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2019.11.04

奥入瀬旅行記3日目その1

2019年8月31日(土曜日)

 雨の音が気になって何度も目を覚ましては窓から外をのぞき込んだ。4時半に起床したときには雨は上がっていたようだ。
 4時40分に西館の玄関に集合すると、スタッフの方から「長靴に履き替えた方がいいですよ。」と言ってもらい、玄関脇のスペースから長靴をお借りする。
 ついでに外に出てみると、タンクトップに長袖を羽織ってちょうどいいくらいの気温である。

夜明け前 参加者は意外と多く、マイクロバス2台での出発だった。30人はいたと思う。
 バスで三乱の流れまで行き、石ヶ度休憩所まで各自で歩く。休憩所手前で、スタッフの方が温かい飲み物を用意してくださっているという趣向だ。
 5時過ぎに歩き始めたときには、(これでも)大分明るくなっていた。

 昨日は朝から雨が降り、日も出ないから真っ暗で、しかし参加者のみなさんは長靴に傘を差してしっかりと歩かれたという。
 雨だったら行くのはやめようと思っていた私とはえらい違いである。
 足下はやはりまだ昨日の雨の影響が残っていて、結構ぬかるんでいる。長靴をお借りして正解だ。

葉についた水滴 行きのバスの中で「水滴やコケに注目してください。」というお話があったのを思い出し、ちょいちょい写真を撮りながら歩いていたら、あっという間に取り残された。
 みなさん、早い。
 完全に一人旅になって、のんびりと歩く。動物の気配もないし、特に怖いことはない。

葉っぱの水滴モーニングカフェ とはいうものの、20分も歩かないうちに終点の「モーニングカフェ」に到着した。
 遊歩道沿いにテーブルを出し、ランタンを置き、コーヒーサーバが用意されている。
 温かいコーヒーが美味しい。

青い流れ白い流れ 5時40分集合と案内があり、そのまま散策を続ける。
 昨日から一晩でこれだけ水の色が綺麗になっている。凄い。
 確か、夜間は水門を閉じて奥入瀬の流れを止めると言っていたから、十和田湖からの水が綺麗になったというよりは、支流から流れ込む水が澄んできたのだと思う。

石ヶ戸の瀬長靴でジャブジャブ

 石ヶ戸の瀬まで行ってみると、木々は青々として美しく、水の流れも透明感を取り戻していた。
 朝の清々しい空気もあり、大満足の「渓流モーニングカフェ」になった。
 参加者の中には「このまま雲井の滝まで歩いて来ます」という方もいらっしゃって、羨ましい。ツアーの出発時刻が遅かったら私も同じように歩きたかったなぁと思う。

紅葉 バスに戻り、6時過ぎにホテルに到着した。5時50分ホテル着の予定だったけれど、石ヶ戸出発前に「二人足りない!」としばらく探していた分、到着も遅れた。
 改めて時間厳守を肝に銘じる。

 ホテル到着後、お借りした長靴を外の水道で洗って返す。昨日、バスから見えた光景は長靴を洗っていたのか、と合点する。
 部屋に戻ると母が起き出しており、そのまま渓流露天風呂に行った。
 流石にちょっと体が冷えていたようで、温泉が嬉しい。温泉でしっかり温まり、ついでにお部屋の足マッサージ器を再び活用し、復活である。

朝食 体も温まったところで、7時過ぎにレストランに行った。
 朝食の写真だけ縦横比が違うのは、うっかりレストランにカメラを持って行くのを忘れてしまい、母のスマホを借りて撮影したからである。
 右下の白い容れものは3種類ともりんごジャムである。
 ジュースはもちろんりんごジュースだし、朝食もりんご尽くしだ。

りんごのパンケーキ ビュッフェ用のお皿に控えめに盛ったのは、りんごのパンケーキをたくさん食べるための作戦である。
 ライブキッチンのコーナーでシェフがパンケーキを焼いていて、焼きたてをいただくことができる。
 確か、2枚は食べたと思う。
 生地にもりんごが入り、りんごのソースがかかっていて、生クリームが添えられる。
 濃いめのコーヒーに合って、とても美味しかった。

 昨夜のうちにお土産は全て購入していたものの、「これがラストチャンス」と思うと、レストランからの帰りにもまた寄ってしまう。
 全く上手い位置に置かれたお土産物屋である。
 後で知ったところでは、こちらで売られているもののうち、朝のレストランでいただいたジャムだけでなく、お菓子類にも星野リゾートオリジナルの商品がいくつも含まれていたようだ。
 宣伝してくれたらもっと買っていたのに! と勝手なことを思う。

奥入瀬渓流ホテル2車窓からのブナ林

 少し早めの8時15分にチェックアウトし、ラウンジで寛いだり、外に出て写真を撮ったりしていたら、あっという間に集合の8時45分になった。
 17時間滞在って短い、もっと居たい、と思う。
 しかし容赦なくバスは出発し、再びブナの林を抜けて、八甲田ロープウエーの乗り場に向かった。

八甲田ロープウエーより 9時25分頃に到着し、9時40分発のロープウエーに乗った。帰りは10時20分の便に「絶対に」乗ってくださいと添乗員さんが強調する。
 この時点での風速は12.2mで、これが25mを超えると運行休止になる。
 バスガイドさんがここまでの道中で心配し、添乗員さんが帰りの便を強調していたのは、この「風速」を警戒していたためのようだ。

 八甲田の「八」は「多い」という意味で、実際に「八甲田山」という山がある訳ではない。
 従って、ロープウエーの「山頂駅」も「八甲田山山頂」ではなく「田茂萢岳山頂」の意味である。八甲田山を眺めるのにいい場所にあるロープウエー、ということになる。ややこしい。

八甲田山の眺め 八甲田山は、左から赤倉岳、井戸岳、大岳と並び、この大岳が中心となった10余の山々のことをいう。
 母はこの八甲田に来ることを楽しみにしていて、まずはロープウエーに乗ることができて良かったと思う。
 10時20分の帰りのロープウエーに乗るにはギリギリだなと思いつつ、折角来たので、山頂駅から出ている散策コースのうち所要30分のコースを歩き始めた。
 こちらのコースを歩けば、湿原を遠目なりと見ることができる。

遊歩道遊歩道沿いに咲くお花
遊歩道沿いに咲くお花遊歩道沿いに咲くお花
遊歩道沿いに咲くお花遊歩道沿いに咲くお花

 結構な早足で30分コースを満喫し、割と余裕を持って10時20分発の下りのロープウエーに間に合うよう山頂駅に戻った。

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