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2022.07.02

箱根旅行記(2022)1日目 その1

2022年6月21日(火曜日)

 ほぼ半年ぶりの旅行は、ほぼ2年半ぶりの母との二人旅となった。
 ペットボトルのお茶だけ買い、ロマンスカーのメトロはこねに乗って出発である。平日のこともあり、車内はガラガラだ。乗車率20〜25%というイメージである。
 空は曇っている。とてもではないが車窓から富士山を望めるようなお天気ではない。
 梅雨の時期に「紫陽花が見たい」と出かけて来たのだから当たり前である。

早川 斜め後ろに座ったご夫婦の旦那様の方がずっと顎マスクでかつずっとしゃべり続けているのが気になりつつ、途中で眠ってしまった。
 12時少し前に箱根湯本に到着である。
 母にお昼ごはんのリクエストを聞いたら、「夕ごはんがしっかり食べられるように、お蕎麦がいい」とおっしゃる。
 それならばと「はつ花 」本店に行ったら、何と定休日だった。こういうことってある。

 そのまま張り紙に従って新館に回ったら、結構な列が出来ていた。
 列は出来ているけれど、入口にウエイティングリストがあり、そこに名前を書き込むようになっている。よく分からない。
 そのウエイティングリストによると、先客が20組くらいいる感じだ。

 ここまで来たし、特に予定がある訳でもないし、時間もあるし、と傍らを流れる早川を眺めたり、店先に置いてくださっている椅子に座ったり、やはり順番を待っていた2歳くらいの女の子と遊んだりして待つこと40分、12時45分くらいに名前を呼ばれ、2階に上がった。
 母は貞女そば(冷たいお蕎麦が丼に入り、とろろと生卵が載せてあるお蕎麦)、私はせいろ蕎麦を注文する。

せいろそば はつ花のお蕎麦は、そば粉と自然薯と卵のみで打っているそうだ。
 見た目は白っぽく、細い。
 食べるとつるつるとして喉ごしが良く、美味しい。ネギを入れよくよくそばつゆと混ぜ合わせたとろろもしっかり絡む。

 母が食べた「貞女そば」は、そもそも店名となった「はつ花」が歌舞伎から取られているそうで、夫に仇討ちをさせるべく妻の初花が山に分け入り自然薯を食べさせ、ついに本懐を遂げさせた、という物語にちなむものだそうだ。
 「貞女・初花」という訳だ。

 そうした物語はともかくとして、母も「美味しい」と食べていて、安心する。
 私以上に母がせっかちだと知ったのは父が亡くなってからのことで、母は「待つ」ことを嫌う。私よりも母よりも父がせっかちだったから目立たなかっただけで、母も、行列を見るとすぐ通り過ぎてしまうタイプである。
 それが待つことに同意してくれたのは、「歩くと疲れる」からということもあるのだと思う。

 お店に入ってから15分もしないうちに食べ終わり、外に出たら雨が降っていた。
 今日いっぱいくらいは降られずに済むだろうと思っていたけれど、山の天気はなかなか思うようにならない。
 駅に戻り、箱根登山電車で強羅に向かう。
 そもそも箱根には紫陽花を見に来たのである。登山電車沿いの紫陽花を見ないわけには行かない。というよりも、箱根登山電車から見られる紫陽花を見るために、宿を強羅にしたのである。

 そうそう、箱根登山電車にはスイッチバックがあるんだよね、こんな狭いところを歩いて交代する運転士さんたちは大変だ、紫陽花が張り出しているから濡れちゃいそう、等々と思いつつ、車窓ももちろん楽しむ。
 鉄橋等々を見るなら席は進行方向左側、紫陽花を見るなら進行方向右側が良さそうである。
 登山電車に乗っているうちに雨が本降りになり、窓ガラスに水滴が付き、もちろん動いている電車内から撮ったものだからブレブレだけれどその分臨場感があるに違いない紫陽花を撮り、眺める。

車窓の紫陽花車窓の紫陽花

車窓の紫陽花-2車窓の紫陽花

車窓の紫陽花車窓の紫陽花

 乗車時間40分くらいの間に雨(時々大雨)と紫陽花を堪能し、到着した強羅駅にも珍しい感じの紫陽花の鉢がいくつか置かれていた。
 今年は、箱根登山電車沿いで紫陽花のライトアップは実施するけれど、全席指定でゆっくりめに走ってくれるという「あじさい電車」の運行は中止されたそうだ。いつかあじさい電車に乗ってライトアップされた紫陽花を見たいものである。

 ところで、今回の箱根旅行のテーマは紫陽花である。箱根登山電車から遠目に見ただけにする訳にはいかない。
 強羅公園で開催されているあじさい展を目指す。
 強羅駅から強羅公園までは徒歩5分だけれど、その5分のほとんどが上り坂である。母の膝と自分の体力を勘案し、駅のコインロッカーに大きな荷物を預け、ケーブルカーで「公園上」まで行こうと思っていた。
 ところが、コインロッカーであわあわしている間に、便利に接続されているケーブルカーは行ってしまった。次のケーブルカーは30分後である。

 30分待つよりは徒歩5分の急坂を上がろうではないかと歩き始める。折良く、雨も上がっている。
 急坂を二人してひーひー言いつつなるべくゆっくりと登り、強羅公園に到着した。
 そうしたら! 公園内も坂である。「公園上」という駅と「公園下」という駅の間にあるのだから、考えなくても当たり前である。

 まずは、あじさい展を目指した。あじさい展は室内で開催されており、珍しい清楚な紫陽花がたくさん並んでいた。即売会というのか、鉢植えの販売もされているようだ。

あじさい展あじさい展

あじさい展あじさい展

あじさい展あじさい展

あじさい展あじさい展

 あじさい展が開催されていたイベント館から出ると、また雨が降り出していた。なかなか上手く行かないものである。
 しかし、私の足下はレインシューズである。万全の態勢だ。
 ゆっくりと上がって行くと噴水があり、その上にローズガーデンが広がっていた。バラは、そろそろシーズン終盤という感じである。

ローズガーデンのバラローズガーデンのバラ

ローズガーデンのバラローズガーデンのバラ

20220621_144910 強羅公園の中央にそびえるヒマラヤスギを見上げ、もう一度、噴水の横を通る。
 日本庭園の中にあるお茶室でお抹茶をいただくとか、クラフトハウスでトンボ玉や陶芸などにチャレンジするとか、雨が降っていても楽しめる施設があるのを横目でみつつ、30分ほどで散策を終えた。
 そろそろチェックインの時間である。
 強羅駅に戻ってコインロッカーから荷物を取り出し、宿を目指した。

-> 箱根旅行記(2022)1日目その2

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