湯河原旅行記1日目その1
2021年11月28日(日曜日)
ほぼ1年ぶりの旅行は、ほぼ1年ぶりの温泉一人旅である。
ロマンスカーのメトロはこねに乗って出発する。車内はガラガラだ。ロマンスカーの中でメトロはこねの車体や座席の評判は今ひとつらしく、それもあって空いているのかなと思う。
結構好きだったロマンスカーの車内販売は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で今年の春に終了したそうだ。残念である。
今から乗れる訳でもないのにiPadを用いてサフィール踊り子を検索していたら、明日の上りに空席があった。それならばぜひ乗ってみようと予約を入れる。えきねっとのIDやパスワードを覚えていなくて手間取りつつ、何とか席を確保することができた。
サフィール踊り子はグリーン車とプレミアムグリーン車のみの贅沢な特急で、グリーン車の座席は2列と1列の合計3列だ。一人だから1列の方が落ち着くけれど、2列席側が海側である。少しでも海を眺めようと海側の席を選んだ。
メトロはこねは順調に走り、時々、ピーカンの青空に映える感じで富士山も姿を見せてくれる。
小田原に向かう小田急線から富士山は見放題なんじゃないかと思っていたら、手前の(多分)丹沢山系に隠されてしまい、なかなかその姿を拝むことができなかった。
こうして、たまに富士山を見ることができるとすごく嬉しい。
12時過ぎ、ロマンスカーは小田原駅に到着した。
駅構内で箱根登山鉄道が来年のカレンダーを販売していた。水彩画で箱根登山鉄道沿線の景色が描かれていて、とてもいい感じである。
「何も旅の始めに荷物を増やさなくても」と思ったものの、帰りに小田原駅に立ち寄る予定はない。買うなら今しかないと購入した。
今日(12月12日)の時点でホームページを見たら、カレンダーはすでに売り切れになっていたので、やっぱり買って良かったと思う。
小田原駅の構内も駅前も、地元の方なのか私のような旅行者なのか、かなり賑わっていた。
駅前のうおがしというお寿司屋さんでお昼をいただいた。ほぼ満席で人気のお店のようだ。
私がいただいたのは、まぐろとあじのお寿司でお吸い物が付く。
まぐろも美味しかったけれど、やっぱりあじが美味しくて、生のあじのお寿司って美味しいよなあと改めて思う。
あっという間に食べ終わった。
お天気もいいし、コートを着ず、ヒートテック+長袖ワンピース+アルパカのカーディガンで十分に暖かい。
13時28分発の東海道線に乗ろうと少し急いだら暑く感じたくらいだ。
湯河原まで20分くらい、海沿いを電車が走って気持ちいい。ずっと海を眺めて過ごす。
13時50分に湯河原駅に到着し、駅前をざっと眺めてお土産を駅前で買うのは難しそうだな、サフィール踊り子に乗るために熱海に行くから、お土産は熱海で購入かなと思いつつ、14時発のバスでまずは万葉公園に向かった。
バスを「落合橋」停留所で降り、そのまま万葉公園の中を流れる渓流沿いを歩き始める。
何年か前に来たときには、万葉公園には広い足湯があったと思う。今は、入口近くに小さめの足湯があるのみで、手前に「玄関テラス」というカフェやライブラリーが入っている建物があり、奥に「惣湯テラス」という日帰り温泉施設があり、その間を渓流沿いの小道が結んでいる、という感じになっている。
これらの施設を総称して湯河原惣湯といい、「湯河原惣湯」は万葉公園内にある、という感じらしい。
万葉公園の紅葉はちょうど見頃を迎えていた。
万葉公園を奥まで歩くと、その先に「こごめの湯」という日帰り温泉施設があり、そこから「公園入口」のバス停が近い。
「公園入口」バス停のすぐ近くに小梅堂というきび餅のお店があって、まだ15時前なのに「本日売切」の張り紙が出ていた。明日はぜひ、きび餅を買って帰ろうと心に誓う。
バス通りから横道に入って急坂を上り、本日の宿であるオーベルジュ湯楽に到着した。
ロビーでチェックインである。
夕食は、6時・6時半・7時から選ぶことができ、概ね2時間かかるという。
朝食は、8時か8時半である。
また、貸切風呂(繁忙期を除き、一部屋1回、2箇所あるうちの1箇所を貸切利用できる)の予約も行う。2種類あるうち露天風呂の方を希望したら、22時半、23時20分、翌朝10時のいずれかなら空いているという。これはかなり迷うラインアップである。
熟考を重ね、夕食を19時、貸切風呂を22時半、朝食を8時半でお願いすることにした。
夕食朝食ともに遅めにしたのは、遅めの時間にしておいて直前に大浴場に行けば空いているに違いないというヨミである。
私は今回、3階にある、アウトバスで部屋の真向かい(つまりは部屋の外)に専用のお手洗いがあるというリーズナブルなお部屋を予約していた。
お部屋まで案内していただく。
このお部屋が遠い。
こちらのお宿自体が崖を利用して建てられているそうで、かつエレベーターがない。
3階といっても、玄関のあるフロアから1階分上がったところに1階があるので、実質4階である。
その分、お部屋に入って驚いたことには日当たりが抜群である。
陽があるうちは暖房は必要なさそうだ。
廊下や階段は歩くとミシっと音がしそうな箇所もあって、間違いなく新しくはないけれども、お部屋は十分に綺麗かつ清潔だし、お部屋の中に洗面スペースがあり、アメニティも揃っている。
浴衣とバスタオルが2枚ずつ用意されているのも嬉しい。
15時半過ぎにお部屋を出て、ロビーで100円割引券をいただき、町立湯河原美術館に向かった。
11月26日から3日間、町立湯河原美術館ではナイト・ミュージアムと庭園の紅葉ライトアップが行われている。美術館の見学をし、お庭のライトアップを楽しもうという計画である。
お宿から徒歩7〜8分と近いのも有難い。
美術館では、展示は20時まで見学可能だが、平松礼ニ画伯のアトリエは16時までなので、先に見学されてはどうですかと案内していただき、真っ先にアトリエに向かった。
平松画伯は、鎌倉に自宅があり普段はそちらで描いていらっしゃるそうだ。湯河原の拠点として美術館内にアトリエを設け、絵の仕上げなどはこちらで行うこともあるという。
新型コロナウイルス感染症拡大前は、画伯自らアトリエツアーで説明されることもあったらしい。
町立湯河原美術館は湯河原にゆかりのある画家の作品を収蔵している美術館で、中でもやはり平松画伯の作品が多く収められ、また(変な言い方かも知れないけれど)「売り」ともなっているようだ。
画伯が2016年から2018年にかけて描いた「湯河原十景」は、描いた20作品のうちから10点を選んだものらしい。その十景のうち何点かが展示されていた。
30分くらいで美術館の見学を終え、お庭に出てみたところ、まだ薄明るくてライトアップが映えない。
これは日暮れまで待とうと、ミュージアムショップで絵葉書を購入し、美術館に併設されているのカフェMUSEUM CAFE and gardenに入った。地元の十二庵というお豆腐と湯葉のお店がプロデュースしたカフェだそうだ。そう、わざわざ説明があったから、有名なお店なのだと思う。
豆乳ラテを注文し、豆乳って渋いかも、こんなに存在を主張するとは思わなかったよと思いつつ、旅行メモを書いて日暮を待つ。17時頃にはいい感じに暗くなった。
-> 湯河原旅行記1日目その2
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