大府平温泉旅行記1日目
2020年11月7日(土曜日)
GOTOトラベルも始まったし、せっかくなら普段はとても手が出ないいようなお宿に泊まってみたい。
そして、ついでに紅葉も楽しめたらなお良い。
そんな風に探して、今回の旅の行き先が決定した。福島県の五色沼のすぐ近く、大府平温泉「ホテリ・アアルト」である。
自宅を10時半ころに出発した。
行程として「駅に預けて歩く」ことが難しそうだったし、宿は「アメニティ完備」だし、荷物はなるべく減らしてリュック一つにした。
天気予報を見て、随分寒そうだと思い、防寒パンツを履き、ヒートテック・セーター・フリースにシルクのストールを巻いてコートを重ねるという防寒スタイルである。
ecute上野で散々探し迷い、塚田農場の炭の薫りと夢創鶏の共演 炭火焼弁当を購入した。
この味は絶対にビールに合う味だよなぁと思ってこちらもかなり迷ったものの、新幹線車内でのアルコールは自粛する。
上野12時6分発のやまびこ137号はガラガラだった。大宮で乗客が増えるかと思いきや、それほどでもない。
いずれにしても空いているのは有難い。発車してすぐ、お弁当をいただいた。
やはり炭火の風味が美味しい。
お弁当を完食してさらに、「おやつに」と持参したもみじまんじゅうも食べてしまう。
母が「これが一番美味しい」と絶賛する、藤い屋のこしあんのもみじまんじゅうである。薄めの色の甘さ控えめのこしあんが美味しい。
胃が痛いの何のと言いつつ、旅に出るとあっと言う間に健啖家に戻る。不思議である。
13時18分に郡山に到着した。雨を覚悟していたけれど、意外なことに晴れている。
そして、けっこう暖かい。フリースはなくても大丈夫な感じだ。
郡山駅って結構大きな駅なんだなぁ、ここでお土産も揃いそうだなぁ、でも帰りは郡山駅には来ないんだよなぁと思いながら通り抜け、磐越西線に乗り換える。13時47分発だけれど待っていてくれるのが嬉しい。無事に座ることができた。
2両編成の磐越西線は結構な乗車率でほぼ座席は埋まった状態で発車した。猪苗代まで35分だから、普段の通勤を考えればこれくらい立ったままでも全く問題ないのに、何故か「座らなくっちゃ」という気分になるのが不思議だ。
14時22分に猪苗代駅に到着し、そのままホテルのお迎えのワゴンに乗り込んだ。
車内は私を含めて5人くらい乗っていたと思う。そのままワゴン車で走ること30分、ホテリ・アアルトに到着である。
ロビーで生姜ほうじ茶を出していただき、チェックインの手続きをする。
このタイミングでGOTOトラベルの地域クーポンをいただいた。
ホテルの説明(ロビーでのドリンクやお部屋の冷蔵庫の中の飲み物、食事の際の飲み物などがオールインクルーシブであること、別館の温泉は男女入替制で女性は今日の24時までであること、別巻の温泉からは沼を見渡せるので明るい内がお勧めなこと、今日は満室で女性のお客様が多いのでもしかしたら温泉が混み合うかも知れないこと、敷地内に沼があるのでお散歩もお勧めなこと、お散歩の際には貸出の長靴を履いた方が良いことなどなど)をいただきながら、お部屋まで案内いただいた。
ホテリ・アアルトのお部屋は全て内装が異なっている。
今回、私が泊まったのは203号室で、手前にある赤茶色のソファが特徴である。
ソファに向かい合う位置に水屋があって、ネスプレッソ(だと思う)のマシンが置いてあり、ポットもあってお湯を沸かせるようになっている。
冷蔵庫の中には、お水や桃ジュース、アルコールはアサヒスーパードライが1本入っていたと思う。
お部屋の床は無垢材で、歩いた感じが何故かとても暖かい。
館内用とは別にお部屋用のスリッパも用意されていたけれど、歩き心地が良かったので、靴下か素足でいることが多かった。
窓からは中庭を見ることができ、ちょうど木々が紅葉していた。嬉しい。
ここは温泉の前にお散歩だろうと、ロビーに並べてあった長靴を履き、「熊が出ますので持って行ってくださいね」と強調されていた鈴つきのストックをお借りした。
確かに足下に水たまりが出来ていて、案内のお姉さんが言っていたとおり、長靴を履いていると安心である。
1周10分くらいの、紅葉の散歩道を楽しんだ。
歩いているうちに雨がポツポツと降り出し、また冷えてもきたので、お散歩は15分くらいで切り上げた。
15時半過ぎに別館の温泉に行った。
浴用タオルは温泉にたくさん用意され、バスタオルを持参すればよい。お部屋のバスルームにはタオルウォーマーがあって、使ったバスタオルもすぐほかほか乾かすことができるのも嬉しい。
お部屋に用意されていたカゴを持ち、館内着として用意された作務衣に着替える。
温泉に行ってみたら誰もいなかった。貸切状態である。嬉しい。
別館の温泉は内風呂のみで、しかし窓を開けることができ、そこから敷地内の沼を見渡すことができる。
窓から入ってくる冷たいくらいの風が気持ちいい。
湯船に浅いところがあって、寝湯のようにして浸かることもできる。
寝転がったり、窓の近くで外を眺めたり、私とあと一人か二人という感じの温泉を30分くらいゆっくり堪能した。
温泉は無色で、うーんと頑張るとかすかに硫黄の香りがするかな、という感じのお湯だ。
どちらかというと硬めのお湯という印象だった。
その硬めのお湯に負けてしまったのか、私にしては短い30分くらいという時間だったのに、上がって少し休んだらいきなりくらっと来て驚いた。
湯あたりという奴だろうか。
温泉の横に椅子とレモン水が置かれているコーナーがあり、座って休憩する。何だか心臓までバクバク言い出した気がして、本当に驚いた。
驚いたものの、少し休んだら回復したので、本館のロビーまで行って休憩することにした。
ここは血糖値を上げるべきだろうと、本館の温泉の前に置かれていた中からコーヒー牛乳を選んで飲む。久々に甘いコーヒー牛乳を飲んだ気がする。 ロビーの中庭を向いた窓はピクチャーウインドウのようになっていて、私のお部屋からも見えた中庭の紅葉がひときわ鮮やかに見えた。
今が盛りである。
窓際にはカウンターが設えてあって、ムーミンの飾りが置かれていたりする。
ホテリ・アアルトは名前のとおり、フィンランドがモチーフになっている。
少し休んだら元気になって来たので、スタッフの方にキールロワイヤルをお願いして飲みつつ、ロビーにあったme time ~じぶんとつながる北欧の旅~というタイトルの写真集を眺めた。
北欧の国々で撮影した写真が集められていて、北欧のイメージよりもずっと明るい、白飛びすれすれくらいの明るさの写真を集めた写真集である。
こういう風に見える世界もあるんだなぁと思う。
1時間くらい休憩し、我ながら何を思ったのか、というか「夕食を早めに始める方が多そうだったから今なら温泉が空いている筈」と思ったのだけれど、17時過ぎに本館の温泉に行った。
先刻、あれほどくらっときてバクバクしていたのに、全く無謀にもほどがある。
しかし、空いているだろうという読みは的中し、またしても貸切状態である。嬉しい。
本館の温泉には内湯と露天風呂があり、露天風呂との境の引き戸は全開することができる。
もうすっかり暗くなり、明かりが灯っている。いい雰囲気だ。
一応、先ほどの反省を元に、湯あたりしないよう肘をお湯に浸けないよう気をつけつつ、楽しむ。
別館よりも本館の方が、硫黄の匂いが少しだけ強かったように思う。そして、本館の温泉は檜の匂いが嬉しい。
18時半から夕食をいただいた。
ホテリ・アアルトのレストラン(食事処)は「たどころ食堂」と名付けられている。
その食堂に行って気がついたところでは、どうやらこの週末に一人で宿泊していたのは私とあと一組あるかないかくらいだったらしい。
あらまぁと思う。
「aaltoよりお裾分け」と書かれたメニューがテーブルに置かれ、本日のアミューズがセットされている。
本日のアミューズは以下のとおり。
アミューズ
サーモンのリエット シトロンオイルをからめて
高砂屋さんの米味噌で漬ける豆富のマリニエール
あいづ桜肉のミ・キュイ とうがらし味噌をソースにして
白河清流豚のリエット
いろいろきのこのグレッグ
しつこく書くと、お食事のときの飲み物も特別なものを除きオールインクルーシブである。
それならばと贅沢なことを思いつき、ドリンクメニューに載っていた日本酒でお燗向きと書かれていたものを除いた5種類、全部一口ずつくださいとお願いしたところ、細長いお皿にガラスのおちょこと赤い焼き物のおちょことに交互に次いで持ってきてくださった。
贅沢である。
アミューズの小皿たちは、お盆のように使われている白いお皿に味噌を置いて固定されている。
日本酒を持ってきてくださったお姉さん曰く「お味噌も日本酒に合いますので召し上がってください」とのことで、美味しくいただいた。
ちなみに、いただいた日本酒はこちらの5種類である。
大七純米 生酛
純米酒 会津中将
純米酒 栄川
本醸造 花泉
純米大吟醸 極 会津ほまれ
この順でいただいて、会津ほまれをいただく頃にはすでに味の違いも曖昧になってきていたものの、やっぱり大吟醸は飲みやすいと思ったことを覚えている。
スープは「シャンピニヨンコンソメロワイヤル」である。
茶碗蒸し風にきのこを入れて卵を固め、その上にコンソメを注いである。
綺麗だ。
そして優しいお味である。
一緒にサーブされたパンも温められていて美味しい。
ここで、フランス産のシャルドネの白ワインをお願いした。もはや、そして既に、酔っ払い以外の何者でもない。
左は「魚貝のマリニエール 都路卵をソースにして」、右は「三陸ホタテ貝のポワレ 柚子のコンフィをソースにして」である。
帆立の下に敷いてあるのはポロ葱を格子状に編んだものである。手が込んでいる。
そして、フルーティかつさっぱりした白ワインとよく合う。
お肉料理は「ふくしま牛のテンダーロインのロティ ステューベン葡萄をソースにして」で、これは赤ワインでしょうと、恐らく三つ並んだうちの一番下に書かれたものが一番重めのワインだろうと勝手に予測し、イタリアワインをお願いする。
流石に「少しにしてください」とお願いしたけれど、かなりたっぷりと注がれている。
そして、お肉との相性も良く、ソースが葡萄ベースだということもあるのか、これがワインとよく合うから困ってしまう。
「イタヤ貝とフレッシュトマトの生パスタ」には、これまた「ほんの少し」とお願いしてポルトガル産のオーガニックワインをお願いした。
てっきりオイルベースのパスタかと思っていたら、トマトベースのパスタが供されてちょっと驚いた。
もはや酔っ払いだったからか、イタヤ貝がどれだかよく分からなかった。
それにしても、はっきりキッパリと飲み過ぎである。
デザートは「会津リンゴでつくるクレーム・シブースト」だった。
飲み物をコーヒー、紅茶、ハーブティから選ぶことができる。
コーヒーとハーブティで迷い、コーヒーだったらロビーやお部屋で飲むことができるので、お兄さんのお勧めに従ってカモミールティをお願いした。
カモミールはりんごの香りとも言われるし、りんごのデザートによく合っていたと思う。
18時半から2時間弱をかけて、美味しくいただいた。
夕食をいただいている間に明日の朝食の案内もあって、確か、7時半から9時までの間の好きな時間に同じ「たどころ食堂」に来てくださいという案内だったと思う。
また、明日の送迎の利用についてもこのときに確認されたと思う。
「思う」ばかりなのは、酔っ払いだからである。
たどころ食堂を出たら、お客様方がロビーで楽しく談笑されていた。
なるほど、この時間を長めに取るべく、みなさん早めの夕食なのだなと思う。ロビーでの飲み物の提供は22時までだ。
ところで、少し休憩したら温泉にもまた入りに行こうと思っていたし、夜食としてお部屋に届くおにぎりももちろんいただこうと思っていた。
それが、お部屋に戻るまでは大丈夫だったのだけれど、お部屋に入った途端、猛烈な眠気が襲ってきた。
繰り返すけれど、飲み過ぎの酔っ払いである。
私のような貧乏性はオールインクルーシブの宿に泊まるべきではなさそうだ。もっと優雅に過ごせる方々向けのシステムである。
お部屋に戻った途端、堪えきれず、そのままベッドにダイブした。
1時間くらいして22時過ぎに一旦目が醒めた。
しかし、とてもじゃないけれど温泉には行けそうもない。
顔を洗って、歯磨きをして、お部屋に用意されていたパジャマに着替えて、お水を飲むのがやっとで、そのまま沈没した。
1日目の歩数 4154歩
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