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2023.09.17

伊香保温泉旅行記2日目

2023年8月31日(木曜日)

温泉棟への通路階段のアート 1時半頃に目が覚めた。
 もう一度眠ろうとするもののそのまま目が冴えてしまい、温泉に行くことにする。夜に眠れないことは想定していて、24時間温泉に入ることができるのも、こちらのお宿を選んだ理由の一つである。
 もちろん、タブレットを見るまでもなく、現在使用中の浴室は一つもない。
 廊下や階段を歩いていても、シンとして、当然のことながら人っ子一人いない。
 そして、結構な雨音がしている。

しろがねの湯 夜中だし、温泉から上がったらせめてもう一眠りしたいし、柔らかいお湯の方が良かろうと「しろがねの湯」の、まだ利用していなかった「藤ウサギの湯」に行った。
 昼間利用した「」とは浴槽の形が異なっていて、こちらは浴槽の半分が深さ15cmくらいになっている。ちょうどプールで子供用スペースを作っているような感じだ。
 寝湯にするのにちょうどよい深さで、枕に当たるものがあればいいのになぁと思う。

 あまり長湯して真夜中に湯あたりしても困るので、30分もかけずサクっと上がった。
 意外と気分転換になったようで、部屋に戻って少し涼み、2〜3回目が覚めたものの冴えることはなく、朝まで眠ることができた。「適応症」の記載はなくてもさすがは温泉である。

 7時前に起床し、今度は「朝風呂」としてこがねの湯を利用させてもらった。
 タブレットを見ると使用されているのは1か所だけだった。他の方々はあまり温泉に入らないのか、私が入りすぎなのか、松本楼にお出かけされる方が多かったのか、いずれにしてもすいているのは有難い。
 窓を開けると気持ち良い。意外と涼しい風が入ってきて、気持ち良く温泉を楽しんだ。

洋朝食 朝食は8時からでお願いしていた。
 選べる中で一番早い時間にしたからか、私が一番乗りで、8時からが私とあと2組、8時半からが3組、全員が洋食を選んでいた。
 他に、中華がゆのセットか、松本楼でのビュフェを選ぶことができる。
 どなたかが中華を選んでらしたらぜひ見たい! と思っていたから、ちょっと残念である。

 洋食のセットは、クロワッサンとトースト、ミネストローネ、オムレツとベーコンと野菜サラダ、メロンがお膳にセットされ、飲み物はドリンクバーで好きなものをいただくことができる。
 冷たいものはオレンジジュースかジュースか牛乳、温かいものはコーヒー・紅茶が選べるようになっている。
 ポーションのコーヒーが楽しそうで、エスプレッソではなくコーヒー向きと書かれたものを選んだ。美味しい。

 30分以上かけてゆっくり朝食をいただき、お部屋に戻ってさらに用意されていたコーヒーメーカーでコーヒーを作っていただきながら、今日の予定を考える。
 帰りに高崎に寄り道して「高崎パスタ」をいただくことを先に決定する。お腹はなかなか空かないだろうから、13時くらいにランチを食べたい。
 11時3分「見晴下」発のバスで直接高崎駅に向かうことに決めた。

竹久夢二伊香保記念館のお庭 宿からも、「見晴下」バス停からも徒歩数分と近くに竹久夢二伊香保記念館がある。
 10時にチェックアウトして1時間強を過ごす方法が思いつかず、少し早めの9時半にチェックアウトし、バスの時間まで見学することにした。
 チェックアウトのとき、何人かの方がブログで絶賛していた、宿オリジナルのショートブレッドを購入した。

 竹久夢二伊香保記念館は、かなり広い緑濃い敷地を持ち、その中に建物が点在している。
 しかし、予約をしていないと、平日の場合、本館と夢二黒船館の2カ所のみの見学となるようだ。
 入館すると荷物を預かってくださり、ちょうど黒船館の1階ホールで行われていた、100年くらい前のオルゴールとピアノの演奏をお勧めいただいた。
 外を歩いているときに聞こえていた音楽は、毎30分に開始されるこちらのミニ演奏会の音だったらしい。

 演奏を楽しんだ後で内部で行き来できる本館と黒船館を行ったり来たりして見学する。
 竹久夢二が描いた絵はもちろん、竹久夢二が書いた手紙や、雑誌の装丁、庭園美術館風に整えられた「お館」のインテリアを楽しんだりした。
 竹久夢二は伊香保温泉に滞在したことがあるそうで、榛名山をバックに赤い着物を着た女性(佐保姫)をの立ち姿を大きく描いた「榛名山賦」という絵がやはり印象に残る。

竹久夢二伊香保記念館の黒船館 また、竹久夢二は、榛名湖畔に「榛名山美術研究所」を設立しようと、設立趣意書まで用意していたそうだ。しかし、本人が海外視察に行き、資金を全部使い切ってしまったらしい。描く絵とは違って豪快だ。
 そして、ある意味「商売人」でもあったのだと思う。竹久夢二は結構な多才の人で、絵はもちろんのこと、作詞をしたり(そういえば「宵待草」は有名であった)、半襟などのデザインをしたり、本を書いたりもしていたらしい。
 そんな展示もあって、意外と楽しめた。

 なお、メインの展示館の一つとなっている「黒船館」の名称は、竹久夢二の「黒船屋」の絵に由来している。
 竹久夢二伊香保記念館で所蔵しており、9月中旬の2週間のみ、事前予約制で特別公開されているそうだ。

 11時3分「見晴下」バス停発の高崎駅行きバスに乗車した。
 乗車したときはそこそこ人が乗っていたけれど、観光客っぽい多くの人は水沢観音で降車していた。観音様にお参りしに行ったというよりは、少し歩いたところに水沢うどんのお店が並んでおり、そちらにごはんを食べに行かれた過多が多かったように思う。
 流石に12時前ではお腹が空いていなかったので、当初予定どおり、高崎駅に向かう。時刻表より少しだけ早く、12時15分に到着した。
 もっとも、流石に路線バスで熟睡するのはなかなか難しいということが分かった。その分、特に特徴的な何かがあった訳ではないけれど、ボンヤリ車窓を眺めていられたのでいいことにしようと思う。

20230831_12383920230831_124619 お昼は、高崎駅から徒歩数分のところにあるGruというレストランでいただいた。
 高崎では「キング オブ パスタ」という催しが行われていて、こちらのレストランは2016年に「和豚もちぶたベーコンとマッシュルームのふわふわカプチーノ仕立て」で優勝している。
 もちろんこちらのメニューをお願いした。

 すべてのパスタに前菜盛り合わせとドリンクがついている。
 前菜は温かい料理は温かいまま、冷たいお料理は冷たくして供されて嬉しい。
 濃厚なキノコのソースに、マスカルポーネチーズをふわふわに泡立ててかけられているパスタも美味しい。
 パンでソースも綺麗にいただいた。

 高崎からは、14時5分発の特急で帰ろうと思っていたところ、レストランの店内で上手くネットに接続することができなかった。予約ができない。
 13時28分発の快速電車に乗ったときと自宅到着時刻がほとんど変わらないことは分かっていたし、高崎駅周辺で特にやることもない。荷物と持ったままうろうろするのも面倒である。
 それに、今回の旅行では「移動の車内で眠る」ことも目的の一つだったので、乗車時間が長いことに何の問題もない。
 グリーン車を奮発して途中爆睡し、16時過ぎに帰宅した。

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