プロフィール写真を変える(伊豆高原の海)
プロフィール写真を、2008年5月16日から3泊4日で出かけた伊豆高原で撮った写真に変更した。
夏になったのにいつまでも真冬の伊勢神宮の写真でもあるまいと思ったのと、ここ当分は夏らしい写真を撮る機会はなさそうだということと、そういえば今日が海の日であると思い出したからである。
でも、やはり、5月の海と今頃の海は、海の色も空の色も違うような気がする。
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プロフィール写真を、2008年5月16日から3泊4日で出かけた伊豆高原で撮った写真に変更した。
夏になったのにいつまでも真冬の伊勢神宮の写真でもあるまいと思ったのと、ここ当分は夏らしい写真を撮る機会はなさそうだということと、そういえば今日が海の日であると思い出したからである。
でも、やはり、5月の海と今頃の海は、海の色も空の色も違うような気がする。
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ここは伊豆断食旅行記への入口である。
以下の日程の日付部分をクリックすると、その日の旅行記に飛べるようになっている。
この3泊4日の伊豆断食旅行にかかった費用は、概算7万円だった。(この中には、交通費、宿泊費、食費は含まれているが、お土産代などは含まれていない。)
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2008年5月19日(月曜日)
最終日である。
4時に1回目が覚めたもののそのままうとうとし、6時にかけた目覚ましの音で飛び起きた。
荷造りを始めると、昨日購入した海苔の瓶詰めやジャムの瓶でずしりとした重さになっている。担いで歩かなくてはならない距離は僅かだ。送らずに持ち帰る予定である。
体中がバリバリに張っている。ヨガで普段全く動かしていない筋肉を動かしたためだろう。
6時45分にサイレントウォークに出発した。みんなで黙って歩くから「サイレントウォーク」だ。
ずっと上り坂を歩くので、少なくとも私にはとてもしゃべる余裕はない。バリバリの身体を前に上に持って行くので精一杯である。
前を歩く人からどんどん遅れ、ほとんど最後尾を歩いていた。
カメラを持って来なくて良かったと思う。
汗びっしょりだ。
目的地は、高台の駐車場だった。
そこから、伊豆の海が一望できる。今度はカメラを持ってくれば良かったと後悔する。
風が気持ちいいし、別荘地の緑と遠くに見える海の青が清々しい。
汗が引くくらい休憩した後、三々五々出発した。
すねが痛い私は、下り坂で息は楽だというのにやっぱり最後尾である。割り切ってのんびり歩く。
高原館に戻ったら7時25分だった。
7時55分からの問診の前に、貸切風呂が空いていたので15分くらいでささっと汗を流した。
貸切風呂を使ったのは初めてだ。こちらは温泉ではなく、少し残念である。
退所の問診は、やすらぎの里主宰の男性の先生が担当だ。
食生活はまあいいでしょうと合格点が出る。「70点。」と言われたので、「マイナス30点はどこですか?」と聞いたら、「たまには自分で作ろうよ。」とのお返事だった。もっともである。
何か運動をしましょうというお話もあった。階段5階分を2回上下するのと通勤時の歩きで1日30分の運動量を確保したことになるそうだ。
数値としては、体重は2kg減、体脂肪率は0.2%減、内臓脂肪が2から1に減っていた。
先生が「減るんだね〜。」と意外そうにしていたから、ある程度痩せていると効果が数字で現れることは少ないのかも知れない。
自律神経系の数値は軒並み底上げされ、ことさらに低かった膀胱・胆嚢・胃の数値も含めて40〜50の範囲に収まった。理想値が60だから、これは大きな改善である。
「断食をして内臓を休めたことや施術を受けたことで改善されたんでしょう。」というお話だった。
問診の部屋に入ったときの先生の第一声は「腰と肩がバリバリなんだって?」だった。
スタッフの方の間で連携がきちんと取れていることと、あなたのことを知っているということを同時に伝える、見事な一言である。
特に寝る前には肩を回すなどほぐす運動をしないと、ずっと固まったままになってしまい、安眠もできにくいと言われた。
肩凝りは緊張が、腰痛は腰を支える筋肉がないことが原因で、「腿の外側がぷるぷるするような運動をして腰まわりの筋肉を鍛えましょう。」とアドバイスをいただいた。
15分くらいで問診が終わって出てくると、広間では野菜の販売が行われていた。
無農薬野菜でかつ今朝収穫された新鮮な野菜である。
大根やにんじんは重いし、レタスはかさばるので、菜の花とスナックエンドウを購入した。
菜の花はアンチョビとパスタにすると美味しいそうだ。うちではキャベツとアンチョビでペペロンチーノ風にする。キャベツを菜の花に変えたら、より個性の強いパスタになりそうである。
その後、マッサージチェアで足腰をもみほぐし、最後の仕上げに岩盤浴に入った。
10時からの朝食のメニューは、圧力釜で炊いた玄米ごはん、キャベツと油揚げのお味噌汁、小松菜とじゃこの炒め物、すき昆布の煮物、お新香、ニューサマーオレンジのゼリーだった。
副菜のレシピが配られ、パウンドケーキをお土産にいただく。
みな「ビールが飲める。」「から揚げが食べたい。」「今日は止めといた方がいいのでは。」などと口々にしゃべる。
帰宅後の注意事項のお話もあった。
この朝食の献立がある意味「理想」の献立で、夕食にはあと1品お魚などを加えるといいそうだ。
しばらくは身体が栄養を吸収しやすくなっているので特に揚げ物は避けた方がいいこと、1日30分は運動をしましょうということ、「断食」は生活を見直すきっかけであること、ストレスコントロールとしてすぐにできるヨガや散歩やお風呂をキープして、あと週に1回2時間くらいの運動と、月1回丸1日を自然の中で身体を動かすことに当てられると良いこと等々のお話があった。
10時40分に伊豆高原駅行きの送りのバスが出る。
一碧湖を散策して帰るという方や、車で来た方以外は、みなこのバスを利用したようだ。
お土産は昨日のうちの十分に買い込んだし、11時3分発の黒船電車に高原館でご一緒したお二人と乗り合わせ、熱海で快速アクティーに乗り換えて東京駅まで帰った。どちらの電車も結構な混み具合である。
15時くらいに自宅に到着し、断食旅行は無事に終了した。
伊豆断食旅行記3日目 <-
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2008年5月18日(日曜日)
私が泊まったお部屋は女性用浴室の隣で、6時から入浴可能だから、その時間には水音がして目が覚める。五感が敏感になっているということだろう。普段だったら全く気にせずに眠っていると思う。
一度目を覚ましたけれどもちろん二度寝して、7時に目覚まし時計のベルで起きた。
昨日のヨガのせいか、体中が筋肉痛である。肩に湿布を貼り、足の裏には休足時間を貼り、頭痛軽減を狙っておでこに熱冷まシートを貼って寝たのに、あまり効果はなかったようだ。
喉が渇いているのは昨日と同じである。
7時30分からの体操に参加した。昨日と同じ太極拳風の体操である。
体操の終わりに「施術の人は来てください。」と言われ、指定時刻より10分早く治療室に向かった。
しょうがの湿布とローラーベッドから始まった。
しょうがの湿布は、すり下ろしたしょうがと水を適度に混ぜてラップに塗り、それをおへその辺りに貼る。お腹の上に湯たんぽみたいなものを乗せているお陰で、ヒリヒリするくらい温まる。
その後は、マッサージである。
開口一番、「ムチウチやったことがありますか?」と聞かれて、「ムチウチってどうなるんですか?」と聞き返した。言葉は知っているけれど、どういう状態になるのかはよく判らない。
車を運転していて追突されたことはあるけれど、カーブの入り口でどちらの車もスピードを落としていたから、多分あれではなかろう。
そう答える。
先生から「背骨が曲がっていると言われたことがありませんか? 自分で判りませんか?」と言われて背骨を辿ってもらった。自分では判らない。これまで「背骨が曲がっている」と言われたこともないと思う。しかし、「側弯」かというくらい曲がっているらしい。
痛みなどの自覚症状が出たら整形外科に行ってみてくださいと言われた。
「もっと酷く曲がっていても普通に暮らしている人もいますから。」とも言ってもらったけれど、3泊4日で一番ショックだったのはこの瞬間だったと思う。
このマッサージでは、まず、「一番気になっているところはどこですか?」と聞かれた。集中ケアをするためだ。
「肩凝りも酷いし、腰痛もあるし、昨日は背中がバリバリだってお話しでしたよね・・・。」とぼそぼそ答え、上半身全体のマッサージをしてもらうことになった。
首の横のツボを押さえられるととても痛い。悲鳴を上げたら、「ここの凝りが取れたら熟睡できますよ」。と言われた。
マッサージをしてもらうと頭痛が和らぐのが不思議である。血流が良くなるためかも知れない。
最後はカッピングか低周波治療器かを選べた。もちろん後者を選ぶ。
始まってすぐに「もっと強くしてください。」と言ったら、「相当お疲れですね。」と返された。
かなりビリビリと来ないとやった気にならないのは事実である。
9時頃に施術が終った。
最後に、先生は「色々と脅しちゃいましたが、自覚がないってことは健康ってことですから。」と言った。悩ましい一言である。
整形外科に行っても、この手の症状は温存療法しかできないというお話もあった。
筋肉の凝りかも知れませんとも言われたけれど、恐らくそれはあり得まい。
痛みが出たら医者に行くということに決めて、気にしないことにした。
朝食まで時間があったので、まだ利用していなかった岩盤浴に入った。
部屋に作務衣が用意されている。今朝になって気がついたところ、私の部屋には作務衣が2着あって、浴衣が置かれていなかった。理由は不明だけれど有難い。
作務衣に着替えて岩盤浴に行った。3人分のスペースがあって、入り口にはアルカリイオン水が用意されている。
断食中でも私の代謝の良さは相変わらずで、15分足らずで汗びっしょりになった。
少し休んでいたら朝食の時間になった。10時である。
昨日の散歩のときのカレーや油の匂いは大丈夫だったのに、ごましおの匂いに直撃された。軽く擂ってあったので余計に香りが良かったらしい。
今朝は、三分くらいのおかゆ(重湯?)に、お豆腐のお味噌汁、梅干しというメニューである。
お味噌汁にかすかな酸味を感じるのは、五感が敏感になっている証拠だろう。
これだけの量なのに、胃が小さくなっているのかなかなか食べられず、また、食べていると汗が噴き出してくる。
固形物を食べたお陰か、食後にやっと便通があった。
11時前に高原館を出発した。
今日は、池田20世紀美術館に行き、そこから一碧湖を目指す予定である。
昨日に引き続いて今日も、高原館からバス停まで歩く間に何匹かのリスを見かけた。普通に道路を横切ったりしている。野生のリスは動きが素早く、写真に撮ることはできなかった。残念である。
11時15分のバスに乗り、15分ほどで池田20世紀美術館に到着した。
乗ってきたバスもこの美術館もガラガラだ。おかげでガラスに入っていないピカソとシャガールを独り占めできた。
一緒に入館したおばさんたちが常設展の終わりにあるテーブルを占拠していて、そこに置かれていた画集等々を見られなかったのが残念である。
この美術館のミュージアムショップでお土産を探そうかと思ったけれど、あまり心惹かれるラインアップではない。
(美術館を訪れての感想はこちらに書きました。)
1時間くらい美術館でのんびりし、一碧湖に向けて歩き出した。
少し歩くと、道の先に一碧湖が見え、緑も増えてきて歩きやすくなる。10分ほどで一碧湖を一周する遊歩道の入口に到着した。
のんびりと、時計回りで歩き始める。
湖岸では、雑誌か何かの撮影が行われていた。いかにも「高原の避暑」といった風情である。
歩き始めて10分弱くらいのところに与謝野鉄幹と晶子の歌碑があった。この二人は一碧湖を何度も訪れ、この地で二人合わせて70首余りの短歌を詠んでいる。
土の遊歩道は歩きやすい。緑も濃くて、森林浴気分でのんびりと歩く。
ペースはゆっくり、写真を撮るためにしょっちゅう立ち止まるという私の歩き方でも、20分くらいでちょうど中間地点に当たる一碧湖神社に到着した。
一碧湖神社は、遊歩道から続く広場のようなところにある。もう一つ、湖の中に赤い鳥居が見えている。そちらの神社はどういう神社なのか、説明等は見当たらない。
この神社近くでは、数人のグループがバーベキューをやっていた。
これがかなりいい匂いで、今朝のごま塩と同じくらいインパクトがあった。
そして、このバーベキュー以上に堪えたのが、この後の半周は意外とアップダウンがある道だったことである。
階段を上がったところの四阿風の場所で休み、木々に付けられている名前と解説の説明板を読み、ゆっくりゆっくり歩く。
心なしか、午前中よりもお天気が良くなったように思う。
あと少しで1周という辺りのところで、同じく高原館にいらしているご夫婦とすれ違った。私もこのご夫婦の様に反時計回りで歩けば良かったと思う。そうしたら、前半にアップダウンを頑張って、後半は平らな道を歩ける。
そんなこんなでトロトロ歩いたら、一碧湖一周と、遊歩道入口から一碧湖美術館前にあるバス停までの上り坂でちょうど1時間だった。
バスは13時40分に来る筈で、このバスに乗れなかったら一碧湖美術館を見学して1時間後のバスに乗るか、52分に来る筈のしゃぼてん公園行きのバスに乗って大室山に上るかしようと思っていた。
幸か不幸かバスにちょうど乗れたので、寄り道せずに帰ることにする。
一つ前のバス停で降りて、山幸ひもの店というお店でお土産に干物を購入した。山幸ひもの店はリピータの方々ご推薦のお店である。
色々なお魚が干物になっていて、日頃の食材の買物をしていない私にはどれを買ったものやら見当がつかない。
「どれがお勧めですか?」と聞くと、「お好みです。」という非常に真っ当なお答えが返る。
迷って決められず、干物の詰め合わせと、「珍しい」という太刀魚の干物を購入し、クール宅急便で送ってもらった。太刀魚はいわゆる「高級魚」なので、お刺身か焼き魚かで食べることがほとんどで、干物にすることは滅多にないという。
14時30分に高原館に帰り着いた。
ひもの店から大室高塚までの坂は急坂で、ゆっくり歩いたつもりでも、結構すねの辺りに負担がかかっていたらしい。
「高原館の施設を使い倒す」が今日のテーマなので、早速足湯を利用した。足湯につかってゆっくり漫画を読み、落ち着いたところで温泉に浸かる。
やっぱり短時間で上がらなくてはいけないのが恨めしい。
ドライヤーがお部屋に用意されているので、テレビを見ながら髪を乾かす。
17時からは、パワーヨガの時間である。
今日の朝食を終えたところで2泊3日コースの方はチェックアウトしていて、昨日よりスペースに余裕がある。
あまり覚えていないけれど、ネコのポーズ(ヨガをやったことのない私でも、これくらいは知っている)、武士のポーズ(これだけで私はフラフラする)、コブラのポーズ(もう覚えていない)などなどを教わった。
「パワーヨガですから。」と先生が言うとおり、昨日よりも立った姿勢で行う運動が多い。
自主的にリタイアしたり休憩したりしないと、とても付いていけない。
ヨガをやった大広間でそのまま夕食である。脇に寄せておいたテーブルと座布団を戻す。
18時からの夕食のメニューは、お粥(五分がゆくらい)、ジャガイモのお味噌汁、冷や奴、梅干し、りんごとにんじんのシャーベットである。
普段の食事からすると多いとは言えない量が、食べても食べても減らない。
30分くらいかけて完食した。
夕食の際、「サプライズ」として、20時からドライブ、21時頃からアップルティーをお出ししますというアナウンスがあった。
食後は、アンケートを書いたり、用意されていた折り紙に寄せ書きのメッセージを書いたり、フロント前にあるPCを借りてメールチェックをしたりして過ごした。
19時から楽健法の時間だ。
二人一組でやる運動ですというアナウンスがあったからか、「踏む」というイメージ先行のせいか、パワーヨガよりも参加者が少ない。5人くらいだった。
楽健法は、簡単に言うと、横になった人の足と腕を付け根から先の方に向かって軽く踏んで行く健康法である。
横になる人は、最初は右を上にして(胃を上にして)横になり右足は軽く曲げる。その状態で左足の付け根から踏んで行く。
関節は怪我をしやすいので踏まないように気をつけ、踏まれている人もできるだけ「強い」「弱い」「痛い」など伝えるようにすれば、まず事故は起きない。肘より先を踏むときなどはカカトを床に付けるよう気をつければ、全体重を乗せても大丈夫だという。これが思いの外、快適である。
うつぶせになってもらい、足の裏を踏むと、全体重をかけても大丈夫なのが意外である。
土踏まずで踏むようにすれば、踏んでいる方の人も気持ちいい。
最後はうつぶせのまま、背骨を首に近い方からぎゅーっと全体重をかけて掌で押して行く。最後に尾てい骨は長め強めに押して終了である。
なかなか楽しかった。
20時に、女性7〜8名を乗せたバスは八幡港を目指して出発した。
10分近く走ったところで、高原館の方が「あれがうちから一番近いコンビニです」と前方に見えたセブンイレブンを指差された。高原館周辺には自動販売機もない。間食のしにくい、よい環境である。
夜の海は、黒く、暗く、うるさいくらいに波の音が高く、海風が気持ちいい。
満月に近い月が正面で光っている。
何とかその様子をカメラに収めようと、ASA値やシャッタースピードなどなどを変えて写真を撮ってみなさんをお待たせしてしまった。申し訳ない。
その分、なかなか格好良く撮れたのではないかと思う。思ったよりもブレていなかった。
その後、「高原の湯」に併設されたお土産物屋さんに向かった。
「10分くらいで戻ってください。」と言われ、皆して色めき立つ。
それほど広くはない中で、自然食品や手作りのものの多い品揃えで目移りする。
職場のお土産にリピータの方ご推薦の桜エビせんべいを買い、自宅用にニューサマーオレンジのジャムと、わさびのりと、バスソルトを買い込んだ。
21時頃に高原館に戻り、そのまま広間でアップルティーをいただいた。
カップには焼いたリンゴが入っていた。コンポートにしたのじゃないかと思うような姿と味だけれど、焼いただけだとと言う。ティーポットにもリンゴの皮や芯をオーブンで焼いたものが入れられている。
お茶はカモミールティーだ。
ドライブに参加しなかった方も集まり、皆して「美味しい。」「すごく甘く感じる。」などと言い合いながらいただいた。
「お風呂はいつもは22時までですが、今日はもう少し遅くまで大丈夫ですから。」と言っていただいた。
海風でちょっとベトついたような気がするのでささっと温泉に入り、22時くらいに就寝した。
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2008年5月17日(土曜日)
大室高塚のバス停から伊豆高原駅までは下り坂の一本道である。
道に迷う心配はないし、桜並木の木陰を歩けるのでそんなに暑くないし、下り坂なので息も上がらない。ただ割と急な下り坂なので、膝への負担はかなりある。
体験談などで「食べ物の匂いがきつい」という話を読んで心配したものの、道沿いのお店からカレーなどなどのいい匂いがしても空腹感を感じなかった。
ゆっくりゆっくり歩いて伊豆高原駅まで40分くらいで到着した。
駅を超えて吊り橋を目指していると、高原館に泊まっている方とすれ違った。これから急いで帰ってオプションの鍼治療を受けるとおっしゃっていた。「もう少しだよ。」という言葉に力を得て歩き始める。
しばらく住宅街の日陰もない道でくらくらする。川沿いの涼しげな道にぶつかってほっとした。ここから600mで吊り橋と標識が出ている。
川沿いの道は緑濃く、まさに「緑陰の道」を歩いている風情である。
川の水はあくまでも澄んでいて、水音まで澄んでいるように聞こえてくる。
のんびりのんびり歩いていたら、高原館に泊まっている男性にあっという間に追い抜かれた。後でお聞きしたら、私は吊り橋まで往復しただけだけれど、その方は自然研究路をずっと歩かれたそうだ。
川の終わりは唐突で、いきなり崖っぷちからすとんと水が海に落ちているようだった。「河口」というよりは「海に落ちる滝」である。
そこから少しだけ土の道を歩き、14時頃に橋立吊橋に到着した。
吊り橋は、一見しっかりしていそうに見えて、実はこれが上を歩くと結構な揺れである。
吊り橋から下を覗くと波打ち際が見える。海に注ぎ込む川の水が澄んでいるのだから、当然のことながら海ももの凄い透明度である。吊り橋の高さから下を覗いても、水底の石が見える。
岩場で釣りをしている人の姿も見える。
海が綺麗だと無条件で嬉しい。
その嬉しさの余り、つい釣りをしている人が見えた岩場まで降りて行った。
これは上がるのはかなりキツそうだな、ここで上り下りしたら帰り道は相当に辛くなるだろうなと思いつつ、この手の誘惑に私は弱い。
海際の岩場まで降りたのは、岩場の先に行けばさっきの「海に落ちる滝」が見えるのではないかと思ったからだ。
しかし、この写真の奥に写っているように、海に落ちるほんの1mほどの高さが白く見えるだけで、全体を眺めることは叶わなかった。
14時30分くらいまで岩場のあちこちを歩いて遊び、やっぱり重くなった身体を何とか運んで15時過ぎに駅まで戻った。
流石にここから桜並木を歩いて上る気力も体力も残っていない。バスで戻る。
だいぶ汗をかいてしまったので、温泉に入った。
今回も貸切状態だ。「長湯をしないように」という注意の張り紙が恨めしい。
ゆっくりと露天のお風呂に浸かり、特に足を重点的にマッサージする。
汗びっしょりの服を持って帰るのは気が進まないし、そもそも洗濯ができるというので日数分の着替えに足りる分は持って来ていない。ちょうど空いていたので、お風呂上がりに洗濯機を回した。
17時から、リラックスヨガのプログラムがあった。
問診の先生がヨガの先生でもあって、「5分でできるヨガをお教えしますので家でもやってみましょう。」とおっしゃる。
終了後速攻でメモしたところでは、メニューは以下のとおりである。
1 足を伸ばして座って前屈する。
(座ったときにお尻で後ろに下がるといい姿勢で座ることができる。)
2 首を左右前後に倒す。首を回す。
3 肘を曲げてその肘を後ろに引いて、胸を開く。
4 肩の痛いところに手を当てて、腕を前後に回す。
5 猫のポーズ
四つんばいになって自分のおへそを見て背中を丸める。
首をそらして上を見て背筋を伸ばす
6 正座した状態から、(できれば膝は床につけたままで)身体を後ろに倒す。
もっと激しいヨガの場合はお風呂上がりは避けた方がいい。
逆にこれくらいのメニューなら、柔軟がメインだし、体が温まっているお風呂上がりにやるのが効果的だ。
その他にも色々と教えてもらったものの、如何せん、私の身体はカタい。特に、股関節の柔らかさが必要とされる運動は全滅だ。
「寝転がった状態で手足を上に真っ直ぐ上げ、膝と肘を曲げないようにしてぶらぶらさせましょう。」などと言われてしまうと、とてもじゃないけれど保持できず、あっという間に自主的にリタイアした。
開始5分くらいで大汗をかき、運動不足と自分の身体の使っていなさをしみじみと思い知った。
1時間弱のリラックスヨガのプログラムの後、18時から夕食である。
この日のメニューは野菜スープで、飲んでいるときはタマネギの味しか判らなかった。
後でシェフの方から「暑くなって来ましたので、先週よりも塩分を増やしています。」と説明があった。塩分など全く感じず、ひたすらタマネギの甘さを感じたのは何故だろう。
近くのテーブルになった方と他にカボチャも入っているんじゃないかと予想したところ、本日のスープの材料は、昆布だし、しいたけの戻し汁、タマネギ、にんじん、ジャガイモ、キャベツだった。
みなさんのお話を聞いていると本当にアクティブで、大室山まで歩いて行って、帰りに陶芸体験をしてきたという方もいて驚いた。
食後、フロント前に置いてあるPCをお借りしてメールチェックをしているうちに19時になった。
「やすらぎの里」と「高原館」を主宰している先生による「食生活改善講座」が、1時間弱ある。
意外と頭がからっぽになった気にはなれないなと思いつつ、それでも恐らくはあまり働いていないだろう頭で取ったメモはこんな感じである。
・頭痛がしたりするのは、血糖値が下がっているからである。
通常は70くらいまで下がると脂肪が燃え始める。この切り替えが上手く行かなかったり代謝が悪かったりするとなかなか脂肪が燃えない。
対策としては、ショウガ湯を飲んで一時的に血糖値を上げるか、運動して脂肪を燃えやすくするとよい。
・人間は、30歳くらいから基礎代謝が下がり始める。
女性は女性ホルモンの関係で内臓脂肪が付きにくいが、この効果も更年期を過ぎるとなくなる。
どちらにせよ、食べ過ぎはよくない。
しかし、決まりごとをたくさん作っても守れなかったら意味がない。優先順位を知ることが必要である。
・今は味覚もリセットされた状態なので、食生活を見直すよい機会である。
1 普段の食事は和食にする
ごはん、お味噌汁、お浸し、鮭の塩焼き、といった献立がよい。
朝食をしっかり食べたら、昼食はお蕎麦でも大丈夫。
夕食は、ごはん、具だくさんのお味噌汁、焼き魚、煮物、青菜のお浸し・・・という献立が理想的。
2 ごはんをしっかり食べる
コンビニで昼食を買うなら、菓子パンではなくおにぎりがよい。
菓子パン1個でおにぎり2〜3個分のカロリーがある。
今どき、ごはんの食べ過ぎで太っている人などまずいない。特に間食を止められない人はご飯をしっかり食べること。
21時以降に夕食を食べる場合は、おじやなどの消化の良いものがよい。
あるいは、18時くらいにおにぎりを食べておいて、21時以降にはごはん以外のものを食べるなど、夕食を2回に分けて食べることも考えられる。
3 おかずの動物性タンパク質は少なく
例えば育ち盛りの子どもがいるお母さんが、子どもと同じ内容・同じ量の食事をしていたら明らかに食べ過ぎになる。
先生の家では、中学生のお子さんが食べるお肉の量を1とすると、施術等で身体を使っている先生でも0.5、奥様は0.3くらいしか食べないそうだ。
4 できるだけ無駄なく丸ごと食べる
玄米を食べれば、白米の3割減の量で満腹感を味わえるし、ビタミンなどの栄養素も摂取できる。
ごはんは毎食食べるものなので、ここを変えるだけでかなりの効果が期待できる。
玄米が難しければ、例えば五分づき米や胚芽玄米なら、普通の炊飯器で炊くことができる。
5 旬のもの・土地のものを食べる
6 砂糖と油を減らす
煮物を作るときに砂糖を入れなければ、結果としてしょうゆも減らすことができる。その代わり、しっかり取った出汁を使わないと味がぼけてしまうので、お出汁がポイントとなる。
ストレスがたまっている人は頭を使っているので、甘い物が欲しくなる。そこでチョコレート一かけでストップできれば問題ない(けどね・・・、ということである)。
揚げ物やカレー、とんこつラーメンなどは油のかたまり。
油は、「脂ののった魚」や「ごま」など、なるべく食品から摂取する。
7 基礎調味料はいいものを使う
砂糖にしろ塩にしろしょうゆにしろ、多量に使うものではないので、「値段が高い」といってもたかが知れている。
「さしすせそ」の中でまずひとついい物を使うとするならしょうゆ。
8 食事はゆっくりよく噛んで食べる
今日はだいぶ歩いたし、やっぱり眠い。
講座の後、しばらくマッサージチェアを堪能する。頭痛がぶり返してきたのでショウガ湯を飲む。今日の昼間に頭痛薬を飲んだけれど効かなかったので、その後は薬は飲まないことに決めた。
部屋に戻って天気予報を見ようとテレビをつけたら、女子バレーの北京オリンピック最終予選の試合が放送されていた。つい見入る。
それでも、やっぱり眠気は去らず、21時30分に就寝した。
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2008年5月17日(土曜日)
7時に「まだ眠れるぞー」と思いながら起き出した。
昨日よりは楽だけれど、まだ頭痛がしている。喉が渇いているのは、タイマーを2時間にセットしてあったとはいえ寝るときにエアコンで暖房を入れたせいだと思う。
念のためショウガ湯を飲み、7時30分からの体操のメニューに参加した。
体操の指導をしてくれるのは昨日の問診の先生である。
20人くらいが外へ出て体操をする。音楽も動きも太極拳風である。涼しい風が吹く中ゆっくりした動きの15分くらいの体操ですっかり汗をかいた。
少し休憩し、ポットのハブ茶をペットボトルに半分くらい入れ、10時の朝食まで散歩に出た。
昨日の入所説明会で散歩コースの紹介があり、「池の水田」コースは往復約2時間と説明されていた。多分、行って帰って来られるだろう。
高原館から歩き始めるとすぐ、大室山が見える。こんなに近いところにある見えるのが、何だか変な感じである。大室山は10年くらい前に高校の同級生数人で行ったなぁと思い出した。
地図は持っていものの、「方向音痴」「地図が読めない女」を自認する私は不安で仕方がない。
恐る恐る歩いて、目印である「青い家」が出てくるとほっとし、道祖神を見ると嬉しくなり、「池小学校」という看板を見て方向は合っていたということが判り、野菜の無人販売所で売っていた夏みかんを見ないように通り過ぎ、目印の生涯学習センターを発見してほっとしつつも「この地図はおかしい」と憤り、車道の左側に水田が広がって地図に書かれた「山神社」が見えたときには安堵した。
断食中なのでパワーはないし、道を間違えたんじゃないか、引き返すときに道に迷わないように目印を覚えるようにしようとキョロキョロしながら歩いたこともあり、高原館から山神社まで40分かかった。
かなり寂れたぼろぼろの神社さんを想像していたら、第一印象が「かなりちゃんとした神社さんだわ」という感じのお社だった。
鳥居をくぐり、手と口を浄め、階段を上って狛犬にご挨拶し、お賽銭箱がないから省略と都合のいいことを呟きながらお参りする。
断食の成功と、道に迷わずに無事に高原館に帰れることをお願いした。
山神社の辺りから水田が広がっている。
立ち止まってはパシャパシャと写真を撮りつつ歩く。
車を駐めて池の水田を眺めているおじさんがいて、「ここの景色いいでしょう。僕も好きでよく眺めに来るんですよ。」と話しかけてくださった。
割とご近所の方だったのかも知れない。
うろ覚えの記憶によると、この辺りに看板が立っていて、そこには「伊豆に残る唯一の風景」という趣旨のことが書いてあった。この「水田」は意識的に残された水田であり、景色のようである。
農作業をされている方も、耕耘機を使っている方もいたけれど、手作業で田植えをする方がいたた。姐さんかぶりをした40代くらいの女性が3人で作業をしている姿も見えた。
いわゆる景色だけでなく、そこで働く人の姿も含めて「農村風景」を守ろう残そうとしている場所だと感じた。
高原館でもらった地図によると、この水田を囲むように遊歩道があるらし。しかし、どうもそれらしい道に出会わない。
9時を過ぎて朝食の時間までに戻れるかどうか不安になり、途中で農作業をしていたおじさんに道を尋ね、車道をこのまま歩いくと川にぶつかる、その川に沿って遊歩道があり、生涯学習センターの横に出ると教えていただいた。
川にぶつかるまで車道を歩くとかなり大回りになりそうだったので、途中で車も通れるあぜ道を折れてショートカットした。
流れに沿ってあじさいが植えられ、遊歩道も整備されているその川は、川というよりも「清水の流れ」という感じだ。水音も涼しげで、何より透明度の高いきれいな水である。
もう少しすると蛍が飛ぶというのも納得できる。
あと半月くらい来るのを遅らせて、紫陽花と蛍を見るのも良かったなぁと思う。
遊歩道がアスファルトでなくなり、また少し不安を感じ始めた頃、川に注ぎ込むパイプの水をタンクに汲んでいるおじさんがいた。
「飲めるんですか?」と聞くと、「湧き水だから美味しいよ。」とおっしゃる。
お言葉に甘えて、ペットボトルのお茶を飲み干し、そこに湧き水を詰めていただいた。
冷たくて美味しい。
馬頭観音を通り過ぎ、「平安都城碑」を通り過ぎ、9時30分くらいに生涯学習センターに戻って来た。ほっとする。
このほっとしたのがいけなかったらしい。
そこから緩い上り坂になっていたこともあり、いきなりガス欠状態で、足が進まなくなって焦った。
何とか9時50分に高原感に帰り着き、10時の朝食に間に合った。
高原館では、どのコースに参加していても食事は1日2回である。
「半減食コース」や「自然食コース」の方々は昨日の夜ももちろんお食事が出ている。
そして、今朝からは「断食コース」の2泊3日の方々も回復食が始まる。お食事ありの方々と野菜ジュースのみの我々のテーブルの間に衝立が立てられる。
リピーターの方によると、3泊4日断食コースの人が10人弱という今回のような少数派になることは珍しいらしい。
この野菜ジュースの中味は、りんごだけは判った。その他は「小松菜かなぁ」というあまり自信のない予想が当たっただけだ。
それも、緑色とほうれんそうだったらもっとえぐみのようなものがあるだろうと思ったというだけの話で、実際のところ、この緑色と青臭さはケールによるものらしい。
他には、にんじんとレモン汁とパセリが入っていたそうだ。ジュースの材料をホワイトボードで掲示してもらえるのが嬉しい。
すりおろしりんごが入っているから甘いし、繊維質もあり、意外とお腹に溜まる感じがした。
朝食の前後に施術の予定が組まれており、私は今日は10時30分からである。
引き続き問診のときの先生が担当で、マッサージから始まった。
肩凝りが酷くて腰が痛いと訴えたら、「背中もがちがちですよ。肩凝りと腰痛だけで背中は全く問題ないということはないですから。」と非常に納得のゆく答えが返ってきた。
腰というか脇腹の辺りの一点を押さえて身体全体を揺らされるとかなり痛い。「そこは何ですか?」と尋ねたら「腎盂です。」という回答だ。
朝から2時間歩いても頭痛が治らなかったので、恐る恐る「頭痛薬、飲んじゃだめですよね?」と尋ねたら、飲んでも問題ありませんというお返事だった。
こんなことならもっと早く聞いてみれば良かったと思う。でも、勘としてこの頭痛は頭痛薬が効かない種類の頭痛だろうなという気もする。この施術の後に頭痛薬を飲んだけれど、やっぱり効かなかった。
マッサージの後は、20分間の低周波治療器である。整形外科に通っていた頃のお馴染みなので「もっと強くしてください。」と頼んだら、「お疲れですね。」と言われてしまった。
最後のメニューは、20分間のひまし油湿布だ。お腹にひまし油を塗ったラップをぺたっと貼り付け、そこを温めて、かつローラーベッドで寝る。お腹は温かいし、アイピローを乗せてもらえるし、もうこれは「寝てください」と言われたようなものである。
気持ちよく寝て、約1時間の施術が終了した。
ひまし油は昔から下剤として飲まれていたというお話も聞いたし、断食を始めてからお通じもなかったので、W効果を狙って便秘茶を飲む。
出かけてからお腹が痛くなっても困るので、足湯を使いつつお腹の調子を見る。ついでに漫画を読む。
足湯の底には突起があって足つぼマッサージも同時にできる。ゆったりした椅子に座って足湯というのはなかなか気持ちがよい。
施術を終えて1時間くらい安静にしたところ、どうも特別の変化はなさそうである。安心してお散歩に出た。
バスに乗って大室山に行こうと歩き出したものの、バス停までは意外と近く、ゆっくり歩いて20分弱で到着してしまった。そうするとバスの待ち時間が長くなるし、リピータの方お勧めの干物屋さんに行くために坂を上る元気はない。
下り坂を歩いて海岸の吊り橋に行ってみることにした。
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2008年5月16日(金曜日)
13時20分に、お世話になる「やすらぎの里高原館」からの送迎バスが伊豆高原駅に来る。
その時間に合う電車を調べると、特急踊り子で行くのと、快速アクティーで熱海まで行って伊豆急行線に乗り換えるのと、家を出る時間は20分程度しか変わらなかった。この20分のために特急料金1700円を出すのも勿体ない気がして、後者を選ぶ。
今日の朝食は、「やすらぎの里」からの指示で抜いている。
今朝から断食は始まっているのである。
体験記などを読むと、電車の中で周りの方が食べているお弁当の匂いが空腹にはキツかったと書いていらっしゃる方が多かった。
普通の通勤電車と同じ横並びの座席である快速アクティーでは、お弁当を食べている人はいなかった。熱海で乗り換えた伊豆急行線直通の「黒船電車」では、けっこう食べ物の匂いがしている。
お水とお茶は飲んでいいということだったので、カフェインレスの飲み物にしようと思い麦茶のペットボトルを用意していた。ここ2ヶ月弱、胃痛に悩まされているためか、食べ物の匂いがしてもお腹が空いたという感覚はあまりないのに、麦茶を飲むと空きっ腹に沁みて胃が痛い。空腹よりもそちらの方が辛かった。
この「黒船電車」は、「リゾート21」という名前で呼ばれていた電車の外装を黒くして、内部に黒船来航の説明を飾った感じの電車である。
13時に伊豆高原駅に到着し、ロータリーに出るとお迎えのマイクロバスがすでに待機していた。
ほぼ女性で占められた10人ほどを乗せ、バスが出発する。何人か、リピーターらしき方もいる。
桜並木をひたすら上る。
「大室高塚」というバス停で「ここが最寄りのバス停なので、ここからの道を覚えておくといいですよ。」と声がかかった。
路地に入ると、別荘地内ということもあって、そこからバスはかなりゆっくり走ってくれる。道なりに歩けば「やすらぎの里 高原館」からバス停まで迷わず歩けそうだ。方向音痴の私としてはほっとする。
高原館の中を簡単に案内してもらった後、大広間に戻って問診票を書いた。
これがかなり詳細な問診票である。
生年月日や家族構成、自分と家族の既往歴に始まり、肩凝りや腰痛、ストレスとその解消法の有無、食事の状況、お酒や煙草の状況、運動しているかどうかなどなど、B4サイズの紙の両面にびっしりである。
一緒のバスで着いた人の中で最後になり、書き終えたときには14時を回ってしまった。
フロントに提出すると、「問診が15時くらいになると思いますので、その時間にはお部屋にいるようにしてください。」と言われた。
お部屋は1階で、まだ石油ストーブが置いてあるのが不思議じゃないくらい冷え切っている。
お茶のポットが置いてあったので、寒さのあまりがぶがぶと飲む。
手書きの施設周辺の地図と伊豆高原全体の観光マップが用意されている。
フロントで切手も売っていたし、駅で絵はがきを買ってくればよかったと思いつつ、他にやることもないので、バス停までの道順確認も兼ねて散歩に出た。
近くには野草を集めたお庭もあって、きれいである。
15時前にに部屋に戻った。
「忘れられちゃったかしら」と思い始めた15時30分過ぎに部屋の内線が鳴って問診に呼ばれた。
問診の担当は、若い女性の先生だった。私は過去にプチヘルニアをやっているのでその話をする。病名はとか、何番目ですかと聞かれたけれど全く答えられなかった。我ながら、自分の身体への関心がなさ過ぎる。
「ストレスがたまってます!」とキッパリ書いたせいかその原因も尋ねられた。
丁寧で穏やかな話しぶりが安心できる。「断食は初めてですか。」「大丈夫ですか。」と聞かれ、意外とお腹は空きませんと答えたら、日頃疲れている人ほど1日目は快調だったのに2日目・3日目とキツくなることが多いと言われた。戦々恐々である。
一通りの問診が終わると、体重と体脂肪を測定し、自律神経の数値を見ますと言われた。
恐らくは電流を流しているのだと思う。裸足になって、左手に金属の棒を握り、足や手のツボに金属の指し棒のようなものを当てる。
体重が57.4kg、体脂肪が21.3%で、この二つから割り出した肉体年齢は29歳だそうだ。実年齢より若くてほっとした。
私の内臓脂肪の数値が2で、8を超えたらメタボですという説明を受け、「自分は隠れ肥満なんじゃないか」という疑念が解消されてさらにほっとする。
自律神経の数値は、60が理想値だという。私の場合は、全体的に低めで30くらい。膀胱(冷えが関係する)、胆嚢(イライラしてるとてきめんに出る)、胃の3ヶ所は明らかに更に数値が低く10前後になっている。
「特に足が冷えているので足湯を使ってください。」と言われる。生のセージの葉が入れてあるそうだ。
これらの数値は、あっちこっちが高かったり低かったりするよりは、全体的に低めとか全体的に高めの方がまだマシだと説明された。
これらの問診と測定で15分、その後に吸い玉治療があった。カッピングと言った方が通りがいいだろうか。
カッピングは初めてだ。背中に12個のお椀型のカップをつけられて、空気が抜かれることでぎゅーっと引っ張られる。電気毛布をかけてもらうと、背中の痛みよりも気持ちよさの方が勝り、さらに頭痛が始まったこともあってうとうとした。
吸い玉治療は毛細血管に悪い物質を集めて排出するのが目的だ。
悪いところほど色が濃くなるそうで、治療してくれた先生は「真ん中辺りが少し濃くなっているけれど、悪い色ではないので心配いらない。」という見立てだ。
部屋に戻って鏡で見てみると、どす黒い赤になっているかと思ったら、それほど凄い色ではなくてほっとした。
それにしても、「悪い物質」って具体的には何なんだろうか。
吸い玉治療が終わったのが16時15分くらいで、その後、ひと休みしてからお風呂に行った。
17時過ぎという明るい時間にお風呂に入ろうという人はおらず、貸切状態である。温泉で、露天風呂もあるのが嬉しい。断食中なので、長湯を禁止されているのが残念である。
内湯は少し熱かったので露天風呂に浸かる。元々が貧血気味で湯あたりが怖かったので15分くらいでさっさと上がった。
身体が温まったおかげで頭痛も多少おさまった気がする。
18時に夕食である。
夕食といっても、写真の酵素ジュース1杯だ。酵素ジュースが何かということは特に説明がなかったので、未だに正体不明である。
同じテーブルになった方とお話し、これは梅しそジュースをうんと薄めた味だと推測した。
その方は、リピータで2回目だそうだ。前回は3泊して辛かったので今回は2泊にしたとおっしゃっていた。そう言われると不安が募る。
その不安を見越してか、18時30分から入所説明会があった。
問診担当の先生から、今後のスケジュールと断食の効果についてお話がある。
断食の効果は、以下の五つである。
1 内臓を休める
消化には24時間くらいかかるので、内臓を休める方法は「食べないこと」一択である。
内臓は、休ませることで、もう一度やる気を出すようになる。
特に、肝臓が休まると解毒作用が活発になり、脂肪が減るようになる。
2 身体の大掃除になる
断食をしているときに、例えば、目やにが出たり、お小水が濃くなったり、体臭がきつくなったりするのは通常の反応である。
そして、身体に悪い物を入れないことで、二重の意味でデトックスになる。
3 自然治癒力が上がる
風邪をひくと、疲れたところを治すために血液を使うので、動物は「食べない」ことでその血液を治療に回そうとする。
食べないことで、消化に回される筈だった血液の活躍の場が広がる。
4 五感がアップする
最も顕著なのが当然味覚で、薄味に慣れ、添加物の摂取を減らすことができる。
5 脳の疲労を取る
人間の身体で糖分を一番使うのは脳で、断食中は糖分を断たれるので脳が働けなくなる。
脳のリスタートとデフラグをするイメージである。
人間の身体は、まず血液中にある糖分を使い、それがなくなると内臓脂肪の糖分を使い、それもなくなると皮下脂肪の糖分を使う。運動をするとこの移行がさらにスムーズに行われるので、結果として体重が減ったり体脂肪が減ったりする。ただし、それはあくまでも「結果」だというスタンスだ。
また、断食中はこうして蓄えた糖分を使うけれど、その移行が上手く行かなくて一時的に低血糖が起こることがある。低血糖の影響は頭痛だったり関節痛だったりその人の弱いところに出ることが多いという。
「断食反応かな」と思ったら、しょうが湯を1日に3回くらいに分けて飲むと楽になる。
またデトックスという面からいうと、「便秘茶」はかなり有効である。
断食期間中に便が出なくてもそれほど心配することはなく、最終日に玄米ご飯を食べることによって胃腸の働きが活発になりその日の午後にお通じがあったという人も多い。
広間に常備されているハブ茶はノンカフェインのお茶で利尿作用が高い。だからデトックス効果も高い。
断食中は普段は食べ物から摂取している水分を取れないので、意識的に水分補給をすることが大切である。同時に、飲み過ぎるとむくむのでほどほどにというお話もあった。
夕食前に、持ってきた500mlのペットボトルとお部屋に用意されていたポットのお茶を飲みきっていた私は水分の取りすぎだったかも知れない。
「頭がぼんやりして話が入って行かないのも断食反応なので普通のことです。」という説明もあった。
必死でメモを取っていたのは私くらいで、この「メモを取る」という作業がいけなかったのか、どんどん頭痛が酷くなる。ズキズキという痛さではなく、頭が締め付けられるような痛さだ。
お散歩コースの案内もあったけれど、それはパスして、早速しょうが湯を作って飲む。
お部屋に戻って、冷えピタシートを頭痛緩和のためにおでこに貼り、19時30分くらいに就寝した。
その後、21時30分、翌4時30分、6時と3回を目を覚ましたけれど、そのまままたすーっっと寝てしまい、実際に起き出したのは7時過ぎだった。
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2008年5月16日から5月19日まで、3泊4日で伊豆に断食をしに行って来た。
ここで、「辛かったー」とか「凄く痩せて嬉しい!」とか書ければよいのだけれど、残念ながらことはそう劇的には行かない。
2日間の断食と2日間の回復食というメニューだったのだけれど、断食している間もジュースやスープを1日に2回食べられたためか、お腹が空いて眠れないとか、ふらふらして動けないということはなく、ときどき「ガス欠だ」という感じでゆーっくりとしか動けなくなるときがあったり、頭痛が治まらなかったりはしたものの、普通に観光もできてしまった。
2日目には、「池の水田」という昔ながらという雰囲気の強い水田地帯を散歩し(この辺りは水もきれいなので、もう少しすると蛍が見られるらしい)、伊豆高原駅から近い吊り橋まで歩いて海気分も味わった。
3日目には、池田20世紀美術館を見学した後で、一碧湖を一周する遊歩道をのんびり歩いた。
もっと劇的なものを予想(期待)していたのだけれど、意外と普通に過ごせた4日間だった。
でも、自律神経の数値がかなり改善されていたので、行った効果はあったなというところである。
次に行くとしたら、桜の季節か、蛍と紫陽花の季節か、紅葉の季節にしたいものだと思った。
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