ニュージーランド旅行記6日目その3
2019年1月31日(木曜日)
33マイルの標識からすぐのところから、川の景色を望むことができる。
この川の先はミルフォードサウンドかしらと思いながら歩くこと15分、15時45分にサンドフライポイントに到着した。
ツアーメンバーの最後のお二人が私のすぐ後ろを歩いていらして、ほぼ同時にゴールした。3人+添乗員さんで仲良くビリっけつである。
小屋の外にザックを下ろし、中に入って冷たい飲み物をいただいた。
到着したら、小屋の中にあるホワイトボードにゴールした順に名前を書く。
添乗員さんが「私は最後に。」と言ったら「順番通りで!」とガイドさんに指示されていたから、割と厳格に運用されているようだ。
このホワイトボードに名前を書いた順にマイターピーク・ロッジに向かうボートに乗ることができる。
ロッジのお部屋の鍵もここで受け取る。マイターピーク・ロッジではケイコさんと同室で、ケイコさんはとっくの昔にゴールし、最初のボートでロッジに行きましたと教えてもらう。
後で、ツアーメンバーの方に「32番目? 今日はがんばったじゃない。」と言われた。
心の中で、歩こうと思ったらもっと早く歩けたんだよ〜、昨日は登りだったし登りは苦手だから正真正銘のビリっけつだったけど、平らなところを歩くのだったら、そんなに歩くのは苦手じゃないんだよ〜、と反論する。
小屋とボート乗り場の間に、33.5マイルの「ゴール」の標識がある。
みんなして代わる代わる記念写真を撮る。
このときは「あー、ゴールしちゃったよー。もっと歩いていたかったよー。急ぎ過ぎちゃったよー。」というようなことを考えていたように思う。
それにしても、普段、運動したり山登りしたりしている訳でもなく、体力のなさに自信があるくらいなのにも関わらず、3泊4日で54kmを歩くツアーに参加し、(食べ物や寝るところはロッジにあったとはいえ)荷物を背負ってよく最後まで元気に歩き通せたなぁと思う。
添乗員さんにも「普段、運動していないのに、いきなり歩いて歩けるなんて体力があるんですよ。」と変な感心のされ方をした。
この日、最後にゴールしたのは現在婚約中の二人だった。
そうと気づいた、今日の前半によく出会っていた男女4人組の若者たちの提案で、彼らのうちの一人が斥候に出て二人の到着を確認し、その場にいた全員でアーチを作って彼らを出迎えた。
二人はもちろんのこと、その場にいた全員がにこにこしていて、なかなか楽しい一場面だった。
アーチを作ってお出迎えしたりお見送りしたり、日本だけの習慣じゃなかったのねー、と思う。
この日は主に蝉の声を聞きながら歩き、2日前には鳥の声を聞きながら歩き、昨日は雨の音(自分のレインウエアを叩く音)をたまに聞きながら歩いた。
ボートが来るまでしばらく時間があり、お手洗いを済ませたり、ゴール地点からの眺めを楽しんだり、写真を撮り合ったりしていた。
第一便のボートがマイターピークロッジまで行ってそのまま戻って来たようで、第二便かつ最終便のボートが来たのは16時半近くなってからだった。
全48名のうち半分くらいと、あとガイドさん4人も乗ったから、見た目よりも大人数が収容できるボートだ。
しかし波をかき分けて進むには小さかったらしく、私が座っていたのと反対側に座った方達は結構な水しぶきがかかってしまい、大騒ぎになった。
ここまで来て濡れるとは! という感じだ。
10分強でマイターピークロッジ至近の船着き場に到着である。
凄く近くにあるロッジまでバスで送ってもらう。
ロッジのお部屋はツインである。
クィーンズタウンから送った荷物もすでにお部屋に入れてくれてあった。
ケイコさんはとっくの昔に到着してシャワーも浴びたそうなので、私も早速シャワーを浴びる。
マイターピーク・ロッジにもドライルームがあったし、びしょ濡れになることを想定して着替えも送ってあったので、今日来ていた服も着ていなかった服もまとめて洗濯した。
ランドリールームに数台用意された洗濯機は順番待ち状態で、使い方も今ひとつよく分からない。潔く全て手洗いする。
洗って絞ったものを抱えてバスルームを出たら、寛いでいたケイコさんに「洗濯したの!」と笑われてしまった。
バタバタしていると、ララちゃんがお部屋まで「夕食の前に明日の説明があるから!」と呼びに来た。
慌ててケイコさんと一緒にレストランに行って「ララちゃんに呼ばれたから来たよ。」と言うと、添乗員さんがびっくりしていた。頼んだつもりではなかった、らしい。
明日は、6時45分にモーニングノック、7時からランチづくりと朝食、荷物の仕分けをして、8時半出発だという。
また、7時から7時半の間に、ミルフォード・トラックを歩いている間の飲み物代の精算をしておいてくださいと注意事項があった。
ドレスアップしたガイドさんの司会で(といっても、私は彼女たちが何を言っているかほぼ分からなかったので、ほとんど聞かずに食べることと飲むことに専念していた。申し訳ない。)、18時半から夕食が始まった。
少し前までは、夕食の前後に一人一人に完歩証を渡すセレモニーがあったらしい。今は、完歩証は集合写真と一緒にメール送信されるそうだ。
前菜はスモークフィッシュのサラダ、メインは私が選んだラムか、鱈か、ベジタリアンメニューから選べたと思う。
メインをラムにしたので、ワインは赤を選んだ。「メインにラムを選んだから赤ワインがいいな。」と伝えると、バーカウンターのお兄さんがAkaruaというワイナリーのワインを選んでくれた。
美味しい。
デザートはチョコブラウニーで、コーヒーマシンがあって食後の飲み物がセルフサービスなのはいつもと一緒だ。
夕食後はラウンジに場所を移し、「匿名のアメリカ人」紳士が全員に赤ワインを振る舞ってくれた。
太っ腹なおじさんである。
「匿名希望」だった割に、マイクは持たないまでもスピーチをしていたのが何だか可笑しい。これまた、「英語は分かりません」なのでほとんど聞かずにワインだけご馳走になってしまい申し訳ない。
多分、この4日間は素晴らしい体験だった、みたいなことを語っていたと思う。
「お誕生日の人〜?」みたいな話があったり、三々五々雑談したり、記念写真大会になったりする。
我々ツアーメンバー以外にお一人いらした日本人の方と、ここで初めてまとまったお話をした。
以前にもミルフォード・トラックを歩いたことがあり「あの感動を再び!」という感じでいらしたそうだ。晴天のマッキノン・パスを歩いたことがあるそうで「あの眺めは絶対に見ないと!」とおっしゃる。
そうよね〜、真っ白だったもんね〜、としみじみと思い返す。
途中、それまで雲に覆われていたマイターピークの姿が見えたので、ラウンジを抜け出して写真を撮りに行った。
左奥の尖った山が(多分)マイターピークである。
昨日から「2月1日の天気予報は大雨」と言われている。明日は、マイターピークの姿を見られない可能性が高い。シャッターチャンスである。
ラウンジの入口に、名前とメールアドレスを書けるようにリストが置いてある。
交流用のようで、ガイドさん4人のメールアドレスが真っ先に書いてあり、「よければ名前とメアドを書いてね」「この紙は持っていかずに写真に撮って記録してね」というようなメッセージが付いている。
なるほど、進化だ、と思う。
書いたところで私の名前を認識している人がこの50人を超える人の中で何人いるかしらと思いつつ、記念に書いておいた。
ツアーメンバーの方々は書いた人半分、書かなかった人半分というところだ。
どこかからオレンジを持ってきた方がいらしてみんなで食べたり、おしゃべりしたりして、21時半くらいにケイコさんと一緒に退散する。
途中でドライルームに寄ってみたところ、洗濯物はまだ湿った感じだったので、そのまま朝まで干しておくことにする。
明日の朝の時点で「夕方まで手元に戻って来ないバスに預ける荷物」と「ここで返す荷物」と「バスに持ち込む荷物」の三つに仕分けておく必要がある。夜のうちに概ね荷造りを終えてしまう。
出発前にこのロッジ宛てに送った荷物もあって、結構ぎゅうぎゅうとザックに詰め込む。
ザックを借りた人は明日返すことになるそうで、ザックに入れていた荷物はみなさん、初日にもらった防水用の袋に詰め込んでいた。
ケイコさんと少しおしゃべりし、22時半くらいに就寝した。
6日目の歩数 39890歩
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