「スペイン巡礼 緑の大地を歩く」を読む
2021年8月、渡辺孝著「スペイン巡礼 緑の大地を歩く」を読んだ。
70代の男性が、2018年5月に日本を出発し、巡礼の道780kmを34日間かけ、サンティアゴ・デ・コンポステラを目指した記録である。もちろん、目指してたどり着き、ボタフメイロを何回も体験している。
何故「歩いた」と書かなかったかというと、大半を歩きつつ、体力的に厳しいときや休養が必要なときはタクシーを利用するなどしているからだ。
ご本人も「ストイックではない」とおっしゃっているけれど、「ストイックではない」というより「自分の体と率直に向き合った」ということだと思う。ご本人も、実のところ、そう得心していらっしゃるように見受けられる。
語学に多難しかない私からすると、英語と仏語を操り、このために勉強したスペイン語も使いこなす作者はうらやましい限りである。
年齢じゃないよ、語学力だよ、と思う。
実際のところ、「一人でゆっくりごはんを食べたい」というような述懐もありつつ、振り返ってみれば人とのふれ合いがもっとも印象に残っているということも伝わってくる。
淡々とした筆致で、穏やかかつ冷静そして紳士的な方なんだろうな、だから女性にもよく声をかけられているんだろうな、と思う。
オヤジギャグなんて言わなさそうな御仁である。
現状、語学力云々以前に、海外に行くこと自体がいつ可能になるか全く見当も付かない。
今年は聖ヤコブの年なのになぁと思う。
サンティアゴ・デ・コンポステラの修繕は完了したんだろうか。
海外旅行に再び行けるようになったとき、ぜひ行きたい場所の一つである。
軟弱な私には、ツアー参加でラスト100kmが精一杯のところだと思う。
でも、行きたい。歩きたい。
改めて、いつかぜひ、と思った。
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