2022年6月初旬、残業三昧の毎日に疲れ果て、旅行を企画した。
平日に毎日残業し土日に温泉旅行に行ったら私は倒れると思い、無理矢理に平日に有給休暇を取得することに決めた。
もっとも、その週の日曜日には休日出勤が決まっているし、土曜日に休日出勤できる態勢を整えてもいる。
どことなく本末転倒だけれど、とにかく私には休暇が必要だと決心した。
そうして画策していたところ、母が「温泉に行きたい」「もう行ってもいいんじゃない?」と言い出した。
今までは「コロナだから心配だ」「行きたくない」と言い続けていたので、大きな変化である。
このチャンスを逃す訳にはいかない。母との二人旅に方針変更である。
日程は動かせないので母にそう言ったところ、「箱根がいい」といきなり行き先の指定があった。
理由は「紫陽花がきれいなんじゃないかと思って」ということである。
であれば、箱根登山鉄道沿いがいいだろう。
ここ2年ばかり旅行に出かけていないので、母としては「多少の贅沢はよし」だそうだ。
色々と考えたり検索したり雑誌をめくったりした末、最後は(私の中で)「強羅 環翠楼」と「元湯 環翠楼」の一騎打ちとなり、「強羅 環翠楼」に決めた。
決め手は、最寄り駅からの距離である。梅雨で雨が降る可能性が高い中、徒歩3分と徒歩13分の差は大きい。
ここまで自分で盛り上げてしまっては、そう簡単に中止する訳には行かない。
何とか実現させるべく、色々と仕事を片付けなければと思う。