箱根旅行記(2025)2日目
2025年2月22日(土曜日)
朝6時に目が覚めたものの、だるくてお布団の中でうだうだする。
そのうち母が起きだして大浴場に行ったけれど、それにくっついて行く気力も湧かず、それでも気力を振り絞って7時半過ぎに朝風呂に行った。
流石に長湯はできず、子供みたいに温泉に浸かって100数えてさくっと上がって来た。
昨夜に比べて湯温が高く感じたのも、短く切り上げた理由の一つだ。
8時に朝食をいただきに行く。
昨夜と同じ席に用意されていた。
この朝ごはんが凄く美味しかった。写真には写っていないけれど、ごはんは各自で炊くようになっており、スタッフの方が席に着いてから火を付けてくれ、炊きたてを食べることができる。
他のおかずも温かいものは温かい状態で並んで、手をかけていると伝わってくるごはんだった。大満足である。
ロビーでコーヒーをもらい、部屋に持って帰ってゆっくり飲む。
私の心の中では「もうこのまま帰って旅行終了! 移動して食べて温泉入ってあとは帰るだけ!」と思っていたけれど、母には物足りなかったらしい。
何故だか「富士山が見たい」と強調され、「いや、天気予報的に芦ノ湖まで上がっても多分富士山は見えないよ」と何度も説得しようとしたものの果たせず、とにかく芦ノ湖まで行って見ることになった。
母と私の温泉旅行が「のんびりゆっくり食べて浸かるだけ」にならないのは、もしや、私ではなく母に理由があるのではなかろうか。
10時前にチェックアウトし、桃源台に向かうバスを待つ。
バス停から見える温度計は、マイナス1度を指していた。寒いけれど「もっと寒い」と思ってかなり着込んできたので、それほど寒さは感じない。
10時6分のバスに乗り、何とか座れて、10時20分くらいに到着した。
案の定、青空は見えているものの、富士山はすっぽりと雲の中に隠れてしまっている。
それでも、箱根海賊船のチケット売り場には結構な行列ができていて驚いた。外国の方も大勢いる。
10時45分発の海賊船で元箱根に向かった。
ほぼほぼ満席である。
こうなると「特別席」の価値も増すというものだ。外国の方で躊躇なくチケットを購入している方がいて「おぉ!」と思って見ていたけれど、優先的に乗船できるし、席はゆったりだし、前方の展望のいい座席にゆっくり座れるし、いつか乗ってやろうと思う。
そして、寒い。
恐らく気温は0度前後で、外に出ればもちろん風に吹かれることになる。
遊覧船などではほとんど座らずにあちこち歩き回って外にいることの多い私でも、流石にずっと外にいる気にはなれない。
富士山も裾野がやっと見えるくらいだし、カメラは適当に切り上げて室内で温まっていた。
それにしてもこの2枚の写真、同じ日同じ時間に同じ遊覧船から撮ったとも思えない、もの凄く落差のある写真である。
遊覧船は11時25分に元箱根に到着した。
元箱根で降りる人もたくさんいるし、乗ってきた人もたくさんいる。そういえばこの日は土曜日だった。
芦ノ湖まで来たものの、特に行きたいところや見たい場所がある訳でもない。荷物もそこそこ重いし邪魔だ。まだお腹も空いていない。
そういう訳で、11時33分発のバスで箱根湯本に戻ることになった。
しみじみと何をしに来たのか分からない感じである。
バスを途中下車して、ちもとに立ち寄った。
珍しく「茶のちもと」が空いていて「チャンス!」と思ったものの、まだお腹は空いていないし、ここで食べたらお昼ごはんを食べられなくなってしまう。
泣く泣く断念し、ちもとで定番の「湯もち」と、初めて見かけた(ように思う)わらび餅を購入した。
ゆっくり箱根湯本駅まで歩いて戻っても、まだお腹が空いていない。
「小田原まで行ってごはん食べて、ロマンスカーで帰ろうか」ということになり、駅で軽くお土産を購入した後、13時1分発の普通電車で小田原に向かった。
それにしても、箱根湯本の通りも、箱根湯本駅も、小田原まで行く普通電車も、何もかもが混雑していた。
そして、もちろん小田原駅も混雑していた。びっくりだ。
昨夜はお肉を食べたから、お昼ごはんにはお魚を食べようかなと思っていたけれど、14時近いと言うのに、目星を付けていたお店は大混雑している。
うろうろしていたら、ラスカ小田原に入っている、富士屋ホテルプロデュースのフュージョンダイニングFが待たずに入れそうで、即決した。
母はカニクリームコロッケのセット(カップスープ、ミニサラダ、ライスまたはパン)とコーヒー、私はハーフサイズのビーフカレーとデザートと飲み物のセットを頼んだ。デザートにはもちろんアップルパイを選び、飲み物はコーヒーである。
ゆったりした座席で、ゆっくりと美味しいものをいただき、贅沢な気持ちになった。大正解である。
ランチをいただいている間に、ネットで15時31分発のロマンスカーを予約した。
そうしたら、何と、土曜日なのに上りのロマンスカーは大混雑していた。二人並びの席が全くない。逆に言うと、横に並ぼうとしなければ席はそこそこある。一人で土曜の午後にロマンスカーで新宿に向かう。みなさん、飲み会に行くのだろうか。あるいは日帰りで遊んだ帰りだろうか。
幸い、母も私も「並び席」にそれほど拘りはなく、別に縦に並ぼうが少し離れていような問題ない。
ロマンスカーの時間まで、最近できたらしいミナカ小田原に行って見た。
何というか、豊洲市場の千客万来みたいな、和風の書き割りのような建物群があって、レストランやお土産物屋さん、コンビニやクリニックなども入っているようだ。
観光客用兼地元の方用のラインアップである。
我々は干物とかまぼこを購入した。
食べるか浸かるか移動するか眠るかしかしていない割りに、何だかんだ忙しかったような気もする1泊2日の温泉旅行の家路についた。