奥日光旅行記(2024)1日目その1
2024年7月21日(日曜日)
日光までは北千住駅から東武鉄道のスペーシアXで向かう。少し早めに家を出たのは、昨日に間違えて購入したまるごと日光・鬼怒川東武フリーパスの払い戻してができるか聞いてみようと思ったからだ。払い戻しができれば、まるごと日光東武フリーパスを新たに購入するつもりである。
それにしても時間に余裕がありすぎて、コンビニで飲み物とのど飴を購入した他、母が本屋でサボテンの雑誌を購入していた。これから持ち歩かなくてはならないというのに、謎の行動である。
特急専用ホームに入るところの窓口で聞いてみたところ、無事にフリーパスを買い直すことができた。。
払戻し手数料220円が発生したものの、「まるごと日光・鬼怒川東武フリーパス」と「まるごと日光東武フリーパス」では販売価格が1500円くらい違うので、駅員さんたちのお手を煩わせてしまったけれど有り難い。感謝である。
北千住駅9時22分発のスペーシアX909号は繁忙期のみ運行しているようで、通常の時刻表には掲載されていない。
そのお陰か、前回スペーシアXに乗車した際に「乗ってみたい」と思ったプレミアムシートを予約することができた。嬉しい。 プレミアムシートの座席は2列+1列の3列だ。
リクライニングしても後ろの座席に影響がないため、心置きなくリクライニングできるのが有り難い。
そして、リクライニングの操作は電動である。
スペーシアXの2〜5号車の乗客が車内のカフェを利用するには、春日部駅発車後、車内アナウンス後にオンライン整理券を取得する必要がある。
春日部駅までは爆睡し、その後満席でもないようだったし試しにと思ってチャレンジしたら、10時20分からの整理券を確保することができた。
「カフェ」という名前だけれど、実際のところは「売店」に近い形で、2〜5号車の乗客は自席に持ち帰っていただくことになる。
メニューは結構豊富で、スペーシアXの1周年記念として「ニッコリーノ」という、栃木県産の梨をベースに柚子、山椒などを加えたシロップを炭酸で割ったドリンクなども提供されている。
母はりんごジュースというリクエスト、私は「本日のジェラート」であるイチゴミルクのジェラートを選んだ。
ちなみに、支払いはキャッシュレスである。
イチゴミルクのジェラートはミルクの味が濃くて、なめらかな舌触りだった。
母と半分こでちょうど良い。
次の機会があったら、定番メニューであるらしい酒粕のチーズジェラートもいただいてみたい、と思っている。
スペーシアXは11時6分に東武日光駅に到着した。
様子を見てみると、11時10分発の湯元温泉行きのバスがすでに到着しており、そしてガラガラである。昨年に来たときは、東武日光駅からバス停数カ所で満席になっていて、混雑しているのではないかと思っていた。ラッキーだ。
そのまま11時10分発のバスに乗車した。
「雲一つない晴天」という訳ではないし、目に入る山の山頂付近が雲に覆われていたりもしつつ、青空が見えていいお天気だ。
レインシューズを履き、日傘ではなく雨傘を持ってきたのに・・・、と思うけれど、雨に降られないに越したことはない。
いつだったか霧降の滝の辺りで突然の大雨に遭い、傘を差してもびしょびしょになったことがある。それ以来、「日光はいつ雨が降るか分からない、大雨になるか分からない」という印象が強いので、ついつい雨対策に力が入ってしまう。
バスの中で母に昼食に食べたいものを聞いたら「お蕎麦がいい」と言う。
中禅寺温泉のバス停に正午前に到着し、新月というお蕎麦屋さんに行ってみたら、まさかの休業日だった。思わず「日曜日なのに!」と叫ぶ。
しかし、考えてみたら、バスの乗客も少なかったし、神橋までの道や東照宮等に向かう階段や西参道の辺りも、観光客らしき姿はあまり見かけなかったように思う。
インバウンドの波は、日光にはあまり届いていなかったのかも知れない。
それでも相変わらず行列ができていたのが「トンカツ 浅井」である。いつかチャレンジしてみたい。
「新月」からすぐ近くのシェ・ホシノに行ってみたところ、今度は「本日のランチは予約のお客様で満席です」といった メッセージが出ていた。なかなかままならないものである。
しかも、青空が覗きつつも、ポツポツとお天気雨が降り出している。
さらに中宮祠方面に向かって歩き、カフェ ドゥ サヴォアにお邪魔した。
ご主人がお料理、奥様が給仕と、ご夫婦お二人でやっていらっしゃるお店のようだ。
ランチは、メインとサラダのセットで、メインは数種類から選ぶことができる。飲み物やドルチェは別注文だ。
母は、メインに中禅寺湖で獲れたというヒメマスのムニエル グルノーブル風、私はビーフシチューのオムライスを選んだ。
最初に出てきたサラダが新鮮で美味しい。
そして、メインディッシュも、ヒメマスはかなり大きくて肉厚、食べ応えがある。
一口もらって食べたら、しっかりしたソースの味が効いていて、身もたっぷりで美味しかった。
ビーフシチューオムライスも、ビーフシチューのお肉はほろほろだし、オムライスの卵もトロトロで、こちらも美味だ。
ゆっくり美味しくいただいた。
食後の飲み物に、母はアイスティを、私はデザートも兼ねて自家製シロップの炭酸水割りを選んだ。
自家製シロップは日替わりのようで、ここでもついつい、とちおとめシロップを選んでしまう。
栃木と言えばイチゴである。
店内にはもう一組ご家族らしき4人連れがいらして、もの凄い健啖家振りを発揮されている。
多分、前菜、お魚料理(ヒメマス)、お肉料理(ステーキ)、ドルチェまで、アラカルトを組み合わせ、オーダーメードでコースをお召し上がりになっていたと思う。流石にメインディッシュは2皿オーダーしてシェアする等していらしたようだけど、凄いなぁ、気持ちいいたべっぷりだなぁとつい見つめてしまった。
それにしても暑い。
地元や日光市街に比べればそれでも全然涼しいし、実際、こちらのお店でもエアコンはなく、窓が全開にされていて、それで問題なく過ごせるくらいだったものの、「寒いくらいに涼しい」のとはちょっと違う。
意外とスルーしてしまう二荒山神社中宮祠にお参りしようと足を向けた。
いつの間にか雨は上がっていたけれど、代わりに日差しはかなり強い。標高1216mの中禅寺湖半すら30度を超える真夏日になるとは、日本の猛暑恐るべしである。
それでも、緑があって、水があって、日陰に入れば十分に涼しい。気持ちのよい気候だ。
二荒山神社中宮祠は中禅寺湖に向いてあり、背後には男体山が控えている。
夏の間は男体山に登ることができ、登山口は神社の中にある。
13時過ぎはちょうど下山時刻に当たるのか、何組かの登山者が下りて来たところと行き会った。
登山道はまず石段から始まっていて、少しだけ登ってみたところ、結構な急階段で息が切れる。
下りてくる方々はみなさん、結構しっかりとした足ごしらえをされているし、雰囲気だけ味わって満足した。
10種類くらい用意されていた御朱印の中から、二荒山神社中宮祠のものと、この後行く予定の日光湯元の温泉寺の御朱印をいただく。
中宮祠では、御朱印帳に直接かくことはしていないようで、紙での授与になります的な貼り紙があった。
もう神頼み万歳という気分の私は、カワラケ割りにも挑戦した。
1枚200円で素焼きのお皿をいただき、そこに「厄」と書いたり、あるいは自分が祓いたい何かを記入して、「幸運の杜」の中に用意されたコンクリートブロックに思いっきり投げつけて割り、粉々に砕いて厄を祓うというものだ。
コントロールが悪くて全然手前の地面にぶつけることになったものの、見事に割れて、ちょっとスッキリした。
また、母が「このおみくじを引きたい」と言い出し、「つりみくじ」にもチャレンジした。
先端に磁石を付けた釣り竿が用意され、その釣り糸を見えている穴に垂らして、手前の「マス」のお守りとおみくじをつり上げる、というものだ。
その名も「願い叶えますみくじ」である。
お守りの鱒は何種類か用意されていて、「中禅寺湖漁業協同組合公認」と麗々しく書いてあるのがちょっと可笑しい。
私が釣った鱒は、一番メジャーな鱒だったと思う。
おみくじが「小吉」で、それこそ「願いが叶う」と書かれていたので満足だ。
母と二人、釣った「鱒」をそのとき持っていたバッグに早速くくりつけた。
意外と充実していた二荒山神社中宮祠お参りを終え、14時過ぎのバスで日光湯元温泉に向かう。
しばらくは中禅寺湖半に沿って道が続く。晴れ間も出てきた空が気持ちいい。緑も涼しげだ。
戦場ヶ原を歩く際の拠点となる赤沼のバス停に差し掛かる前、運転手さんから「赤沼付近は電波がないため、デジタルの方はチケットを表示することができません。予め表示させておいてください。」的なアナウンスが入った。
我々は紙チケットを購入しているけれど、「なるほど、デジタルではそういうことがあるんだな」と思った。
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