しいと思う。
そもそも天気に関わらず「トラック」と言われるような場所を歩いたこと自体がほとんどない、というのが正解だ。
治療を終えて部屋に戻り、強力な乾燥室のお陰ですっかりカラカラになった洗濯物とレインウエアと靴を取り込んでくる。
明日も暗いうちに起き出すことになる電気が点いているうちにある程度荷造りをする。22時には発電機が止まるので、充電していたカメラも回収する。
足の脛に痛みが出て、筋肉痛の薬を塗りまくる。肩にも塗る。重いリュックを背負うことなどほとんどないし、元々肩凝りが酷いので、筋肉痛の薬は必携だ。
消灯後、添乗員さんがお仕事をされていたので、私も一緒になって旅メモを書かせてもらう。
歩いているときはメモを書く余裕などないし、機会を見つけてメモしておかないと、どんどん記憶など薄れて行ってしまう。
その証拠に、添乗員さんと色々お話ししたように思うのに、何をしゃべっていたのか全く覚えていない。
電気が点く前の5時45分に起きましょうと決めて、就寝した。
5日目の歩数 30691歩
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