「サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼―女一人の歩き旅」を読む
2020年8月、金原礼子著「サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼―女一人の歩き旅」を読んだ。
2010年に2回、2012年に1回の3回に分けて、巡礼路785kmを女一人で歩いた記録である。
著者は大学でフォーレについて研究史、フランス語を教えていた方で、定年退職した後で「巡礼路を歩いてみよう」と思い立ったということだ。
その「思い立つ」には、夫を亡くしたことも大きな要因だったようだ。
一人で歩きながらも、たびたび「夫」のことが語られていることからも、ずっと長く仲の良いご夫婦だったんだな、夫を亡くされた後の喪失感が相当に大きかったのだなということが窺える。
大学でフランス語を教えていらした訳で、英語フランス語はほぼ不自由せず、ドイツ語もできるみたいだし、スペイン語もご本人は謙遜しているけれど旅行するに不自由ないくらいに勉強・練習してから旅立っているようだ。
正直に言うと、それだけで私からすると参考にならない・・・。
語学ができる方の「巡礼」はこんなにも人とのつながりが豊かで、かつ自由なのかと思う。
全体が日記風に書かれていて、少しばかり読みにくい。
食事や宿泊の値段が書いてあったり、トイレ事情について書いてあったり、そういう面で「これから歩こうという人」を意識している反面、心情の吐露や感想のような部分では、「読まれる」ことよりも、自分の気持ちを掘り下げたり記録したりすることに重きが置かれているように感じられる。
いつか、また海外旅行に出かけられるようになりますようにと願う。
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