箱根旅行記(2022)の入口を作る
ここは、2022年6月に母と箱根に出かけた旅行記の入口である。
猛暑日が続いた1週間の直前、梅雨の最後の時期に行ったから、もちろん雨に降られたけれど、雨の紫陽花を存分に楽しむことができた。
紫陽花を眺め、少し散歩し、お宿でお食事と温泉を堪能し、美術館で真剣に中国陶器を見て疲れ果て(笑)、人気のお店に並んでお昼をいただいて帰宅した。
やはり、温泉はいい。
以下の日程をクリックすると、旅行記に飛べるようになっている。
ここは、2022年6月に母と箱根に出かけた旅行記の入口である。
猛暑日が続いた1週間の直前、梅雨の最後の時期に行ったから、もちろん雨に降られたけれど、雨の紫陽花を存分に楽しむことができた。
紫陽花を眺め、少し散歩し、お宿でお食事と温泉を堪能し、美術館で真剣に中国陶器を見て疲れ果て(笑)、人気のお店に並んでお昼をいただいて帰宅した。
やはり、温泉はいい。
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2022年6月22日(水曜日)
自分としては「寝たり起きたりで熟睡できなかった」という感じだった。随分と強い雨音を聞いていた記憶もある。
しかし、母に言わせると「あなた、よく寝てたわよ」ということになる。謎だ。
5時半過ぎくらいには母と二人ほぼ目は覚めており、何だかお天気がいいねー、日差しがあるねー、とうとうとと思う。
しかし、雨戸の開け方が分からないので、部屋に朝日を入れることはできない。そこだけはちょっと残念である。
6時過ぎに本格的に起き出し、この時間帯は女湯に替わっている内湯の巽の湯に行く。
内湯は今回も貸切状態である。そして、ちょっと熱めの湯温でぱっきり目が覚める。
こちらも確か天井の高い浴室だった記憶である。
珍しく母が「もう1回、露天風呂に行こう」と言うので、そのまま露天風呂に向かう。
やけに緑濃く清々しい庭を眺めながら露天風呂に向かう。
そういえば、露天風呂にも名前がついていて、女湯の方は「翠の湯」と名付けられている。
今回もお二方の先客がいらして、ご一緒させていただく。
昨日は雨降りだったから聞こえなかった鳥の鳴き声が聞こえてきて、昨日の午後よりも涼しく、風もあり、「高原の朝」という感じだ。
ゆっくり露天風呂を楽しみ、部屋に戻る。
はしごしたおかげか、またもや大汗である。
母は汗が引くと浴衣から着替えていたけれど、私はせっかくお部屋にお風呂があるのだから朝食後にもう1回楽しもうではないかという目論見から浴衣のまま、ひたすら汗が引くのを待った。
お部屋の冷水ポットが有り難い。
8時に食事処に行く。
昨夜と同じ席に朝食が用意されている。
担当の方から熱烈にお勧めされ、「昔ながらのしょっぱくて酸っぱい梅干しです」という梅干しをまず食べ、いい香りのするお茶をいただく。
この梅干しが、とにかくしょっぱい。梅干しを食べて、「酸っぱい」の前に「しょっぱい」と思ったのは初めてかも知れない、というくらいにしょっぱい。
目も胃も一気に覚醒した感じだ。
ごはんはおひつで用意されており、つやつやしている。
「食べ過ぎてはいけない」と己に言い聞かせ、軽めによそう。
こちらの朝ごはんの白眉は卵焼きとお豆腐で、この二つが二段重ねになり、卓上コンロ(というのか?)に載せられている。
できたてのお豆腐と、熱々のだし巻き卵焼きが食べられる。どちらも柔らかいお味で美味しい。
1時間弱かけてゆっくりいただいた。
食事処を出たところにコーヒーが用意され、お部屋に持って帰ることもできるようになっている。
母と二人分のコーヒーをいただき、部屋に戻って本日の予定を考える。
起きた頃はさんさんと照っていた太陽も今は雲に隠れている。山の上の方は下がってきた雲に覆われており、ずっといいお天気という訳には行かなさそうだ。
雨が降ることを前提に、岡田美術館に行くことに決めた。
本日の予定が決まったところで、お腹も少し落ち着いてきたし、仕上げの温泉である。
明るい部屋風呂はなかなか気持ちよい。
窓を開けて風を入れ、やはり少しぬるめのお湯に浸かる。
どちらも無色透明無臭のお湯の筈が、30分弱であがったときに、何故か自分から硫黄の匂いがしているように感じた。不思議だ。
部屋風呂と内風呂は自家源泉2本をブレンドしたお湯、露天風呂は、露天風呂近くから湧出している源泉1本のみのお湯だという。
2本の源泉のうちどちらかが強羅で第一号の温泉で、そのちらしが館内に展示されていた。昭和27年のことらしい。
お風呂からあがって着替え、母が「お散歩したい」と言うので内玄関のサンダルをお借りして、宿のお庭を歩いた。
昨夜、雨が降っていたし、サンダルでは少々足元が不確かだ。靴を履いた方がよかったよ、と反省した。
庭には、川が流れ、池には鯉がいて、沢蟹まで歩いている。
遊歩道まで行かずとも敷石があり、ベンチも置かれ、ところどころでお花も咲いている。
かなり見事な深い緑のお庭だった。
10時にチェックアウトし、担当の方にお見送りいただいて駅に向かう。
「お写真撮りますか」と言っていただいたけれど、母と二人して固持する。そうするとカメラを出しにくく、宿の外観の写真を撮りそびれてしまった。なかなか素敵な別荘風の(というか、元々別荘である)建物である。
建具なども昔のままで、木枠の窓にネジ式の鍵が付いていたりして、何とも懐かしい感じだった。
あと一歩、お掃除が行き届いていたら良かったのになぁと思う。
駅で岡田美術館のチケットを購入し、強羅駅前から小涌園まで数分バスに乗る。
小涌園のバス停から信号を渡った先が岡田美術館である。
現在、花鳥風月 名画で見る日本の四季 琳派・浮世絵から御舟・一村まで」の春夏編が開催されており、そこで展示されている若冲の「孔雀鳳凰図」が一番のお目当てだ。
本当なら、別に美術館に行った記録として書くところだけれど、今回は割愛する。
この美術館、とにかく広い。そして、展示物が果てしない。
1階に展示されていた(多分、常設展示である)主に中国の焼き物をもの凄く真剣に見てしまい、そうしたら5階までフロアがあるというのに、それだけで疲れ果ててしまった。
丸一日を費やす覚悟で、気力体力を万全に整えて行くべき美術館である。
2階に展示されていた日本の焼き物とガラスは、「知らなさ」「分からなさ」は中国の焼き物とほぼ同じ筈なのに、何故だか親しみというか安心感を感じるのが不思議である。
1階で何度も何度も目にした「景徳鎮」「青磁」等々の解説に母と二人して疲れ果てていたところ、何故か日本の陶磁器だって知らないのに疲れないのである。謎だ。
3階で開催されていた特別展は、やはり楽しかった。
もっとも、今になってみるとほとんど覚えていないというのも本当で、伊藤若冲の孔雀鳳凰図(孔雀と鳳凰の絵が一対になっている)と、葛飾北斎の肉筆画「夏の朝」の2点くらいしか記憶に残っていない。
誠に申し訳ない。
しかも4階の日本の絵画までは少なくとも見て歩いたけれど、5階に展示されていたらしい仏教美術については、展示室にも入らずにパスしてしまった。
重ねて申し訳ない。
しかし、その時点で入館してから1時間半以上が経過していた。どんな美術展でも大抵滞在時間1時間の私にしては、かなり長時間の滞在である。
そして、5階から外に出たら、雨が降っていた。
かなりの降りである。
荷物は入館時にコインロッカーに預けることが義務づけられていて、当然、傘など持っていない。その場に置いてあった傘をお借りする。
庭園は別に入場料が必要で、雨も降っているし、疲れ果てているし、今回はパスする。
そのまま元の入口まで戻り、ミュージアムショップでお買い物をし、外にでる。
1階の最初の通路にあった大きな壁画(福井江太郎「風・刻」―天駆ける箱根の守り神―)の全体を見られなかったので、外から見てやろうと思っていたのだ。
ただ、外から見ると今度はガラスの反射が邪魔をして、全体を見渡すことはできたものの、くっきりはっきり見ることはできなかった。ちょっと残念である。
12時47分発のバスに乗り、10分くらいで箱根湯本駅に到着した。
雨も止んだことだし、昼ごはんである。
駅のコインロッカーに荷物を預けて歩き始める。旅館の朝ごはんを食べた日にしては、お腹が空いているとは言わないけれど、とてもじゃないけど昼ごはんなんて入らない、という感じでもない。
昨日のはつ花で味を占めた私は、今日は湯葉丼 直吉を提案した。行列間違いなしという人気店らしい。
それに、湯葉丼というメニューも胃腸に優しそうである。
行ってみると店頭に銀行窓口みたいな発券機が設置されており、待っている人が大勢いる。13時過ぎの時点で15組待ちくらいだったと思う。
多分、40分待ちくらいでお店に入ることができ、注文した湯葉丼を食べ始めたときには14時を回っていた。
鰹出汁に汲み上げ湯葉と椎茸を入れ、卵で綴じて、熱々の土鍋で供されます。こちらを少しずつごはんに載せていただくというスタイルである。
箸休めにお漬物と佃煮が付いて来ており、そちらで味を変えたりしながら、口の中を火傷しそうになりながら、ぱくぱくいただいた。
湯葉丼 直吉のすぐ近くにあった「Hakone Dolce studio STELLA」も気になりつつ、しかし食べるにはお腹がいっぱいすぎる。
鈴廣で「あげかま」のセットを購入したり、ご近所へのお土産に和菓子 菜の花で「月のうさぎ」というお饅頭を購入したりしつつ、駅に向かう。
途中でやっぱりデザートが欲しくなって、杉養蜂園のはちみつソフトクリームを食べる。
窓口で「一番早く発車するロマンスカー」の特急券をお願いしたら14時48分発のはこね60号がすでに入線しており、こちらに乗って帰宅した。
今回、お天気も悪かったので、母が行きたがっていたニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズに行けていない。次回、季候のいい時を選んで一緒に行かねばと思っている。
2022年6月21日(火曜日)
本日の宿である強羅環翠楼は強羅駅から踏切を渡ってすぐである。
歩いて5分もかからないくらいだったと思う。
看板を通り過ぎると、そこで待ち構えてくださっていたお二人に案内いただき、何だか普通の(ではない、日本風のお屋敷の)お宅の玄関のような入口から迎え入れていただいた。
15時過ぎくらいだったと思う。
フロントで宿泊者カードに記入し、夕食の時間と朝食の時間を決め、そのままお部屋に案内いただいた。
母が「贅沢をしてもいいよ。久しぶりだし。」と言うので、(多分)人生初のお部屋に温泉のついたお部屋を予約している。
「桜の間」というそのお部屋は、廊下から桜の間専用の階段を上がったところにある。
その階段の上がり口に、お部屋についている温泉(内風呂)があった。タイルが風情のある、浴槽が埋め込まれている感じの内風呂で「うわぁ」と思わず声が出る。
階段はつるつるに磨かれていて、逆に危ない。宿のお姉さんも「夜になると暗くてさらに危ないです。この階段を使うのはお二人だけなので、よろしければ階段の下でスリッパを脱いでしまってください」とおっしゃる。
ここで階段から転げ落ちる訳にはいかない。二人ともお勧めに従う。
次の間があり、窓辺には椅子とテーブルが置かれ、そこも畳敷きである。
恐らくは部屋食で出していた頃に使われていたのだろう水屋も扉の外にある。
この「扉」と書いたけれども正確には襖で、かなり無理矢理にくっつけたっぽいネジ式の鍵が付いている。
この鍵がなかなかの難物で、上手く閉められなかったり、上手く閉められないと思って何度も回しすぎてしまい明けるのに手間取ったりして、結局、ほとんど鍵は開けっぱなしにしていた。
貴重品はお部屋備え付けの金庫に入れていたし、まぁ、問題はなかった。
お部屋に用意されていた、湯もちをいただく。
箱根のお土産といえば、やっぱりちもとの湯もちだと思う。何年か前にカフェも併設されて、いつか行ってみたいと思いつつなかなか機会がない。
その湯もちがお部屋に用意されていて凄く嬉しい。お茶を煎れて早速いただく。そんなにたくさん飲む訳でもないのに、お茶の葉がたっぷり用意されているのも、とても嬉しい。
しばし、強羅環翠楼の建物が紹介されている本や、小冊子などを母とそれぞれ眺める。
部屋の外に広がる緑はこのお宿の庭で、元々持っていた土地の半分を皇族の方に売り、そちらは今は強羅花壇になっている、などと書いてあって、ふむふむと頷く。
落ち着いたところで、内湯に行く。この内湯の脱衣場が少し暗くて、「これで夜になったら見えないかもね」と二人して言い合う。
しかし、内湯は上が抜けていて明るい。
ひょうたんの上の小さい方は浅くなっていて、子供用プールくらいの浅さである。
桶と椅子と掛かり湯をするための手桶が全て木製で、こんなところもレトロかつ懐かしい。
お湯は無色透明無臭、だと思う。
加水と循環はなし、消毒ありということだけれど、このお湯は何度なのだろう。熱い。
あっという間に足が赤くなり、「露天にも行ってみようか」と20分ばかりであがった。
強羅環翠楼の露天風呂は、お庭の中にあり、我々の泊まったお部屋のある建物の「内玄関」から出て、いくつかの離れを通り過ぎて歩いて行った先にある。
その「内玄関」にスリッパがあり、女性用のサンダルが減っていたので先客がいらっしゃるようだ。
しばらくは屋根付きの通路があり、屋根が終わるところに貸し出しの傘が置いてある。その傘を差して行ってみたところ、やはりお二人いらした。
注意書きには「2〜3人の先客がいらしたら遠慮を」とあったけれど、4人くらいならそんな「密」にもなるまいということでご一緒させていただく。
内湯よりも露天の方が若干低めの温度になっているようだ。
洗い場はなく、掛かり湯をして入る。
緑が濃くて、風があって、気持ちがいい。
確かこのときは雨が降っていたと思う。露天風呂全体に屋根がかかっているので、雨が降っていても問題ない。
母の方が烏の行水なので、途中から独泉になり、ますますのんびりと浸かってしまう。
内湯と露天と合わせて1時間くらい温泉を堪能し、17時くらいにお部屋に戻ってとにかく涼む。
露天風呂からの帰り道、お庭の通路から我々の泊まっているお部屋が見えることに気がついた。あらら、あまり変な格好をして窓に近寄ってはいけないようだ。
温まりすぎて大汗をかいているので、何とか夕食までに汗を引かせようとがんばる。扇風機はなかったので、ドライヤーを冷風にして扇風機代わりにした。
夕食は18時からでお願いしていた。
テーブルに先附と前菜が用意されている。食前酒が白ワインというのは初めてだ。
このお料理なら日本酒だろうと思ったら、母が「ビールが飲みたい」と言う。生ビールはなく中瓶になりますというお話で、母が飲みきれる訳もないので、付き合うことにした。
とっととビールを飲んで、日本酒を頼んでやろうという心づもりである。
とにかく美味しかったお料理はこんな感じである。
先附
じゅんさい エビ おくら なめこ 酢取り防風
前菜
もずくとろろ 海胆
穴子ゼリー寄せ
姫さざえ煮
もろこしさつま天
川海老
枝豆塩ゆで
合鴨オリーブ
強肴
蒸し鮑 大根 アスパラ 肝ソース
この鮑が絶品で、柔らかく、プリプリしている。
鮑の実の下に敷かれた大根は多分、鮑と一緒に蒸されていて、そのうま味のスープを吸っている。
だから、母よ、これはビールじゃなくて日本酒だってば、とココロの中で半ば叫びつついただく。
久々に一人旅じゃない旅をしていて、食(と酒)に我ながら随分とわがままになっているよ、と反省した。
御椀
鱧 青さ湯葉 椎茸 小メロン 梅肉 木の芽 金箔
実はお椀よりも前に御造りを出していただいていた。
「お刺身には絶対日本酒!」と思っていたのと、御椀を出していただくときに「熱いうちにお召し上がりください」と係の方に強くお勧めいただいて、こちらを先にいただいた。
鱧は骨切りしてあったのだと思うけれど、それにしても全く骨の存在を感じない。何だか凄い。
我が家では小メロンは甘酢漬けにしていただくことが多いので、輪切りにしてお椀の種にするという発想が意外だった。なるほどと思う。
煮物
冬瓜 茄子 しのだ巻き 海老団子 スナップエンドウ 木の芽
こちらも「温かいうちに」とお勧めいただいた。
塩気を抑えて出汁を効かせてあり、そのお出汁を冬瓜や茄子がよくよく吸っている。
美味しい。
この辺りで(テーブルの担当の方に半ば呆れられつつ)ビールを飲みきって、飛白という日本酒を冷酒でお願いした。
御造り
鮪 白身(教えてもらったけど忘れた) 烏賊 太刀魚 妻 芽もの 山葵
このお刺身たちも美味しかった。鮪は脂がのっているし、太刀魚はコリコリほろっとする。
白身のお魚は、見た目よりねっとりしていた記憶だ。
そして、何より美味しかったのが烏賊で、白身のお魚に輪をかけてねっとり甘い烏賊が厚切りされていた。
焼物
鮎塩焼き 沢蟹 青梅 レモン 蓼酢
「このお皿に載っているものは全て食べられます」というのが係の方の口上で、鮎の下に敷かれた葉っぱは「蓼」だという。
実物を見たのは、多分、初めてだし、もちろん食べるのも初めてだ。
この蓼の葉だけ食べてみると、苦い。蓼酢になってしまえば消えてしまっている苦さと刺激を葉っぱは十分に蓄えている、という感じだ。
正直に言えば「好きではないけど食べられはする」というお味だった。
肉料理
ローストビーフ サラダ仕立て
ここに来て、肉料理がいきなり洋風になって驚いた。
お献立の紙に書いてあったから読んではいたけれど、こうしていきなり洋風のお皿がどん! と出てくるとやはり迫力である。
このローストビーフが流石の火の通し加減で、というよりも火が通らないように仕上げてあって、脂が口の中で溶ける感じがした。
御食事
炊き込み御飯茶漬け 浅利 塩昆布
香の物
急須にお出汁が入っていて、係の方のお勧めに従い、まず炊き込みごはんをそのままいただき、次に出汁茶漬けにしていただく。
貝が苦手な私が美味しくてぱくぱく食べてしまうような炊き込みごはんで、それを出汁茶漬けにしちゃうとは何て贅沢なんでしょうと思う。
わさびをたっぷり効かせていただいた。
水菓子
小玉西瓜 ぶどう 水ようかん
スイカもぶどうも、どちらも私には「初物」で美味しかった。
水ようかんに生クリーム? と思ったけれど、小豆が載せてあって一緒に食べるといい感じだ。クリームあんみつってあるものね、と思い直す。
ほうじ茶も入れていただいて、美味しく完食した
食べ終わったら2時間が過ぎていた。
お部屋に戻ったらお布団が敷かれ、雨戸が閉められていた。
この雨戸が木の雨戸である。私が子供の頃の我が家の雨戸もこういう感じの(と言ったら岩崎さんに怒られてしまうかも知れないが)雨戸で、何だか懐かしい。
お布団に転がってごろごろしつつ、テレビを見る。
母はもう完全に寝る態勢である。
もちろん完全に寝る態勢の母にお勧めしたところで「いい」と一言でお断りされ、私が一人でお部屋のお風呂を堪能させてもらうことにした。
22時頃である。
確か、部屋のお風呂は何時まででも入れますという説明だったと思う。
窓を少し開け、風を入れつつ浸かる。
浸かった瞬間、お湯がざばーっと溢れて行くのが贅沢である。
内湯や露天風呂よりも、こちらのお湯が一番ぬるめで、長湯に適温である。30分以上、浸かっていたと思う。
ちなみに、トイレは2階にあるけれど、歯磨きや洗顔をするような洗面台はなく、歯磨きや洗面はお風呂の脱衣場についている流しでやるのが正解、という感じだった。
という訳で、お風呂を堪能した後は歯磨きをする。
お部屋にもどると、母は(どうやったのか不明だけれど)2階で何とか歯磨きをしだそうで、半分寝ていた。
歩数計では大した数字じゃなかったけれど、結構歩いた気分である。
お部屋の電気のスイッチを探すのにちょっと手間取りつつ、23時頃に就寝した。
2022年6月21日から1泊2日で箱根に行って来た。
紫陽花を愛で、美味しいものを食べ、温泉三昧をし、美術館で目の保養をしてきた。
行ったときは「ギリギリ雨に降られずに済むと思ったのに!」と思っていたけれど、帰ってきてすぐ「気象庁が梅雨明け宣言を検討」「史上最速の梅雨明け」「猛暑」と急展開があり、いいときに行ってきたんだわ、と胸をなで下ろしている。
半年ぶりくらいで帰るプロフィール写真に選んだのは、やはり紫陽花である。
強羅公園ではあじさい展だけでなく、公園のあちこちでも紫陽花が咲いていた。
その中の1枚である。
緑の紫陽花がすがすがしいと思っている。
2022年6月21日(火曜日)
ほぼ半年ぶりの旅行は、ほぼ2年半ぶりの母との二人旅となった。
ペットボトルのお茶だけ買い、ロマンスカーのメトロはこねに乗って出発である。平日のこともあり、車内はガラガラだ。乗車率20〜25%というイメージである。
空は曇っている。とてもではないが車窓から富士山を望めるようなお天気ではない。
梅雨の時期に「紫陽花が見たい」と出かけて来たのだから当たり前である。
斜め後ろに座ったご夫婦の旦那様の方がずっと顎マスクでかつずっとしゃべり続けているのが気になりつつ、途中で眠ってしまった。
12時少し前に箱根湯本に到着である。
母にお昼ごはんのリクエストを聞いたら、「夕ごはんがしっかり食べられるように、お蕎麦がいい」とおっしゃる。
それならばと「はつ花 」本店に行ったら、何と定休日だった。こういうことってある。
そのまま張り紙に従って新館に回ったら、結構な列が出来ていた。
列は出来ているけれど、入口にウエイティングリストがあり、そこに名前を書き込むようになっている。よく分からない。
そのウエイティングリストによると、先客が20組くらいいる感じだ。
ここまで来たし、特に予定がある訳でもないし、時間もあるし、と傍らを流れる早川を眺めたり、店先に置いてくださっている椅子に座ったり、やはり順番を待っていた2歳くらいの女の子と遊んだりして待つこと40分、12時45分くらいに名前を呼ばれ、2階に上がった。
母は貞女そば(冷たいお蕎麦が丼に入り、とろろと生卵が載せてあるお蕎麦)、私はせいろ蕎麦を注文する。
はつ花のお蕎麦は、そば粉と自然薯と卵のみで打っているそうだ。
見た目は白っぽく、細い。
食べるとつるつるとして喉ごしが良く、美味しい。ネギを入れよくよくそばつゆと混ぜ合わせたとろろもしっかり絡む。
母が食べた「貞女そば」は、そもそも店名となった「はつ花」が歌舞伎から取られているそうで、夫に仇討ちをさせるべく妻の初花が山に分け入り自然薯を食べさせ、ついに本懐を遂げさせた、という物語にちなむものだそうだ。
「貞女・初花」という訳だ。
そうした物語はともかくとして、母も「美味しい」と食べていて、安心する。
私以上に母がせっかちだと知ったのは父が亡くなってからのことで、母は「待つ」ことを嫌う。私よりも母よりも父がせっかちだったから目立たなかっただけで、母も、行列を見るとすぐ通り過ぎてしまうタイプである。
それが待つことに同意してくれたのは、「歩くと疲れる」からということもあるのだと思う。
お店に入ってから15分もしないうちに食べ終わり、外に出たら雨が降っていた。
今日いっぱいくらいは降られずに済むだろうと思っていたけれど、山の天気はなかなか思うようにならない。
駅に戻り、箱根登山電車で強羅に向かう。
そもそも箱根には紫陽花を見に来たのである。登山電車沿いの紫陽花を見ないわけには行かない。というよりも、箱根登山電車から見られる紫陽花を見るために、宿を強羅にしたのである。
そうそう、箱根登山電車にはスイッチバックがあるんだよね、こんな狭いところを歩いて交代する運転士さんたちは大変だ、紫陽花が張り出しているから濡れちゃいそう、等々と思いつつ、車窓ももちろん楽しむ。
鉄橋等々を見るなら席は進行方向左側、紫陽花を見るなら進行方向右側が良さそうである。
登山電車に乗っているうちに雨が本降りになり、窓ガラスに水滴が付き、もちろん動いている電車内から撮ったものだからブレブレだけれどその分臨場感があるに違いない紫陽花を撮り、眺める。
乗車時間40分くらいの間に雨(時々大雨)と紫陽花を堪能し、到着した強羅駅にも珍しい感じの紫陽花の鉢がいくつか置かれていた。
今年は、箱根登山電車沿いで紫陽花のライトアップは実施するけれど、全席指定でゆっくりめに走ってくれるという「あじさい電車」の運行は中止されたそうだ。いつかあじさい電車に乗ってライトアップされた紫陽花を見たいものである。
ところで、今回の箱根旅行のテーマは紫陽花である。箱根登山電車から遠目に見ただけにする訳にはいかない。
強羅公園で開催されているあじさい展を目指す。
強羅駅から強羅公園までは徒歩5分だけれど、その5分のほとんどが上り坂である。母の膝と自分の体力を勘案し、駅のコインロッカーに大きな荷物を預け、ケーブルカーで「公園上」まで行こうと思っていた。
ところが、コインロッカーであわあわしている間に、便利に接続されているケーブルカーは行ってしまった。次のケーブルカーは30分後である。
30分待つよりは徒歩5分の急坂を上がろうではないかと歩き始める。折良く、雨も上がっている。
急坂を二人してひーひー言いつつなるべくゆっくりと登り、強羅公園に到着した。
そうしたら! 公園内も坂である。「公園上」という駅と「公園下」という駅の間にあるのだから、考えなくても当たり前である。
まずは、あじさい展を目指した。あじさい展は室内で開催されており、珍しい清楚な紫陽花がたくさん並んでいた。即売会というのか、鉢植えの販売もされているようだ。
あじさい展が開催されていたイベント館から出ると、また雨が降り出していた。なかなか上手く行かないものである。
しかし、私の足下はレインシューズである。万全の態勢だ。
ゆっくりと上がって行くと噴水があり、その上にローズガーデンが広がっていた。バラは、そろそろシーズン終盤という感じである。
強羅公園の中央にそびえるヒマラヤスギを見上げ、もう一度、噴水の横を通る。
日本庭園の中にあるお茶室でお抹茶をいただくとか、クラフトハウスでトンボ玉や陶芸などにチャレンジするとか、雨が降っていても楽しめる施設があるのを横目でみつつ、30分ほどで散策を終えた。
そろそろチェックインの時間である。
強羅駅に戻ってコインロッカーから荷物を取り出し、宿を目指した。
2022年6月21日から1泊2日で母と箱根に行って来た。
私にとっては2021年11月以来の旅行、母にとっては2019年12月以来の旅行、母との二人旅も2019年12月以来である。
母も年齢を重ねて膝などなどに不安を抱えているし、「ひたすらゆっくり」をテーマにした。
結果、電車に乗って、お昼に並んでお蕎麦を食べて、箱根登山電車に乗った当たりから雨に降られ、紫陽花を見て、強羅公園を散策し、宿に入って温泉に入って美味しい夕ごはんを食べて温泉入って寝て、温泉に入って、美味しい朝ごはんを食べて、お宿の広大な庭を散策し、美術館に行って、お昼に並んで湯葉丼を食べ、デザートに蜂蜜ソフトクリームを食べ、お土産を買って帰ってきた、という感じの旅になった。
岡田美術館が広大で収蔵品も展示品も多く、真面目に見学したらもの凄く疲れた。
事前の天気予報に一喜一憂していたけれど、結局、2日とも雨に降られた。
それでも、外を歩くときに雨に降られたことは少なく、降られても小降りで済んで、なかなか上手な旅になったと思う。
今回の旅行費用は一人分で約34000円だった。
ここには、交通費、宿代、飲食費、見学代が含まれるが、お土産代は含まれていない。
(なお、コインロッカー代や宿代、タクシー代は1/2を計上した。)
また、21日の歩数は7000歩、本日の歩数は6568歩だった。
何だか釈然としない。
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