鬼怒川温泉旅行記(2019)1日目
2019年12月8日(日曜日)
今回の鬼怒川温泉旅行は、宿泊分は母からの誕生日プレゼント、ということになっている。
とはいうものの、その他の「プロデュース」は私担当である。
1日目は電車の旅だ。
北千住の駅ビルでお昼ごはんを買い込み、11時12分発の東武鉄道の特急リバティに余裕で間に合った。むしろ駅のホームで時間が余ってしまったくらいだ。
北千住駅の特急専用ホームには待合室はあるが売店はない。この辺りの塩梅は意外と難しい。
車内は日曜のお昼前の下り電車にも関わらずほぼ満席だ。
今日の夕食は17時半で予約してあると母が言うし、ならばお昼ごはんも早めにいただこうと、乗り込むと同時に早速買い込んだお昼ごはんを開いた。
母は梅の花のお弁当、私は中華のお惣菜のコーナーでエビチリと青椒肉絲と油淋鶏の詰め合わせを購入し、おにぎりのお店で青菜のおにぎりを買った。「お弁当」ではなく、こういう買い方を一度してみたかったので嬉しい。
特急リバティは12時43分に下今市に到着した。
次は、SL大樹である。
以前に鬼怒川温泉に行ったとき、母に「SLに乗る?」と聞いたら「高校の頃は毎日乗っていたからもういい。」という回答だった。
今回、再び「SLに乗る?」と聞いたら、何故か色よい返事が返って来て、指定券を押さえた。
要するに私が乗ってみたかったのである。
SL大樹は、C11-207だ。
霧の多い北海道で走っていたためヘッドライトが二つあり、そのビジュアルから「カニ目」という愛称を持つ。
機関車に車掌車を連結し、その後ろに国鉄14系という「昭和な車両」が3両連結されている。青いシートがいかにもな感じを醸し出す。
各車両にアテンダントさんが配置され、記念乗車券を配布してくれたり、沿線の観光案内をしたりしてくれる。
また、カメラマンの方が一組ずつ写真撮影し、写真の販売も行っていた。
「乗っちゃうと見えない。」と母は言う。その通りである。
しかし、何だかんだ言いつつ、汽笛の音を聞き、黒い煙が流れてくるのを見て「窓を開けていると大変なことになるのよ!」と思い出話を語っていたのも母である。
結構、楽しんでいたと見た。
流石に紅葉は終わっていたものの、青空も見えて気持ちが良い。
車窓も楽しみつつ、途中、東武ワールドスクエア駅にも停車し、12時50分に下今市駅を発車したSL大樹は13時26分に鬼怒川温泉駅に到着した。
ちなみに、下今市駅から鬼怒川温泉に向かう場合、AB列の方が眺めが良いと思う。
鬼怒川温泉駅に到着後は、13時40分くらいから駅前で「転車台」のショータイムである。
機関車が向きを変えるための転車台が据え付けられていて、人だかりができていた。
機関車が台に乗って回るだけなのに、これが結構楽しい。
この見物人を当て込んでか、駅前でお猿の大道芸も披露されていた。
このままホテルに直行しちゃおうかと思っていたら、機関車から見えた川の色に興趣を覚えたらしい母が「龍王峡を歩きたい。」とおっしゃる。
観光案内所で聞いたら「うーん」とかなり難色を示された。倒木で遊歩道が塞がれ、迂回路を通る必要があるという。
しかし、ここは母の意思を尊重することにして、ちょうどあった14時10分発の龍王峡に行くバスに荷物を抱えたまま乗り込んだ。
ホテルの最寄り駅は東武ワールドスクエア駅で、鬼怒川温泉駅のコインロッカーに荷物を預けると帰りの交通手段の選択肢が狭まってしまいそうだ。
龍王峡を歩き始めて、観光案内所の方が唸った理由が分かった。
龍王峡が深すぎて、青空が広がっているし、まだ15時前にも関わらず、峡谷には全く日が差していない。
むしろ、暗い。
そして、水辺で木が多くて冷えている。
つまり、寒い。
母はどうやら、虹見橋から眼下の景色が見られればそれで満足だったらしい。
しかし、私はすっかり「歩く」モードになっている。
帰りの電車の時間に間に合うようにギリギリまで歩くぞ! と歩いたら、結構デコボコして歩きにくい遊歩道を歩くことになってしまい、後で母から「靴に傷が付いた! と苦情が出た。
1時間くらい歩いて駅に戻った。
切符売り場で「15時51分発の電車に乗ってください、特急ですが乗車券だけで乗車いただけます。」と言われた。
よく分からないがそういう仕組みになっているらしい。
特急券代を払っても次の普通電車を待つよりもいいやと思っていたので、これは有難い。
やってきた特急リバティに乗り込み、もちろん指定券は持っていないので適当に空いていた席に座る。
鬼怒川温泉駅到着前に車掌さんが来て、「この席に次の駅から人が来るので、その前に空けてくださいね。」と案内があった。
鬼怒川温泉駅から一駅、東武ワールドスクエア駅までは立っていることにした。
本日の宿である東急ハーヴェストクラブ 鬼怒川に16時過ぎに到着した。
チェックインし、お部屋に入って一息つく。
手前のデイベッド兼ソファみたいなコーナーの居心地が異様にいい。
部屋にいるときは、大抵、このコーナーで寛いでいたと思う。
お茶セットのお茶がティーバッグではなく、玄米茶の茶葉だったのも嬉しかった。
こちらのホテルでは、大浴場には浴衣とスリッパで行くことができる。レストランや売店は「浴衣・スリッパはご遠慮ください。」の看板が出ている。
それもあって、母は夕食を17時半に予約したらしい。
うだうだしているうちに、あっという間に夕食の時間となった。
母が選んでいたのはリヴィエールというフランス料理のコースである。
テーブルを担当してくださった女性が勧め上手で、メインを栃木和牛にランクアップするという贅沢振りだ。
プルミエ
金目鯛のカルパッチョ プロヴァンス風
ドゥジーエム
海老のロンド風
スープ
魚介のスープ ブイヤベース仕立て
魚料理
鯖のトマトパッツァ
口直し
本日のグラニテ(白ワインだった、と思う)
肉料理
とちぎ和牛フィレ肉のソテー
(ソースは、塩と、大根おろしとポン酢を選んだ)
デザート
ホットアップルパイ(私)
フルーツとソルベの盛り合わせ(母)
最初に「エドシック モノポール ブルートップ」というスパークリングワインをいただき、魚料理から「プリュニー モンラッシュ プルミエ・クリュ シャン・ガン 2011」という白ワインをいただいた。
サーブの女性がもの凄くこの白ワインを押していたので名前を控えてきた。
もっとも私は違いの分からない女なので「渋みの強い美味しい白ワインでした」ということしか分からない。
とにかく美味しくて大満足の夕食だった。
母と「一番美味しかった」と言い合ったのがパンとトマトだったことは秘密である。私の「違いの分からなさ」は母からの遺伝ということにしておこう。
食後はテレビを見ながらだらだらと食休みをとり、21時過ぎに大浴場に行った。
レストランがかなりゆったりしていたので、意外な混雑振りに驚いた。
露天に出ると、風がかなり冷たい。お陰で長く入っていられる。
1時間ばかり温泉を堪能し、部屋に戻って、23時過ぎには就寝した、と思う。
-> 鬼怒川温泉旅行記2日目
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
「*201912鬼怒川温泉の始末」カテゴリの記事
- 鬼怒川温泉旅行記(2019)の入口を作る(2019.12.25)
- 鬼怒川温泉旅行記(2019)2日目(2019.12.23)
- 鬼怒川温泉旅行記(2019)1日目(2019.12.21)
- 無事、帰宅する(鬼怒川温泉)(2019.12.09)
コメント